【ライブレポート】KenKen、メンバー間60歳差バンドで下北沢を大いに盛り上げる。
ムッシュかまやつ 、KenKen、山岸竜之介によるバンド「LIFE IS GROOVE」が、25回目を迎えた<下北沢音楽祭 2015>に7月11日(金)に出演した。さらにKenKenは下北沢駅前にてソロでトークショーに出演。今回BARKSでは、KenKenが地元・下北沢を大いに盛り上げたその模様を綴るオフィシャルレポートをお届けする。
◆LIFE IS GROOVE ライブ画像
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数々の大型フェスやイベントでも引っぱりだこのスーパー・ファンク・バンド、LIFE IS GROOVE。ムッシュかまやつ (76歳) x KenKen (29歳) × 山岸竜之介(16歳)による世代を超越した音楽家集団が、7月11日(金)、今年25回目を迎えた下北沢音楽祭 2015に出演。下北沢はLIFE IS GROOVEを牽引するスーパーベーシスト、KenKenが生まれ育った地元。この夏の下北沢南口商店街一帯には、「下北沢が誇るベースヒーロー」というコピーが書かれたKenKenフラッグも登場し、街をあげて盛り上がる中、KenKen x ムッシュかまやつ x 山岸竜之介 presents 「LIFE IS GROOVE x 韻シスト」が下北沢GARDENにて開催された。
開演前の会場ではKenKenがDJプレイで観客を歓迎。LIFE IS GROOVEのライブは3月に開催されたブルーノート東京以来であり、今夏は数多のフェス出演オファーを断っている中の貴重な一夜ということもあり、会場は満員状態。KenKen主宰のイベントらしく、入場料にはベーシスト割引き、下北沢割引きも設定され、場内にはベースを持参したオーディエンスの姿も。「ラウドロックの人と思われがちだけど、いちばん好きなのはファンク」と語るKenKenならではの選曲で場内が温まったところで、韻シストBANDとタケウチカズタケ(Key)、そしてLIFE IS GROOVEによる大セッションでライブがスタート。そして大阪が誇る5人組生音ヒップホップバンド、韻シストがリリカルなラップと生音で魅了した後、お待ちかね、LIFE IS GROOVEの登場だ。
「人生は長さじゃない、濃さだ」と公言するLIFE IS GROOVEらしく、60才という竜之介とムッシュの年齢差を超えたグルーヴで場内を圧倒した後、「今日はお祝いしたいことが3つある」とKenKen。まずはギターの竜之介が高校生になったこと。2つめは韻シストが下北音楽祭のために大阪からやってきたこと。3つめが、8月21日(金)にLIFE IS GROOVE初の音源「ゴロワーズを吸ったことがあるかい?」のデジタル配信が決定したこと。大歓声の中、ムッシュかまやつによる'75年の曲であり、'90年代にも再評価された普遍の名曲は、KenKenから竜之介、そしてムッシュの順で歌われ、グルーヴィーなギターファンク・チューンへと進化。アンコールでは、韻シストのMC2人も含めた出演者全員でザ・スパイダースの名曲「バン・バン・バン」を披露。曲の途中でさりげなくボブ・マーリーの「Get Up, Stand Up」のフレーズが鳴り響くと、観客も笑顔と歓声で応える。
下北沢音楽祭のテーマ「異世代共存響声」を体感したライブの翌日は、下北沢駅前にて開催されたトークショーにKenKenが出演。スマイリー原島氏とClubQue店長、二位徳裕氏と共に、プロの司会者にも勝る話術で下北育ちならではの逸話を披露。「この街と人に育てられて今の自分がある」と、下北沢への感謝を込めたKenKenの言葉に、地元の子供や年配の方々からも大きな拍手が挙がる。
さらに夜は、風知空知にて開催された「下北沢音楽祭グランドフィナーレ”ザ・うちあげ”」に、盟友、高田エージと共にKenKenがベーシスト&DJとして出演。なんとこの日は、たまたま駅前のステージに出演していたSCREAMING SOUL HILLのドラマー、粂井宏昭がカホンで、電話で呼び出されたというRIZEのRIOもギターで急遽参加。商店街の人たちも見守る中、音楽と人とのつながりを実感する温かな演奏を披露。ライブ中、「LIFE IS GROOVEはバンドじゃなく、ムーヴメントになるべくやっている」と語っていたKenKen。今秋にはアルバムのリリースとツアーも予定されているLIFE IS GROOVE。世代やジャンルを軽々と超える彼らの本領発揮はまさにこれからだ。
Text:早川加奈子
Photo:Viola Kam (V'z Twinkle)
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◆LIFE IS GROOVE オフィシャルサイト
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