【対談】高橋幸宏×TRICERATOPS「<WORLD HAPPINESS>ほど気軽に行けるフェスは他にない」
■TRICERATOPSのドラマーになっていただける可能性も?
■<WORLD HAPPINESS>の後は何が起きるか分からない──和田唱(Vo&G)
──幸宏さんはTRICERATOPSのみなさんと以前から交流があったのですか?
高橋:昔、あるフェスで、僕がスカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ/2008年、2010年出演)でドラムを叩いた時に、横浜アリーナの楽屋で一回会ってるくらい。でも、アルバムの音も聴いていて、以前から好きなバンドでした。
和田:ああ、当時の情報誌『ぴあ』のイベントですね。じゃあ、先日InterFMでお会いしたのは、それ以来ということですね。
高橋:そうですね。もちろん、どこかですれ違っているかもしれないですけど。
和田:でも、ちゃんとお話するのは実は今回が初めてなんです。
──では、先ほどもお話がありましたが、<WORLD HAPPINESS>出演の正式オファーが来た時にはかなり驚かれたのでは?
和田:嬉しかったですよ。僕らからしてみたら、ずっとずっと一方的に知っていたわけですから。僕は10代の頃、実は洋楽ばっかり聴いてきたので、日本の音楽シーンを作り上げてきた方々のことはどちらかと言うと、デビューしてから後追いで知っていったんです。でも(吉田)佳史は……。
吉田:僕は今年で45歳なんですが、5歳上の兄貴がYMOとかスネークマンショーをすごく聴いていたんです。
高橋:じゃあ、ホリー(堀江博久)とかと同じ世代ですよね?
吉田:そうです。小学校の3年生ぐらいの時に、兄貴のレコードを「聴かせて」といって聴いたのが最初でした。だから、もちろん僕自身もこうやってお話させていただいて光栄に思っていますが、僕の兄貴がすごく喜ぶと思います(笑)。
林:僕はもう、完全に後追いで聴かせてもらった感じですかね。YMOとか、サディスティック・ミカ・バンドとか。
高橋:ミカ・バンドまで遡るとは、すごいですね。生まれてるか、まだ生まれてないかくらいの頃ですよね、きっと。
林:1976年生まれなんです。
和田:僕が1975年生まれで。
高橋:ミカ・バンドがイギリスでツアーをしたのが1975年。
和田:僕が生まれた頃ですね。
高橋:プロとしてスタジオ仕事を始めたのが17歳の頃(1969年)。みんな全然生まれてないんですね(笑)。でも、年齢は全然関係ないですね。今回<WORLD HAPPINESS>に出演するMETAFIVEだと、TOWA TEIくんが一番上で、50歳くらいかな? 一番下のLEO今井くんは、まだ30代ですから。
和田:僕らはデビューして18年なんですが、言うなれば僕くらいの世代って年齢的には非常に中途半端で。若手でもないしベテランでもない。踏ん張り時というか。
高橋:十分にベテランでしょう。今、僕はLOVE PSYCHEDELICO(2009年、2010年出演)の全国ツアーにドラムで参加していて、彼らも41、42歳ですからね。
和田:幸宏さんは、LOVE PSYCHEDELICOとは以前から交流があったんですか?
高橋:親しくなったきっかけは、やっぱり<WORLD HAPPINESS>ですね。でも、まさか一緒にツアーをまわるとまでは思っていなかった。去年の秋ですよ、ツアーに参加してほしいというお手紙を直々にいただいてね。
和田:じゃあもしかしたら、TRICERATOPSのドラマーになっていただける可能性も……?
高橋:あるかもしれない(笑)。
吉田:そうしたら、僕が<WORLD HAPPINESS>のことをいろいろとやっていけばいいんですか?(一同爆笑)。
和田:<WORLD HAPPINESS>の後は、何が起きるか分からないということですね。ところで幸宏さん、お若いですよね。本当にピチピチしていらして。
高橋:ピチピチはしてない(笑)。
和田:いやいや、本当です。「健康!」っていう感じがして。何かされてるんですか?
高橋:全然。釣りぐらいですね。
和田:えっ、釣りですか!?
高橋:山口一郎くん(サカナクション/2010年、2011年出演)と共通の趣味なんですけどね。
和田:なるほど。あんまり激しい運動もいけないって言いますよね。
高橋:うん。この歳になると激しいのはちょっとね。一時、加圧トレーニングをやっていたこともあるんですけど、筋肉が付き過ぎて服が似合わなくなるからやめました(笑)。
和田:やっぱり筋肉が付くんですね?
高橋:簡単に付いちゃう。タイプがあって、筋肉の質が……何でこんな話してんだろう?(一同爆笑)。
和田:ははは。釣りは何釣りですか?
高橋:30年間ずっと“東京鶴亀磯釣り会”っていう石鯛専門のクラブをやってたんですけど、ここ15年はフライフィッシングをやっていて。川ですね。
吉田:カジキとか釣ってたら、すごく筋肉が付きそうですよね(笑)。
高橋:フロリダで1回だけやったことあるけど。細野さんが船の後ろに座ってたっていう。「酔うね」とか言いながら(笑)。
和田:それは、すごい光景ですね!(笑)。
高橋:YMOが再生した時だから1993年。ニューヨークで釣りをしていて……いや、釣りじゃない(一同爆笑)、レコーディングをしていて。その時にすごく寒くて、腰の調子が悪くなっちゃったんです。それでフロリダに4日間くらい滞在して。
和田:YMOが再生した時は、僕らはまだデビューしてないです。すごくよく覚えていますけど。
高橋:僕は、ポカリスエットのCM(TRICERATOPSの「GOING TO THE MOON」がCM曲に採用)ははっきりと覚えてる。いい曲だなと思っていましたよ。
和田:ありがとうございます。あれが1999年です。当時、「分かりやすいポップな曲を」とリクエストされたんですけど、ちょうど2ndアルバム『THE GREAT SKELETON'S MUSIC GUIDE BOOK』を出した直後で、曲のストックがあれしかなかったんです。あの曲はポップと言うより、どちらかというとブルージーで、リフもあってメロディもブルーノートな感じ。だから、あまりポップじゃないんですけど「これしかないんです」って半ば無理矢理に捻じ込んだ感じだったんです。そうしたらCM曲に採用されて。
高橋:でも、歌詞と曲が合ってたよね。
和田:ありがとうございます。
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