ビヨンセ、グラミーでのパフォーマンスへの想い
グラミー・アワーズで、映画『Selma』でフィーチャーされた「Take Me Hand, Precious Lord」を歌い、ジョン・レジェンドとコモンによる同作品のテーマ・ソング「Glory」へ引き継いだビヨンセが、自らこの“セルマ・トリビュート”へ参加したいと申し出た理由を語った。
◆ビヨンセ画像
ビヨンセは、オフィシャル・サイト(Beyonce.com)で同パフォーマンスのリハーサル映像を公開。こう話している。「初めて“Precious Lord”を聴いたのは、子供のとき、母が私に歌ってくれたときだった。母はマヘリア・ジャクソンのヴァージョンをかけ、目を閉じながら歌っていた。まるで、彼女の身体を通し神が話しかけてくるようだった」
「私の祖父母は(マーティン・ルーサー)キング牧師の行進に参加した。父は、白人しかいない学校へ通い出した最初の世代だった。父はそういう経験から多くのトラウマを抱えて育った。私はいまなら、彼のその痛みのために歌うことができるって感じている。祖父母の痛みのために歌うことができる。息子を失った家族のために歌うことができる」
ビヨンセはグラミーで、黒人男性から成る合唱隊と共にパワフルでエモーショナルなパフォーマンスを披露した。彼女は一緒に歌うにあたり、「葛藤し涙を流し、生きてきた本物の男達を探したかった」「これは黒人男性の中にある強さと弱さを見せる機会になると思った」と話している。
また、映画『Selma』の中でマヘリア・ジャクソンを演じ同曲を歌うLedisiではなく、ビヨンセが選ばれたことに異議を唱える人もいるが、Ledisi本人は「(グラミーから招待されず)ちょっとガッカリしたけど、私はゴスペル・クイーンのマヘリアを演じることができたし、ビヨンセが歌うことで、この曲が彼女のジェネレーションの中で永遠に生き続けることになる」と、ポジティブに考えていると話した。
Ako Suzuki