【インタビュー】SUGIZO × J、<LUNATIC FEST.>を語る_第一夜「これは奇跡だ」
■「それをできるのはSUGIZOしかいないと思う。
■だからそれはやるべきだよ」って言ったんですよ── J
──でもね、SUGIZOさんが在籍してるとはいえ、X JAPANに出てもらうっていうのはかなりの大仕事じゃないかと(笑)。
J:そのへんはもうメンバーがいますんで(笑)。ちょっとYOSHIKIさんに話してくれないかと、SUGIZOに。その時俺たちは、SUGIZOがダブルヘッダーになるっていうことをまったく想像してなかったんだけど(一同笑)。
SUGIZO:X JAPANのメンバーの皆さんも快く。本当にLUNA SEAのことを愛してくれている。俺たちは俺たちで、X JAPANがあるから今ここにいると思ってるので。その信頼関係というかね、家族的な友情が今回のフェスに繋がっていると思う。だからとても感謝してるし、なんともハッピーですね。
──<エクスタシーサミット>が1992年を最後に、それ以降行われていないと思うんですけど。そこから23年の時を経てるわけですよね。社会情勢も、来てくださってた方もずいぶん環境が変わったりしてるのかなと。でも、あの時の運命みたいなものを、また共有したいという気持ちを抱いている人が、6月27日には多いんじゃないかと思うんです。どんな初日になるんですかね、27日は。
J:もうそのワクワク感、ドキドキ感、緊張感。そのすべてが、僕らが聴いて、観て、触れてきたロックなんですよ。だからそれをこのLUNA SEAの25周年というところでもう一度味わいたいというか、みんなにも感じてもらいたいというか。それはすごく思いますね。
SUGIZO:まあ、修羅場ですよ(笑)。その修羅場を皆さんに感じてもらいましょうよ、20年ぶりに。うちらも頑張って、なんとか最後まで生還できるかどうか(笑)。
──修羅場を一緒に潜り抜けると戦友ということになりますからね。たぶん初日が終わった時には、何かまたみんなの中で大きな絆みたいなものが生まれるんじゃないかなと思います。ちなみに90年代初頭って、東のエクスタシー、西のデンジャークルーみたいなのがあったと思うんですけども、実際東西でバンドの張り合いみたいなのってあったりしたんですか?
SUGIZO:俺らの時代は、エクスタシーが東で、西がフリーウィルでしたね。張り合いはあったんだけど、仲良かった。
──仲良かったんですね。今回は西のバンドもたくさん出ますので、そのへんの話も追々聞ければなと思います。X JAPANと言えば、SUGIZOさんがギタリストとして、正式メンバーとして参加してるわけですが、参加のきっかけって?
SUGIZO:最初はX JAPANを再結成したいからサポートで弾いて、という話だったんです。それも俺ひとりじゃなくて、多勢サポートギタリストを呼ぶイベントにしたいと。で、HIDEさんのパートを曲ごとにみんなで分け合って。その船頭になってほしいって言われていました。だからぜひぜひ、という話だったんですけど。それがあれよあれよという間に、本格的に復活したいんだけど、正式にやってくれないかという話になって。1年ぐらいは「ちょっとそれは難しい」っていう話をしてたんですけども。……まあ話すと長くなるので、あれよあれよという間に(笑)。
──そこに想いを感じてほしいと(笑)。
SUGIZO:はい。運命に導かれてこうなったというか。
J:その当時、SUGIZOはLUNA SEAのメンバーにすごく気を遣ってくれて。X JAPANからそういうオファーがあったんだけどどうしたらいいかなっていうことを、まずメンバーに聞いてくれたんだよね。俺は個人的にHIDE兄が亡くなる前、本当に仲良く、兄弟のように付き合ってもらってて。「そのHIDE兄の代わりじゃないけれど、それをできるのはSUGIZOしかいないと思う。だからそれはやるべきだよ」って俺はSUGIZOに言ったんですよ。
──これは嬉しい言葉ですよね。
SUGIZO:ちょうどその時期にLUNA SEAは復活をしていて。さあ、これからどうやっていこうかっていうムードになりつつあった時で。やっぱりそれを優先しないと、と思っていたので、同時進行は難しいっていう話をYOSHIKIさんとToshlさんには最初していたんですけど、そのハードルを越えても一緒にやりたいって言ってくれて。まあ、今はなんとか命懸けでやってますけどね。
──そこでSUGIZOさんがX JAPANに加入しなければ、今回のフェスでX JAPAN登場もありえなかったのかもしれませんし、そもそもフェスをやろうなんていう発想にもならなかったのかもしれません。運命が転がって、そして前に前に進んでるという感じがしますけれども。改めてなんですが、今回は若いバンドもたくさん参加しますので、そういうバンドを目当てに、もしかしたらX JAPANのライヴを初めて観るという人もいるのかもしれません。おふたかたからこのバンドの魅力を語るとしたら、まずはJさん、どうですか?
J:もうまさにエネルギーですよね。すべてを可能にするエネルギー。自分たちが求めたもの、自分たちが夢に描いたものを全部自分たちの力で手にする。俺はロックミュージックのポジティブなエネルギーを象徴するバンドなんじゃないかなっていう気がします。
──なるほど。そしてSUGIZOさんはメンバーでもあるわけですが。
SUGIZO:真の革命児だと思う。Jが言った不可能を可能にしてきたっていうことも大いにあるし、今までの常識をぶち壊してきて、それよりもさらに上に上がってシーンを築いてきた。そういう意味で本物のロックンローラーだと思っています。あとすごいのが、やっぱりYOSHIKIさんのドラムってホントにロックドラムでね。一緒にやってるとケツをごんごん蹴り上げられる感じがするの。そして、Toshlさんは魔法の声を持ってるんです。だってToshlさんの声って日本中知られてるじゃない? 魔法を持ってるんですよね。天才ふたりがいて、揺るぎない象徴的なオーラがある。それはすごいな。苦悩をたくさん味わってきてるバンドなんだけど、それを超えてもやっぱり音楽をやるべき運命にあるんでしょうね。
──なるほど。ちょっといじわるな質問なんですけど。自分たちをある意味見つけ出してくれたX JAPANの後に、トリとしてLUNA SEAが演奏するわけで。これはもうレーベルからデビューするどころの騒ぎじゃないわけですよね。それこそ命懸けというか。
J:いや、でも俺ら、いきますから。それが俺たちの流儀なんですよ。それが恩返しでもありますし。
──確かに。うわ~、俺喋ってて今鳥肌立ってきましたよ(笑)。
SUGIZO:大丈夫。LUNA SEAはLUNA SEAで自分たちのすべてのエネルギーを出せば誰にも負けない。
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