【インタビュー】doa、高らかに響く「楽しい生活を送っていてほしいという僕らの願い」
■行ったことがある場所に連れていくんじゃなくて
■新しい場所で、今までとはまた違う景色を見せたい
──ただ単に歌が上手い3人が集まって、それぞれが好きなように歌うパターンとは全く違っていますね。ボーカリゼーションという点では、3人で歌っている「DA・LI・LA~君にParty Tonight」と「満月の狼」は必聴です。
徳永:特に「DA・LI・LA~君にParty Tonight」はすごいことになっていますね、いろいろダビングしてます。歌のバックは、“ドンドンドン”という音とアコギだけで、しかもギターコードは2つだけ(笑)。それで最後までいくから、あとは何で楽曲の展開を変えるかといったらコーラスワークしかないんです。サビとかはものすごい大合唱になっていますね。極限的にシンプルなオケだけど、大パーティーソングに仕上がったと思います。
──サビパートに入っているローボイスの合の手がすごく良いフックになっていますね。
徳永:そう(笑)。あまり目立たないけど、あの声があるかないかで全然雰囲気が違ってくるんですよ。僕らがバンドでツアーを廻る時は3人のサポートメンバーが入るんですけど、その3人もメチャクチャ歌がうまくて。6声を活かしたステージができるから「DA・LI・LA~君にParty Tonight」は出てきたアイディアをどんどん散りばめていくことができたし、ライブでもいい感じになると思います。
──盛り上がるでしょうね。「ひまわり」ではUh-Ahコーラスも披露しています。
徳永:Uh-Ahコーラスはわりと多用していて、レコーディングでは僕が声を重ねて形にしています。Uh-Ahコーラスは、同じ声質で重ねたほうがハマるんですよ。違う声質が混ざると、デコボコした感じになってしまう。ゴスペルとか、声が何層にも重なっていながら洗練されたコーラスにしたい時は1人で重ねたほうがいいという人は多いと思います。一番ハマりながらも一番主張しない仕上がりになるから。
──面白いです。ギターで4声ハーモニーなどを作る時は1本ずつ音色を変えることが多いんですけど、それとは逆の発想でしょうか?
徳永:いや、それがパートによって声質は変えるんです。でも、元も声質が同じだから仕上がりが整う。あと、マイクの距離とかも変えています。上のパートを録る時は離れて、下のパートの時は近づいたり。真ん中のパートで、あまり抜けさせたくないけど必要なパートは、そのチャンネルだけマイクから2メートルくらい離して歌ったり。さらには広いスタジオにマイクを立てて、オフマイクで歌って、部屋の残響音も併せて録ってみたりとか。ゴスペルに限らず、コーラスを録る時はいつもそういうことをしています。
──アナログ的なレコーディング技術ですね。
徳永:たとえば同じラインを歌う時に、リードボーカルの横に同じ音像のボーカルがいると邪魔してしまうけど、オフマイク気味で録るとそれがバックになるし、いい感じで空間を埋めてくれるから。マイクとの距離感はもう経験ですけど、40センチの時もあれば、2メートルの時もあって。どういう風に仕上げたいかによって、細かく使い分けています。機械でやろうと思えばそういうこともできるのかもしれないけど、僕はやらない。生でやったほうが早いし。
──それに機械で作った2メートルの距離感と本当の2メートルの距離感は、似て非なるものだと思います。音に関して言うと、アコースティックギターの音の素晴らしさも大きな魅力です。
徳永:アコギはマーティンの1966年製でハカランダのモデルと、いつも大田が弾いているギブソンのハミングバードです。ビンテージのマーティンは本当にいい音をしていますね。
──アコギを録る時にも何か技を活かしていませんか?
徳永:活かしています。でも、秘密なので言えない(笑)。
──そうですか……。
徳永:いや、ウソウソ(笑)。秘密は全然ないですよ。マイクはステレオで録らずにモノラルで録ることが多い。それに、マイクが狙う場所がちょっと特殊かな。普通はサウンドホール寄りかもしれないけど、doaは12フレット辺りに斜めにマイクをあてるんです、ほとんどの場合。僕はタッチが強めでニール・ヤングみたいに弾くし、太い弦を張っているので、サウンドホール寄りにマイクをあてると“ゴンッ!”という成分がうるさくなってしまうからなんですよ。
──アコギの音色の心地よさを堪能できます。あとは、今回もマンドリンやペダルスティール、ブルースハープなどを効果的に使っていますね。
徳永:マンドリンは、だいぶ上手くなってきたかな(笑)。「SMILE」とかではアコギと同等の使い方をしていていますね。ペダルスティールは不思議な楽器で、あの音が鳴るだけで広大な大地が見えてきたり、晴れ渡った空が浮かんできたりするんです。弾くようになって3年目くらいですけど、難しい。10弦だし、ギターとは全く別物なので。でも、お飾りじゃなくて、メインに出れるくらいの感じになってきたから、楽しいんですよ。
──いいですね。今日話をさせていただいて、10周年を超えても自分達の音楽にワクワクしながら取り組んでいることを実感しました。
徳永:それは3人ともですね。楽しみながらdoaをやっています。10年経ったからといって守りに入るんじゃなくて、どんどん新しいdoaの姿を見せていきたいと思っているし。僕らはdoaを聴いてくれる人達に対して、「次、どこにドライブ行く?」みたいな感覚でいるんです。ドライブする時は、行ったことがある場所に連れていくんじゃなくて、新しい場所で、今までとはまた違う景色を見せたいじゃないですか。自分達の音楽が、ドライブに誘った相手を行ってみようかなという気にさせるものでありたいと思っています。
──そういう言葉からも、doaがファンのみなさんと共にあることを感じます。1月の『FLY HIGH』のリリースを経て、2月から3月に行なわれるツアー<doa LIVE Tour 2015 -FLY HIGH->も楽しみです。
徳永:バンド形態のツアーはベストアルバムのツアー以来なので、完全に『FLY HIGH』の曲がメインになると思います。新しい曲の盛り上げ方を、僕らとお客さんみんなで作っていきたい。パーティーソングも結構あるので、それこそフリを付けたいくらいの感じなんです。それもね、大人がパーティーでふざけてるくらいのフリで良いんです(笑)。少し酔っぱらってフワフワしているような感じでもいいから、恥ずかしがらずに手を上げたり、歌ったりすることを楽しんでほしいと思っています。
取材・文◎村上孝之
■9thアルバム『FLY HIGH』
GZCA-5270 \3,000+税
1. FLY HIGH
2. SMILE
3. DA・LI・LA~君にParty Tonight
4. ただ君がいるそれだけでいい
5. Goodbye Girl
6. DRIVE AWAY
7. Sailing
8. Hello
9. 満月の狼
10. 酔っぱライアー
11. ひまわり
■<doa LIVE Tour 2015 -FLY HIGH->
OPEN 16:30/START 17:00
(問)サウンドクリエーター:06-6357-4400
2月8日(日) 福岡 / DRUM Be-1
OPEN 16:30/START 17:00
(問)BEA:092-712-4221
2月11日(水•祝) 宮城 / 仙台 CLUB JUNK BOX
OPEN 16:30/START 17:00
(問)キョードー東北:022-217-7788
2月14日(土) 北海道 / 札幌 KRAPS HALL
OPEN 16:30/START 17:00
(問)WESS : 011-614-9999
2月21日(土) 愛知 / NAGOYA CLUB QUATTRO
OPEN 16:30/START 17:00
(問)サンデーフォークプロモーション:052-320-9100
2月28日(土) 岡山 / IMAGE
OPEN 16:30/START 17:00
(問)夢番地 岡山 : 082-249-3571
3月7日(土) 東京 / Zepp DiverCity Tokyo
OPEN 16:30/START 17:00
(問)ディスクガレージ:050‐5533-0888
5,500円(税込・ドリンク代別)
*東京公演(全席指定)
*その他の公演(全自由/入場整理番号付)
※東京公演以外は整理番号順のご入場となります。
※全公演におきまして、6歳未満の方のご入場はできません。
※開場・開演時間は変更となる場合がございます。
■『doaメンバー生出演 9thアルバム「FLY HIGH」リリース記念特番』
・21:00-22:00 厳選Music Video
・22:00-23:00 メンバー登場!生放送でお届けします!
番組視聴URL http://live.nicovideo.jp/gate/lv206876287
[公開生放送 観覧参加方法]
本番組は、池袋ニコニコ本社「ニコぶくろスタジオ」 (サテライトスタジオ)から放送いたします。番組を観覧したい方は、ニコぶくろスタジオに集合!
[観覧ご希望の方は必ずお読みください]
・観覧希望者が多数の場合、一定時間ごとに観覧者の入れ替えをさせていただく可能性がございます。予めご了承願います。
・本イベント開催はアーティストの状況等により中止/変更になる可能性がございます。
・屋外での観覧になるため天候によって防寒具、雨具などのご準備は各自でお願いいたします。
http://nicohonsha.jp/
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