【ミサレポート】聖飢魔II、「全席死刑」が執行された大阪2DAYS

地球デビュー30周年を記念して期間限定再集結し、活動を開始した聖飢魔IIが現在、＜大黒ミサ「全席死刑」TOUR＞を敢行中だ。

◆聖飢魔II 画像

8月15日に北海道で行われた夏フェス＜RISING SUN ROCK FESTIVAL＞にその姿を現したことは既報のとおり。9月20日には＜氣志團万博2015＞にも出演し、大トリを務めた。同ステージの「蝋人形の館」では、パートタイム悪魔である、氣志團改め「鬼死團」、ももいろクローバーZ改め「血の色クローバーMAD」、大槻ケンヂ改め「大槻メンヂ略してオーメン」をステージに呼び込み、聖飢魔IIの構成員の演奏による「One Night Carnival」も演奏され、大いに盛り上がった。



日を前後して、9月17日には＜大黒ミサ「全席死刑」TOUR＞がさいたま市文化センターより開始されている。そして9月26日および27日、大阪国際会議場グランキューブ大阪にて大黒ミサが敢行された。

1999年にすでに解散している聖飢魔IIだが、それまでの本活動中、ミサを行うたび、ものすごい盛り上がりを見せていたのが大阪だ。この2日間で延べ5000人を越える信者が集い、やはり異様な盛り上がりを見せた。





解散していようと再結成していようと、何があろうと、30年にわたり信奉してきた古き信者から、物心ついた時にはすでに解散していて、その後に信者になった若き方たちまで。老若男女入り乱れての饗宴となった。

聖飢魔IIの圧倒的なパワーを見せつける曲が立て続けに演奏されると、初めて生で聖飢魔IIのミサステージを観た者であろう者たちからは、「かっこええ！」「こんなにすごかったん!?」「ほんまにすごい!!」。そんな驚きの声が客席の各所から聞こえてきた。


久々に再び集い、その顔を見せてくれるだけでもありがたいのに、今回の期間限定の再結成のツアーのために、延々とリハーサルを重ねたという構成員の皆様。ミサをやるからには最高のものを見せる悪魔たちだ。たとえば、前述の＜氣志團万博＞演奏曲で、このツアーでも演奏されている曲は3曲だけだと言う。普通ならば、ツアー曲の中の抜粋であってもいいのだろうが、イベントと言えど、どこまでも手を抜かない聖飢魔IIである。

ミサを重ねてきて、構成員のトークタイムも増えてきた。デーモン閣下（Vo）のトークの面白さは聖飢魔IIをあまり知らない方でも知っているだろうが、他の構成員の方々もそれぞれ独特の話術を持っておられ、信者の中では、ミサステージの大切なお楽しみでもある。この構成員皆様のトークも、ミサを重ねるごとに本領を発揮。



これから初めてツアーに参加する方たちも大勢いると思うので、驚きと感動が半減することのないようにミサの詳細はここでは明かさない。デーモン閣下も常にネタバレには気を配っておられる。それだけ、選曲にも、曲の並び順にも、トークの内容にも楽しみがいっぱいに詰まった大黒ミサなのである。

力強くも繊細な聖飢魔IIのサウンドを存分に楽しめ、トークに笑い転げる楽しいミサではある。が、悪魔の大黒ミサであることを忘れてはならない。ミサ中、強烈なる毒も吐かれることがあることを。この後、大黒ミサに参加される方は、せいぜい気をつけておく必要がある。どんな毒かも、ここでは内緒にさせていただく。


大阪において、聖飢魔IIが解散後もなお、悪魔教が浸透し広がり続けていることを確認し、大阪2DAYSの「全席死刑」が無事（？）執行されたことをここに報告するものである。

撮影・文◎山田晋也