長谷川博己が歌う園子温作詞・作曲ナンバーや、RCサクセション「スローバラード」も収録のサントラ発売決定

6月27日（土）より TOHO シネマズ新宿他全国ロードショーとなる園子温監督の映画『ラブ&ピース』のオリジナルサウンドトラックの発売が決定した。

『愛のむきだし』『ヒミズ』など海外の評価も高い、日本映画界の至宝・園子温。いままでの“園子温 ワールド”のイメージと一線を画す本作は、血が出ない、誰も死なない、エロくない、しかしながら、園監督らし超展開はそのままに体験できる極上エンタテイメントだ。園子温が初めて特撮を用いて演出しており、崩壊する東京の街に巨大化した“LOVE”=愛の怪獣が現れ、東京に愛が降り注がれるそのクライマックスは、観たこともない「感動と涙」を誘うという。

先日、本作の主題歌が1976年1月21日に発売されたRCサクセションの名曲「スローバラード」に決定した旨は発表されていたが、園子温監督が本作の脚本を書いたのは20年余前であった。1990年頃、若き日にこの脚本を映画化したいと思った監督は、主演の鈴木良一役を今は亡き伝説のロックスター・忌野清志郎に演じてほしいと考え、実際に自ら出演をオファーのため所属事務所の門をたたいた。しかし忌野清志郎からは、俳優業はやっていないという理由で出演を断られたため当時映画化はあえなく断念。それから時は流れ、20余年を経てその脚本は手を加えられ、ついに映画化することになった。「スローバラード」を起用することで忌野清志郎に映画へ参加してもらうという夢を叶えることができたのである。

今回リリースが発表された本アルバムには、主演の長谷川博己演じる「鈴木良一」が結成したバンド「レボリューションQ」のデビュー曲として劇中で歌われる、映画タイトルと同名の楽曲「ラブ&ピース」が収録される。長谷川博己が実際に歌っており、園子温監督自ら作詞・作曲をしている渾身の一曲だ。ボーカル・鈴木良一の心を震わせる魂の叫びは、一度聴いたら耳から離れない仕上がりだ。

バックで演奏しているバンド「レボリューション Q」のメンバーも、映画『SR サイタマノラッパー』で注目された奥野瑛太を始め全員がミュージシャンではなく俳優でありながら、ミュージシャン顔負けのパワフルなパフォーマンスを披露。撮影終了後には、園子温をボーカルに「レボリューション Q」として劇中の役名そのままにライブも行っている。さらにアルバムには、その他にも日本を代表する音楽プロデューサー・福田裕彦が手掛けた印象的な劇伴音楽や、主題歌「スローバラード」も収録されるなど、バラエティに富んだ内容となる。

［映画『ラブ&ピース』 あらすじ］
2015年、来る東京オリンピックに向けて湧く東京。 うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン・鈴木良一（長谷川博己）。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じる。あきらめ たロックミュージシャンへの道、まともに話せないが恋心を抱いている寺島裕子（麻生久美子）への想い……彼の人生を取り戻すのに必要な最後の欠片（ピース）、それが……そのミドリガメだった!