【インタビュー】GRANRODEO、ベスト盤発売「ステージで死ねたら本望ですけど「今より先を」を演奏している最中には死にたくないですね(笑)」
GRANRODEOが結成10周年を記念した2枚組ベストアルバム『DECADE OF GR』を9月30日にリリースする。TVアニメ『黒子のバスケ』の主題歌になった「Can Do」や「RIMFIRE」「変幻自在のマジカルスター」、タイアップ曲であり、ライヴに欠かせない「慟哭ノ雨」や「カナリヤ」など数々のヒット曲や代表曲が網羅された本作には書きおろしの新曲「バラライ」、「今より先を」も収録。DVDには新曲を含む3曲のミュージッククリップと2013年7月に山梨・富士急ハイランドコニファーフォレストで行われたライヴ映像6曲もパッケージされ、KISHOWとe-ZUKAの共通点であるハードロックをベースに熱くエモーショナルな楽曲を生み出してきたGRANRODEOのグレイトヒストリーを辿れる内容に仕上がった。近年、GRANRODEOはラウドロック、J-POPなど数々のアーティストとフェスで共演、一目置かれる実力派として精力的な活動を行っている。充実の10周年を迎えた2人がベストアルバム発売直前にGRANRODEOに思うこととは? デビュー当初の意外な2人の心境のギャップも明かされ、今だからこそ感じる想い、新曲に込めたファンへのメッセージなど、たっぷり語ってもらった。
◆GRANRODEO~画像~
■デビュー曲「Go For It!」のギターソロの長さといったらありえないですよね
■e-ZUKAさん的には「これで終わるかもしれないから好きなことやってやろう」って(笑)
──10周年イヤーを飾る2枚組のベストアルバム『DECADE OF GR』には軸をブラさずにチャレンジし続けてきたGRANRODEOのヒストリーがぎっしり詰まっていますね。KISHOWさんとe-ZUKAさんはあらためて聴いてどんなことを感じましたか?
KISHOW:例えばバンドって初期の曲と中期ではガラッと変わって、その後、また原点回帰したりとか、移り変わりがあったりしますよね。考えてみたらGRANRODEOってそういう変遷がいっさいないなぁって。この時期を境に音が重くなったとか、軽くなったっていうこともないし、最初からブレてないか、ブレようがないというか、よく飽きもせずに、10年もやってこられたなって(笑)。不思議だなぁと思います。歌が多少上手くなったとか、スキル的な上達はあるのかもしれないけど、やっていることはそんなに変わってないですね。ヴァラエティには富んでるんだけど、根底がしっかりしている。そんな気はしましたね。
e-ZUKA:振り返ってみると、テンパってたり、なかなか曲が浮かんでこないときもありましたけど、そのときどきで一生懸命やってたなぁと思います。僕はプロのギタリストとしてデビューしたのが22歳なんですが、そこからスタジオミュージシャンとかいろいろな仕事を経験して、最初に作ったオリジナル曲がビギナーズラックでアニソンのコンペで採用されたんです。それがキッカケで曲を作るようになって、GRANRODEOを結成してから、もう100曲ぐらい作っているわけで、自分でも“よく頑張ってきたな”って。作曲家になろうと思っていたわけでもないのによく作れたなと。だから、一生懸命やってきたというのが率直な感想です。
──100曲を書くのも大変なことだけど、それだけの歌詞を書くのもスゴイことですよね。
KISHOW:(笑)そうですね。「よく、こんなに書くことあったな、オマエ」って(笑)。
──さっきブレてないという話をしてくれましたが、それだけ2人がやりたい音楽が一致していたからなんですかね。
KISHOW:「こういう音楽をやりたい」っていうのは似ていた気がしますね。ただ、情熱の度合いは違っていたかもしれない。僕より少しe-ZUKAさんは醒めていたというか。
e-ZUKA:そうね。
KISHOW:最初からこれで終わりぐらいに思っていて‥‥。今でも語り草になっているんですが、デビュー曲「Go For It!」のギターソロの長さといったらありえないですよね(笑)。e-ZUKAさん的には「これで終わるかもしれないから好きなことやってやろう」って(笑)。僕自身は当時、GRANRODEOで一旗あげてやろうと思っていたから、その温度差はあったにせよ、最初に組んだときはひとことで言うと“ハードロックをベースにした音楽”をやろうって。そこは僕も望むところだったし、一致していました。
──それとGRANRODEOは生音を大事にしてきたということがありますね。ベストアルバムの曲を聴いて思うのは、そこが5年たっても10年たっても飽きない要素のひとつかなと。
e-ZUKA:それはありますね。だって曲作っているときから自分で「古いなぁ?」って思っていたから(笑)。っていうことは古くならないんですよ。もちろん、頑張って新しい音をやろうと思ってきたんですけどね。やっぱり、生音というのはデカいです。ありがたいことに予算をかけさせてもらったし。お金の問題とか後ろ向きな理由で、やむなく打ち込みになることもありますから。
──特にユニットはそうなりがちかもしれない。
e-ZUKA:ユニットに限らず、音楽業界全体がそういう傾向にありますよね。だから、「ありがたいなぁ」と思いますね。打ち込みの音楽も嫌いじゃないけど。
──でも、生音だ! と。
e-ZUKA:そうですね。やっぱり、影響を受けてきたロックが生音だったので。
──このベストアルバムを聴いていると「GRANRODEOのライヴが見たい」という衝動に駆られるんですよ。選曲は2人で話し合って決めたんですか?
e-ZUKA:や、スタッフを混じえてみんなで決めました。ベストアルバム(『GRANRODEO GREATEST HITS~GIFT REGISTRY~』)を出しているので、どうしても外せなくてかぶってしまう曲もあるし、大変でした。
──ヒットシングルのほかにも代表曲的ポジションの曲やライヴの定番曲があるだろうし。
e-ZUKA:そうなんですよね。ベストアルバムを自分たちで選曲するのもどうかな?っていう気持ちがあって、前回のベストに関してはスタッフに選んでもらったんです。でも、今回は10周年という節目なので僕らとスタッフで。
KISHOW:話し合って決めていきました。
──新曲は最初から入れようと考えていたんですか?
e-ZUKA:そうですね。
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