【フェスレポート】<New Acoustic Camp>、オーガナイザーがオープニングを飾った異彩フェス
小島麻由美がstage viaでのパフォーマンスを終える頃、stage here にTHE BACK HORNが登場した。彼らにとっては珍しいアコースティックショウは「冬のミルク」からスタート。この貴重な機会を存分に楽しもうと、観客は皆、熱心に耳を傾けステージを見つめていた。本人たちはMCで「慣れない」を連発していたが、なんとも味わい深い空気感。「水芭蕉」「空、星、海の夜」といった楽曲で楽しませた。
今年から新設されたstage nimbusにはRei、南壽あさ子、かみぬまゆうたろうらが登場。非常に小さな可愛らしいステージで、牧歌的な雰囲気を演出していた。そんな空気をぶち破ったのがLOW IQ 01。彼の盟友TOSHI-LOWも飛び入りするなど、大人なパンクスを中心に大いに盛り上げた。
EGO-WRAPPIN’のパフォーマンスも実に強烈だった。stage yonderに辿り着くかなり前から、ヴォーカル中納の力強い歌声が聞こえてくる。通常のバンド演奏を遠くから聴くと音がボヤけがちだが、アコースティックでは比較的クリアに聞こえるのだ。急いでyonderへ向かうと、「くちばしにチェリー」の真っ最中。この曲を待ってましたとばかりに踊り狂う観客は皆、笑顔、笑顔、笑顔。先ほどに比べて観客の数も増え、ニューアコはますます活気に溢れていく。
会場中の音が止まる“のんびりの時間”を終え、yonderに現れたのは真心ブラザーズ。「GREAT ADVENTURE FAMILY」「BABY BABY BABY」「どかーん」「ENDLESS SUMMER NUDE」「空にまいあがれ」といった豪華なセットリストで、徐々に気温が下がってきた水上を再び熱くした。
少しずつ水上の表情は変わっていく。空が赤く染まり、太陽は山々の向こうへ沈もうとしている頃、渡辺俊美がstage viaに現れる。カホンとアコギによる演奏は大人の苦味が効いていて格好良い。こんなシチュエーションで聴かせるブルーハーツの名曲カバー「青空」にグッと来た。
浅井健一がstage hereに登場したのはもう陽がとっぷり暮れた頃。ステージを中心にエリア一帯がライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気が演出されている。そんななか、浅井はストリングスと鍵盤をフィーチャーしたステージを展開した。
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