凛として時雨、ワンマンツアー終幕「無事迎えられて嬉しい」

凛として時雨が4月5日、全国ツアー＜Hyper Tornado Tour 2015＞のファイナルをZepp DiverCity Tokyoにて開催した。同ツアーは初のベストアルバム『Best of Tornado』およびニューシングル「Who What Who What」リリースにともなって行われたもの。ワンマンツアーとしては約2年ぶりとなる。

◆凛として時雨 画像

静寂の中、開幕を告げるノイジーなSEと共にメンバーが姿を現すと、冒頭から劇場アニメ『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』主題歌にしてニューシングル表題曲の「Who What Who What」を披露。その後は「鮮やかな殺人」「想像のSecurity」「DISCO FLIGHT」などインディーズ時代の楽曲から、『PSYCHO-PASS サイコパス』TVアニメシリーズOPテーマ「Enigmatic Feeling」などを畳みかけるように連発して、会場が一気に加熱された。

中盤では、ピエール中野(Dr)によるメンバー紹介がなされた後に「JPOP Xfile」「nakano kill you」を演奏。どの曲もイントロのフレーズが響くだけで会場からは2年ぶりのツアーの待望感をまとう歓声が上がった。一転して、345(Vo,Ba)のヴォーカルが印象的な「illusion is mine」が繰り出されると幻想的な雰囲気に会場が包み込まれ、「Acoustic」「Missing ling」など、どこか感傷を誘う彼らのもうひとつの側面を映し出すかのような楽曲が、TKのエモーショナルなギターストロークとハイトーンボイスで届けられた。

そしてステージが暗転。再び照明が灯るとステージ上からTK、345の姿が消え、ピエール中野による超絶ドラムソロがスタートした。凛として時雨のライブではお馴染みのピエール中野によるMCでは、YouTube上に公開されて話題となった“ベストアルバムの収録楽曲をピエール中野がカラオケで歌うダイジェスト動画”を元ネタとして実際に「テレキャスターの真実」を歌い上げたり、コール＆レスポンスを行なったりと場内を賑やかに盛り上げる。

TKと345が再び登場するとライブも後半戦。「abnormalize」「Telecastic fake show」など、終盤に向かってさらにパフォーマンスの熱量も加速していく。「感覚UFO」のイントロのベース音がなると会場からは悲鳴にも似た歓声が沸き上がり、TKのアグレッシブかつ圧倒的なパフォーマンスにフロアの熱がこの日のピークを迎えた。

TKが一言、「ファイナルに来てくれてありがとうございます」と告げ、続いてこちらも定番となる345による微笑ましいグッズ紹介へ。「ベストアルバムのツアーを無事迎えられて嬉しいです」と短いながらも想いのこもった言葉を伝え終えたところで、ステージが夕景にも似た橙色の照明で彩られた「傍観」が披露された。同曲のエンディングでは、赤く染まるステージと轟音の中、シルエットのみ浮かぶTKの激しいギターとシャウトが響き渡り、ツアーの千秋楽に幕を下ろした。

なおこの日、TK from 凛として時雨のソロライブが7月に東京および大阪のBillboardにて開催されることが発表となった。345はgeek sleep sheepとして5月にニューアルバム『candy』をリリース、ピエール中野は6月に＜ピエールフェス＞をTOKYO DOME CITY HALLにて開催することが決定している。

撮影◎河本悠貴






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