【ライブレポート】藤井フミヤ、「音楽とはタイムマシーンのような力を持ってるなと」

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2013年~2014年の2年間にまたがってデビュー30周年およびソロデビュー20周年のWアニバーサリー企画を展開してきた藤井フミヤが、大みそかから元旦にかけて東京・日本武道館武道館で、カウントダウン公演<藤井フミヤ 30th BEST SPECIAL COUNTDOWN>を開催した。

◆藤井フミヤ 拡大画像

1999年12月31日に武道館史上初のカウントダウンライブを開催した藤井フミヤは、2008年まで毎年大晦日に武道館でのカウントダウンライブを行なってきた。10年を節目に多くのファンに惜しまれつつも一旦完結させたこの公演だが、2013年にWアニバーサリーを記念して5年振りに復活させ、2014年はWアニバーサリーイヤー企画の集大成公演として開催される。

360度ファンで埋め尽くされた客席。おなじみのバンドメンバー有賀啓雄(B)、屋敷豪太(Dr)、友森昭一&石成正人(G)、松本圭司(Key)、そして弟の藤井尚之(SAX)が姿を現してイントロが始まると、ステージ中央にゴールドをあしらった黒のスーツに身を包んだ藤井フミヤが突如出現した。ライブの幕開けは人気ダンスナンバー「UPSIDE DOWN」だ。レーザー光線が飛び交う中、「“Doo-bee Doo-bee”Freedom」「MY STAR」といったオープニングを飾るにふさわしいアップテンポな楽曲で大いに沸かせる。場内は序盤からさながらダンスフロアと化した。

「大晦日の武道館へようこそ! 今日は2014年の終わりを、そして、2015年に始まりを一緒に盛り上げていきましょう!」──藤井フミヤ

息つく間もなく「Long Road」「Jim & Janeの伝説」「I Love you,SAYONARA」といったチェッカーズ時代の代表曲で場内をさらに温めるとこう語った。

「チェッカーズの曲を聴いていただきました。20年も前に解散したんですが、懐かしいようで、新鮮なようで。……つくづく音楽とはタイムマシーンのような力を持ってるなと思いました。音楽ってすごいなって。音楽の仕事に就けたことに本当にうれしく思ってます。感謝しております。ありがとうございます。歌を歌って人を喜ばせることができるなんて、なんて素敵な」と30年の歌手生活を振り返り、ファンへ感謝の気持ちを伝えると「TRUE LOVE」「わらの犬」「Another Orion」「夜明けの街」といったソロ代表曲を届ける。そのしっとりとした艶やかな歌声に客席が魅了された。

「今年はみなさん、どんな年でしたか? 俺はですね、30年歌ってきまして、初めてフルオーケストラでコンサートやりまして。来年2月から8本やるんで、よかったら。なかなかそんな機会もないので、いらっしゃってください。みなさんも思い残したことあるでしょう? 来年やりな(笑)。大丈夫、大丈夫。来年はすぐそこだから!」と2014年の歌いおさめとなる「女神(エロス)」「NANA」など立て続けに披露。

そして2015年へのカウントダウンのタイムが刻まれていく。カウントダウン恒例のジェット風船を慣れた手つきで膨らまし始めるオーディエンス。「・・・・・5・4・3・2・1・ゼロ!!!」の合図で場内に紅白のジェット風船が飛び交い、新しい1年の幕開けを華やかに演出した。

「あけましておめでとう! 2015年!! 今年もよろしく!!!」──藤井フミヤ

後半戦は、「REVOLUTION 2007」「恋の気圧」「HEART IS GUN ~ピストルを手に入れた夜~」といった新しい年を祝福するにふさわいナンバーを畳みかけるように熱唱していく。

「カウントダウンを初めてしたときから14年も経ってしまいましたが、変わらない気持ちもあります。変わらないものは変わらないものとして、大事にしていこうと思います。本当にありがとう。初心に戻っていこうぜ!」と武道館カウントダウンへの思い入れを語り、1999年初の武道館カウントダウンライブで新年の幕開け一発目に披露した楽曲にして“2000年の夜明け”をテーマとした「P.S.マリア」を歌い上げ、大盛り上がりのなかステージ本編が終了した。

そして迎えたアンコールでは「夜明けのブレス」「ALIVE」に続けて、武道館カウントダウンではおなじみのナンバー「紙飛行機」が披露される。ギターのイントロが流れ出すと、おのおのが用意してきた紙飛行機を手にする。ステージと客席で色とりどりの紙飛行機飛び交い、幻想的な世界を作り上げた。興奮さめやらぬ会場からのアンコールに応えて、再びステージに現れた藤井フミヤは会場を見渡してこう語った。

「またこのメンバーで集まりましょう! またいつかやれるさ! みんなが望むならまたやります! そん時はまた体鍛えておきます! 今日は本当にありがとうございました! あけましておめでとう! 2015年みなさんにとって良い年でありますように!」。この掛け声とともに、ファンの幸せを願うナンバー「なんかいいこと」を贈り、ラスト曲「お正月」では場内大合唱となった。こうして30周年分の楽曲をふんだんに盛り込んだ3時間におよぶスペシャルナイトが大団円のうちに幕を閉じた。

藤井フミヤは2015年、2014年初夏に開催し大好評を博したフルオーケストラコンサートツアー<FUMIYA FUJII Premium Symphonic Concert 2015>を開催する。このツアーは2月10日の大阪・フェスティバルホールを皮切りに全国8ヵ所で行われるもの。大友直人(東京・札幌・横須賀・大宮)、山下一史(福岡・名古屋)指揮による各地選りすぐりの交響楽団が、藤井フミヤの軌跡にして不朽の名曲たちを彩る。

■<藤井フミヤ 30th BEST SPECIAL COUNTDOWN>
2014年12月31日~2015年1月1日@日本武道館セットリスト
M01 UPSIDE DOWN
M02 HOW COOL
M03 See you yesterday
M04 “Doo-bee Doo-bee”Freedom
M05 MY STAR
M06 Long Road
M07 Blue Moon Stone
M08 Jim & Janeの伝説
M09 I Love you,SAYONARA
M10 Friends and Dream
M11 TRUE LOVE
M12 わらの犬
M13 Another Orion
M14 トワイライト
M15 夜明けの街
M16 女神(エロス)
M17 ミセスマーメイド
M18 NANA
M19 FINAL LAP
M20 TOKYO CONNECTION
M21 REVOLUTION 2007
M22 I・N・G
M23 恋の気圧
M24 HEART IS GUN ~ピストルを手に入れた夜~
M25 How’er you doing,Guys?
M26 P.S. マリア
encore
en1 夜明けのブレス
en2 ALIVE
en3 紙飛行機
W encore
en4 なんかいいこと

■<billboard classics 「FUMIYA FUJII Premium Symphonic Concert 2015」~Celebrating Fumiya’s first live album ~>

2月10日(火)大阪・フェスティバルホール
2月11日(祝・水)大阪・フェスティバルホール
4月14日(火)東京芸術劇場コンサートホール
4月16日(木)福岡シンフォニーホール(アクロス福岡) 
4月23日(木)札幌・ニトリ文化ホール
4月26日(日)横須賀芸術劇場
4月28日(火)愛知県芸術劇場コンサートホール
4月30日(木)大宮ソニックシティ
http://www.billboard-cc.com/classics/

◆藤井フミヤ オフィシャルサイト
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