“井手健介と母船”、涼しげな至福の映像美に癒やされる
シンガーソングライター井手健介率いる「井手健介と母船」によるファーストアルバムから、収録曲「青い山賊」のミュージックビデオが公開されている。この猛暑のなか、一瞬、心に涼し気な風が吹き渡るような静かな美しさが広がる映像作品だ。
◆井手健介と母船「青い山賊」MV映像
数多くのミュージシャンと音楽ラバーズがその才能を賞賛する、「井手健介と母船」。これまではライブ会場限定でのデモ作のリリースや、墓場戯太郎、山本達久、清岡秀哉のレギュラメンバーに加え、時に「ジュネーヴの4時」(a.k.a. 青葉市子)などを始めとした幅広いミュージシャンの参加を得ながら、東京を中心に各地で演奏活動を行ってきた。
その活動を通してじっくりと支持者を増やしてきた彼らが、約1年の制作期間をかけ丁寧に紡ぎあげられたファーストアルバム『井手健介と母船』を8月9日にリリースする。東京・吉祥寺バウスシアターのスタッフとして爆音映画祭等の運営に関わる傍ら、音楽活動を始めるなど、映画界に長く携わってきた井手健介ならではの映像喚起力に満ちた楽曲が収録される。瑞々しい詩情とユーモアを湛えた歌詞世界、上記レギュラーメンバーに加え、石橋英子、須藤俊明、柴田聡子らをゲストに迎えた練達のバンドによる静謐でいながらも躍動的な演奏。そして何より、井手健介自身による陽光差し込む水の中をたゆたっていくような歌声…。それらが一つの滋味に満ちたゆらぎとなって、仄薫るサイケデリアとともに至上の歌世界をかたち作っていくような音楽だ。かつて見た映画の中、スクリーンに現れた流麗な情景とモノローグが一体となった時にふと感じたような、少しの寂寥と甘美──そんな愛おしさを喚起してくれるのがこのデビューアルバムである。
高知県は四万十川流域に於いてオールロケーションで撮影された今回のミュージックビデオは、井手健介自ら扮する「トンチャイ・K・ウィーラセタクン」名義により、アーティスト自らが監督を務めた映像作品だ。楽曲「青い山賊」は、淡い陽光が差し込む水の中を漂っていくような歌声と、繊細かつ躍動的な演奏が見事に融合している。そしてそれを閑かに彩るように展開する、美しくもユーモラスな光と水が織りなす映像世界は味わい深いものだ。
なお、アルバム発売を記念したリリースツアーも開催。チケット、共演者情報など詳細は後日発表となるので、気になる方はチェックして欲しい。
[井手健介 プロフィール]
1984年3月生まれ 宮崎県出身。
東京・吉祥寺バウスシアターのスタッフとして爆音映画祭等の運営に関わる傍ら音楽活動を始める。
2012年より井手健介と母船のライヴ活動を開始、不定形バンドとして様々なミュージシャンと演奏を共にする。
2013年に「2月のデモ」、2014年に「島流し」と2枚のCD-Rをライヴ会場限定で発表。
2014年夏、バウスシアター解体後、1stアルバムのレコーディングを開始、2015年8月、待望となるファーストアルバムをリリースする。
2015年8月19日発売
PCD-24415 ¥2,400+税
[収録曲]
1. 青い山賊
2. 帽子をさらった風
3. 幽霊の集会
4. 雨ばかりの街
5. ロシアの兵隊さん
6. 誰でもよかった
7. あの日に帰るよう
8. ふたりの海
9. 魔法がとけたら
[パーソネル]
井手健介(ヴォーカル/クラシックギター/エレキギター)、山本達久(ドラムス/パーカッション)、石橋英子(ピアノ/フルート/キーボード/パーカッション)、須藤俊明(ベース)、柴田聡子(コーラス)、墓場戯太郎(ベース)、清岡秀哉(スチールギター/エレキギター)、羽賀和貴(エレキギター/アコースティックギター)、安住希美(ボンゴ)
作詞・作曲:井手健介
録音・ミックス:須藤俊明
マスタリング:中村宗一郎
10月12日(月・祝) 神戸 旧グッケンハイム邸
10月13日(火) 名古屋 K.D ハポン
11月10日(火) 東京・吉祥寺 STAR PINE'S CAFE
◆井手健介と母船 オフィシャルサイト