あなたのために作曲してくれる、夢のドライブミュージック

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5組のアーティストが自分のために音楽を制作、CDとしてプレゼントしてくれるという夢の様な企画がスタートした。「世界にひとつ、あなただけのドライブミュージックプレゼントキャンペーン」である。

この企画は、ヒャダイン/福富幸宏/Disca/Taeji Sawai/COM.Aの作曲者5組が、当選者だけを想って作曲したオンリーワンのドライブミュージックをプレゼントするというボルボによるキャンペーンなのだが、日本大学芸術学部 音楽学科の川上央教授は「いつも何気なく選んでいるドライブミュージックが運転の安全性と快適性に関わっているかもしれない」と指摘する。

音楽には集中力や空間能力を高める効果があることが、いくつかの音楽知覚認知学の実験を通じて明らかになっているが、曲の展開や和音進行などで脳が覚醒し、作業能率が上がったりミスが減る傾向もあるという。高音成分の多い楽曲からはリラックス効果が上がるという実験結果もある。音楽には感情を動かすだけでなく、我々の心や身体に様々な効能をもたらすことが確認されており、であればこそ、音楽知覚認知学の知識を活かしながら、当選者のドライブに最適な音楽作りに挑戦してみるというのが、このキャンペーンが誕生したいきさつのようだ。

川上央教授の専門分野は音のデザインで、芸術表現に使える電子音の研究を行っている。2005年フランス国立音響音楽研究所サウンドデザインチーム招聘研究員でもあり、これまでに、湯浅譲二の電子音楽のリアリゼーション、フランス国有鉄道モンパルナス駅の誘導音デザイン、国内電機メーカーのエレベータや自動車関係の音のデザインなどを手がけ、日本音響学会音のデザイン調査研究委員会幹事、日本音楽知覚認知学会理事を務める人物だ。

「世界にひとつ、あなただけのドライブミュージックプレゼントキャンペーン」は、ボルボの「人」を中心としたモノ創りに触れるプロジェクト「VOLVO DESIGNED FOR YOU」キャンペーンの第2弾として実施されるもので、ヒャダイン/福富幸宏/Disca/Taeji Sawai/COM.Aもクラフトマンシップを体現するアーティストとして参画することとなる。川上央教授監修のもと、世界にひとつの当選者だけのドライブミュージックが制作されることとなる。

キャンペーンの応募は、9月10日(木)から10月12日(月・祝)までの応募期間中、キャンペーン特設サイトにて希望のアーティストをセレクトし、必要要素を入力すればOKだ。完成された楽曲とその制作過程の動画も特設サイトにて後日公開されるという。非常に興味深い試みだ。

●ヒャダイン(前山田健一)


3歳の時にピアノを始め、音楽キャリアをスタート。作詞・作曲・編曲を独学で身につける。京都大学を卒業後、2007年 に本格的な音楽活動を開始。YouTube/ニコニコ動画などの動画投稿サイトに 「ヒャダイン」というアーティストネームで作品を公開。男声・女声など全て一人で歌い上げる斬新なスタイルが反響を呼び、ニコニコ動画の 全投稿者のなかでも屈指の総合再生数とミリオン再生作品数を記録。ネット上で活躍する謎のアーティストとして話題を集める。一方で作家の前山田健一として2009年 には提供楽曲がオリコンチャートで連続1位を獲得するという快挙を成し遂げ、作家 としてもその名を轟かせる。2010年5月 にヒャダイン=前山田健一であることをカミングアウトし、作家とアーティストをクロスオーバーさせた活動を開始。 作家としては、ももいろクローバー「行くぜっ!怪盗少女」の楽曲を手がけ、AKB48、ノースリーブス、渡り廊下走り隊、大島麻衣、私立恵比寿中学、でんぱ組.Incなどアイドルへの精力的な楽曲提供を行う一方、J-POPやアニソン、CM音楽な ど多岐に渡ってその才能を発揮し、圧倒的な世界観でシーンを席巻。ソングライティングのセンス・スピードはもちろん レコーディング現場でのディレクションにおいても高い評価を得ている。 アーティスト「ヒャダイン」としても、「クリスマス?なにそれ美味しいの?」が公開からわずか25日で100万 再生を突破するなどその勢いは止まらず、2011年にランティスよりアニメ「日 常」のオープニングテーマ「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」でメジャーデ ビュー。2012年末に1stにしてベストという2枚組アルバム「20112012」 をリリース。変幻自在な音楽性や音楽の楽しさを詰め込み、VERBAL(m-flo)、 野宮真貴や、ももいろクローバーZとのコラボでも話題に。また「musicるTV」(テレビ朝日系)、「ワンセグ☆ふぁんみ」(NHKワ ンセグ2)と2つの音楽番組のMCを担当。作家を軸に様々な顔を持つ音楽クリエイター。

●福富幸宏


'80年代後半よりDJ、プログラマーとして活動を開始。'91年にファースト・アルバム『Love Vibes』をリリース。その後の作品は全て海外リリースされ、国内クラブ/ハウス・ミュージックの先駆者として揺るぎない評価を得る。プロデューサー、リミキサー、プログラマーとしてPizzicato Five、Fantastic Plastic Machine、DOUBLE、RIP SLYME、今井美樹、布袋寅泰、Wyolica、東京No.1ソウルセット、安達祐実、高岡早紀 with 山下洋輔、Jazzanovaなど数々のアーティストのプロデュースから、YMO、ザ・ブルー・ハーツ、浜崎あゆみ、松田聖子、キリンジ、藤井フミヤ、orange pekoe、中島美嘉、CHEMISTRY、Kahimi Karie、CORNELIUS、Original Loveなどのリミックス/プログラミングも手がける。その音楽性の広さと確実性のある前衛的サウンドは数多くのCMやテレビで印象的な音楽を残している。

●Disca(ディスカ)


屈指の人気デュオ”ポート・オブ・ノーツ”のギタリスト兼ソングライターである小島大介(おしまだいすけ)と、ブラジル音楽を中心に活動を続け人気を博した”ボファーナ”のボーカリストLicaによるユニット”Disca”。ワールドミュージックの影響がほのかに香るナチュラルな音像と、洗練されたメロディセンスは都会的であると同時に異国情緒にあふれる。例えるならば、日常の景色の中に見つける新しさ、あるいはどこか遠い国の景色に既視感を感じるような感覚。遠いようで近い、新しいようで懐かしい、旅の発見がそのまま音楽になったようなサウンド。アレンジも必要最小限にして充分、まさにトランク一つに詰めた旅の荷物のようである。
小島大介の洗練された暖かみのあるソングライティングに、Licaの優しくも凛とした佇まいを感じさせる歌声、そこに郷愁感が満ちたギターのアルペジオを絶妙に絡み合わせた精巧なアレンジは、繊細にしてシンプルに聴こえる。これ以上も以下もない、絶妙なバランスの上に成り立っている。

●澤井妙治


サウンド アーティスト。様々な環境下での音の与える効果にフォーカスし、新たな音響インタラクション・デザインの可能性を追求する。これまでにはAudio/Visualユニットportable[k]ommunityとしての活動や、EYE(Boredoms)とのプロジェクトAEOでのセンサーを用いたパフォーマンス、Taeji Sawai名義などで Sonar Festival、FUJI ROCK Festival、東京都現代美術館 森美術館などにおいてのライブパフォーマンスやインスタレーション作品、また広告/Web/プロダクトなどの活動域においてはD&AD(Black Pencil)、Cannes Lionsなどでサウンドを用いたコンテンツで受賞多数。

●COM.A(コーマ)


イギリス生まれ、香港、アメリカ、東京育ち。エレクトロニカ、メタル、ヒップホップ、エレクトロ、ダブステップ等の要素をタイトで強烈なダンス・トラックに仕立て上げるスキルとセンスは、国内外問わず大きな評価を獲得し, イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、アメリカ、中国などから楽曲をリリース。01年よりROMZレーベルを主宰、国内外の音楽フェスティバルに多数参加。05年よりテレビCM、映画のサウンドトラック等の楽曲制作を手がける。

◆「世界にひとつ、あなただけのドライブミュージックプレゼントキャンペーン」特設サイト
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