【インタビュー】WANIMA、新作EPに「“始まりか終わりか、決めるのは君だ”ということを」
WANIMAが8月5日、4曲入りEP「Think That...」をリリースする。PIZZA OF DEATH RECORDSより2014年10月に1stミニアルバム『Can Not Behaved!!』を発表。同作を引っさげて行われた全国ツアー<WANIMA ”Can Not Behaved Tour”>が軒並みソールドアウトを記録したほか、収録曲「BIG UP」がテレビ東京系『モヤモヤさまぁ~ず2』に抜擢されてお茶の間にその存在感を示すなど、彼らの勢いは止まることがない。
◆「TRACE」ミュージックビデオ
勢いのあるアーティストはクオリティの高い作品をつくる、ということを実証したかのような新作がEP「Think That...」だ。しかし、注目度や話題性だけに後押しされたものではない。彼ら本来のキャッチーでキレ味鋭い音楽性、豊かな音楽性が濃縮された3ピースサウンドは、前述のライヴツアーや<SATANIC CARNIVAL><京都大作戦2015 ~いっ祭 がっ祭 感じな祭!~>をはじめとする大型フェスへの出演によって、一層の鮮度とオーディエンスのパワーを得て大きく前進した。松本健太(Vo/B)、西田光真(G/Cho)、藤原弘樹(Dr/Cho)の3人に現在の彼らを取り巻く状況と、現在も過去も未来も詰め込まれた「Think That...」について深く語ってもらうロングインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■先輩バンドたちが観てきた景色をちょっとずつ経験して
■バンドとして描くイメージが共有しやすくなった──松本健太(Vo/B)
──前作『Can Not Behaved!!』リリース時は、周囲の期待感は高まれど、バンドとしてはまだ状況が掴みきれていなかったと思いますが、今や驚くようなリアクションが各地で起こっていますよね。
松本:それは単純に嬉しいですね。でも、まだあんまり実感できてないところもあって。ライヴも多かったし、ガムシャラにやってたら「もうシングルリリースか!?」みたいな。
──となると、前作のツアー<WANIMA ”Can Not Behaved Tour”>もあっという間に終わったみたいな?
松本:そうですそうです。リハして、ライヴして、反省会をしたらワンチャンして(笑)。その繰り返しでホントにあっという間に。あと、責任感も生まれてきたから、ツアーのオフ日とかもわりとマジメにスタジオへ入ったりもしてて。
西田:ツアーは楽しさがありつつも、期待されてることに応えなきゃいけないっていうプレッシャーを今まで以上に感じて。いまだに緊張はしますけど、ライヴ前にメンバー3人で話し合って、問題を解決したりとか。ライヴの持っていき方もそうだし、いろんなことを勉強できましたね。
松本:テンションがアガりすぎて、訳がわからなくなってたんですよ。
──その感じは3人とも共通して?
藤原:最初はそうでしたね。そこからツアーの本数を重ねていくごとに、それじゃ通用しないことに気づいて修正してくみたいな。
──いろんな期待を背負うようになって、曲作りに何か変化が出るようなことはありましたか?
藤原:基本的なところは一緒ですね。3人がいいと思ったことは、きっとみんなもいいと思ってくれるだろうっていう。
松本:ただ、先輩バンドたちが観てきた景色をちょっとずつ経験して、バンドとして描くイメージが共有しやすくなったところはあると思うんです。スタジオで曲作りをしてるときに「こうしたら、ああなるんじゃない?」みたいな話がお互いにスッと通じるみたいな。
──そのへんは具体的に言ったりするんですか?
松本:僕ら、専門用語とか全然わからなくて。3人の中では通じるけど、他の人たちにはわかりにくい言葉を使ったりしてますね。
藤原:健太用語みたいなのがあるんですよ。例えば、「ここはパワーコードで弾いて」って言われたら「あっ、パワーコードじゃなくてオクターブね!」みたいな(笑)。
──なかなかレベルが高い先読みですね(笑)。
藤原:そういった部分では、健太の目を見て察することにしてます(笑)。
松本:結構、藤くんは僕と光真の間に入って中和してくれるみたいなところもあって。そういうのも含めて、今はよりバンド内で意志が通じるし、やりやすくなりましたね。
──今回のシングル『Think That...』は新曲が2曲、デモ時代からの曲が2曲ということですが、曲作りはツアー中から続けてたんですか?
松本:ツアー前から取り掛かりつつ、ツアー中もずっと作ってましたね。なんか、結局は追われる感じになったのかもしれないですけど、締切に追われたくなかったんです。気持ちとしては追いたいぐらいな感じで。
──キツい状況な気もしますけど、意外と楽しめてたり?
松本:ホントそうですね。ライヴにしても曲作りにして、やりたくてもやれない時期があったわけで。だからラクではないですけど、楽しんでやれました。
──今回、シングルという形でリリースした理由は?
藤原:まず、「いいから」と「TRACE」を早く聴いてもらいたいというのがあったんですよね。
松本:それだけでも振り幅があるし、最初はその2曲だけでもいいかなと思ったぐらい。ただ、作品の流れとして、デモ時代からの曲を入れたら凄くよかったんで、この形になりましたね。
──作品として、凄くWANIMAの旨味が凝縮された作品になっていると感じました。
松本:正直、不安な部分もあったんで、嬉しいっす。
藤原:思いのほか、全部がバラバラだから面白いっすよね。あと、何回でもリピートして聴ける感じにはなったんじゃないかと思ってます。
◆インタビュー(2)へ
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