【ライブレポート】TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDとfhana、極上のめくるめく音世界
音のひとつひとつがカラダ中に染みこんでいく心地よさ、ずっしりとした音圧が胸に迫る緊張感。最高音質で繰り広げられたこの日のライブでは、めくるめく音世界をときにゆっくりと、ときにスピードを加速しながら飛行してるような、極上のひとときを味わえた。
◆<ORB presents TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND × fhána Special Live in Billboard LIVE OSAKA>画像
10月4日、ビルボードライブ大阪にて、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDとfhánaによるスペシャルライブ(昼夜2部制)が行われた。このライブは機器メーカー ORB(JAI株式会社)主催によるもので、ステージのケーブルはすべてORB製のものが使用され、両バンドの巧みな演奏は安定感抜群の“いい音”で届けられた。
TECHNOBOYSとfhána。ともにテレビアニメへの楽曲提供でめざましい活躍を続ける2組によるスペシャルライブ。リッチ感のある落ち着いた雰囲気の会場で、高音質でパフォーマンスが楽しめる。しかも、ステージと客席の距離がとても近いということで、集まった300人のファンは静かに着席しながら、これから始まるライブへ期待を膨らませた様子で開演を待っていた。
ライブはTECHNOBOYSから。現在放送中のアニメ『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』のメインテーマに続き、「Visible Invisible」「LOST THIRD」へと。迫力満点で多彩なテクノサウンドに身を委ねるだけで最高だったが、シンセ、ピアノ、ギター、ベース、ドラムと、それぞれが生き生きと際立つ音を集中して辿るのもまた、気持ちいいものだった。
「お昼から飲んでますか?いいねぇ」「緊張しています。だって、今日、イヤモニデビューやねん」などと、松井洋平のゆるいMCで会場の笑いを誘いながら、途中には、アニソン界の注目女性シンガーChouChoをゲストボーカルとして迎えた。演奏前に「難しい曲をごめんなさいねぇ(笑)」(松井)「すごく難しいです。ひとりで歌う曲じゃないなって(笑)。でも精一杯がんばります」(ChouCho)というやりとりがあった「Saturday Night Witches」(テレビアニメ『ウィッチクラフトワークス』の挿入歌)では、透明感ある声を響かせたChouCho。石川智久が作曲したアニメ『プリーズマイディアー』の挿入歌となった「kagami」では、ピアノの美しい旋律に歌声を絡ませ、多才な表現力を見せつけた。
ChouChoがステージを去ったあと、TECHNOBOYSは、アーティスト名義では初めてとなるシングル「打ち寄せられた忘却の残響に」(アニメ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』EDテーマ)を11月4日にリリースすることなどを告知。そして「Highwat Boy」、「Nervous Sightseeing」と最後まで熟練の演奏で観客を魅了し、ステージをfhánaへとつなげた。
爽快でありながら衝撃的に胸を打つtowanaの伸びやかな歌声とスケール感たっぷりのきらめくサウンドがとてつもないパワーを放ち、2曲目に披露した名曲「ワンダーステラ」で早速、客席をノックアウトしたfhána。着席している会場を「ラグジュアリーでムーディーですね」と見渡しながら、towanaは「この雰囲気にソワソワしてるの、私だけじゃないと思うの。みんな大丈夫ですかー?」と呼びかけたが、観客は今にも立ち上がって拳を突き上げそうになるほどの盛り上がりを見せていた。
MCでは、ORBへこのライブ出演の感謝を伝え、ORBとコラボした、ポータブルアンプ「fhána×ORB JADE next」を限定生産した話を交える。また、海外イベントに出演した際、サイン会で外国人のファンにCDにサインすることを求められ、「どこにサインしますか?」と聞いたらカタコトの日本語で「好きにしろ」と言われたのがツボにハマったこと。そして“好きにしろ”がバンド内のトレンドワードとなったというエピソードを繰り広げ、客席を笑わせた。
客席からクラップが弾んだ「いつかの、いくつかのきみとせかい」、「Outside of Melancholy〜憂鬱の向こう側」を披露した後は、現在放送中の『コメットルシファー』の主題歌を担当していることにふれ、10月28日にシングル「コメットルシファー〜The Seed and the Shower〜」をリリースすることを告知。さらに、yuxuki wagaが、自らの楽曲で飾るアニメのオープニング映像が超面白い」としながら、アニメの内容についても「ロボットアニメに興味がない人でも楽しめる」と絶賛した。fhánaの真骨頂といえるスタートからラストまで、劇的に展開するメロディーは聴き応えたっぷりだ。その後は、「星屑のインターリュード」「kotonoha breakdown」と躍動感たっぷりのキラーチューンを放ち、ステージをあとにした。
アンコールでは、全出演者がステージに集合。すると、TECHNOBOYSとfhána、ChouChoのプロデューサーを務める佐藤純之介が松井に呼ばれ急遽ステージへ。「聞いてないです!」と言う佐藤に、松井が「言うてないですからね(笑)」とサプライズを起こし、TECHNOBOYS、fhána、ChouChoから佐藤へ日ごろの感謝を込めて花束が、贈られた(贈呈はORB社長より)。
花束を手にした佐藤は、「これからも3組をよろしくお願いします」と挨拶。会場に大きな拍手が沸いた後、「この3人でやるのは最初で最後かも」と、全員で「ウィッチ☆アクティビティ」(テレビアニメ『ウィッチクラフトワークス』EDテーマ。ちなみに同アニメOPテーマ「divine intervention」はfhánaが担当)を披露。迫力満点の演奏で会場を沸かし、ライブは大団円で幕を閉じた。
<ORB presents TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND × fhána Special Live in Billboard LIVE OSAKA>
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
OP 櫻子さんメインテーマ
1.Visible Invisible
2.LOST THIRD(昼公演)/A=A+A'(夜公演)
3.LOOP LOOP LOOP(with Choucho)
4.Saturday Night Witches(with Choucho)
5.SHaVaDaVa in AMAZING(with Choucho)
6.kagami
7.Highway Boy(with Akio Fujihara)
8.Nervous Sightseeing(with Akio Fujihara)
fhána
1.ケセラセラ
2.ワンダーステラ
3.いつかの、いくつかのきみとせかい
4.Outside of Melancholy 〜憂鬱の向こう側〜
5.コメットルシファー 〜The Seed and the Sower〜
6.divine intervention
7.星屑のインターリュード
8.kotonoha breakdown
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