12年間の時の流れに刻まれた、12年間の音楽シーン
12年間の撮影期間を経て作り上げられた映画『6才のボクが、大人になるまで。』をご存知だろうか。
◆『6才のボクが、大人になるまで。』画像
あどけない少年から凛々しい青年へと成長していくメイソンを演じたのは、12年前にリンクレイターがオーディションで見出した逸材エラー・コルトレーンで、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレーターも、12年にわたってそれぞれの役の変化と成長を演じきっている。
4人の俳優が12年間家族を演じたことで出来上がった感動作品だが、BARKSが注目したいのは、このリアルな12年間を彩る音楽も、12年間の音楽シーンがそのままに刻み込まれているという事実だ。
結果、サウンドトラックは、コールドプレイ、レディ・ガガ、アーケイド・ファイア、ヴァンパイア・ウィークエンド、フー・ファイターズ、ウィルコ、キャット・パワー、ヨ・ラ・テンゴ…ラテン系のフレディ・フェンダーらのポップのヒットソングからひそかに人気を集めていた楽曲まで、素晴らしいコレクションが出でき上がっている。
リンクレイター監督は、服装・デザインの流行・形を変え私たちの生活に深く根付いていくテクノロジー、そして特に音楽によって時代のかすかな移り変わりさえもはっきりと示すことが必要だったと語っている。監督は若手のコンサルタントを何人か集め、2000年代初頭以降の時代を最も反映した曲について意見を聞き、各人に思い出してもらうことから、メイスンの幼少期にはウィーザーとコールドプレイ、映画の終わりに近づく頃にはアーケイド・ファイアとダフト・パンク…と、これらの音楽の片鱗が時代の中に映画を定着させ、同時にその時代の雰囲気の多様さを浮き彫りにする助けにしたという。
「いつもなら私自身にとって意義深い歌を選ぶんだが、今回はメイスンにとって何が意義深いかを考えた。音楽によって、その時々の文化を暗示させたかったんだが、それはなかなかの冒険だったよ。これらの歌を聞いて深く感動した人がいると分かったので、個人の意見をたくさん調べて、メイスンが成長するにつれて、音楽が彼の進歩と好みに合わせて収束されていくようにしたんだ。」──リチャード・リンクレイター監督
映画『6才のボクが、大人になるまで。』で使用されているサウンドトラックの全リストは以下のとおり。まるで12年を彩るミックステープのようだ。映画『6才のボクが、大人になるまで。』(原題:『Boyhood』)は11月14日(金)より公開となる。
『6才のボクが、大人になるまで。』サウンドトラックリスト
・「Yellow」コールドプレイ
・「Hate To Say I Told You So」ザ・ハイヴス
・「Oops I Did It Again」ローレライ・リンクレイター
・「Anthem Part Two」ブリンク 182
・「Soak Up The Sun」シェリル・クロウ
・「Try Again」アリーア
・「Whomping Willow and The Snowball Fight (from "Harry Potter and The Prisoner of Azkaban")」ジョン・ウィリアムズ
・「Could We」キャット・パワー
・「My Good Gal」オールド・クロウ・メディスン・ショウ
・「Rock And Roll (Part 2)」ゲイリー・グリッター
・「Split The Difference」 イーサン・ホーク
・「Do You Realize」ザ・フレーミング・リップス
・「Freaks! Freaks!」ピジョン・ジョン
・「I Held Onto My Pride And Let Her Go」デール・ワトソン
・「Crank That (Travis Barker Remix) 」ソウル ジャ・ボーイ
・「Crazy」ナールズ・バークレイ
・「We’re All In This Together」 キャシディ・ジョンソン
・「One (Blake’s Got A New Face)」 ヴァンパイア・ウィークエンド
・「Hate It Here」ウィルコ
・「LA Freeway」イーサン・ホーク
・「1901」フェニックス
・「LoveGame」レディ・ガガ
・「Desencabulada」ルイーザ・マイタ
・「Good Girls Go Bad」コブラ・スターシップ feat. レイトン・ミースター
・「Lero Lero」ルイーザ・マイタ
・「“Let It Die」フー・ファイターズ
・「Sous le Soleil」メジャー・ボーイズ feat. オーレリア
・「Wish You Were Here」サバンナ・ウェルチ
・「Radioactive」キングス・オブ・レオン
・「Sunshine Day」オシビサ
・「Beyond The Horizon」ボブ・ディラン
・「Telephone」レディ・ガガ
・「Band On The Run」ポール・マッカートニー&ウイングス
・「Happy Birthday To You”」「Ryan's Song」イーサン・ホーク
・「Notre Dame Victory March」 「She’s Long Gone」ザ・ブラック・キーズ
・「Pout」デビッド・クラーク&サム・ディロン
・「Helena Beat」フォスター・ザ・ピープル
・「Suburban War」アーケイド・ファイア
・「Somebody That I Used To Know」ゴーティエ feat. キンブラ
・「Gobbelins」ブルース・サーモン, ウェイン・サットン
・「Old Black Crow」オースティン・スティーマーズ
・「I’ll Be Around」ヨ・ラ・テンゴ
・「Trojans」アトラス・ジーニアス
・「Nao Acorde o Nenem」モレーノ・ヴェローゾ
・「Em Todo Lugar Voz Boa」モレーノ・ヴェローゾ
・「Que Mala」フレディ・フェンダー
・「Coisa Boa」モレーノ・ヴェローゾ
・「The Dog Song」チャーリー・セクストン
・「Hero」ファミリー・オブ・ザ・イヤー
・「Summer Noon」ジェフ・トゥイーディ
・「Deep Blue」アーケイド・ファイア
映画『6才のボクが、大人になるまで。』
すべての瞬間に、「大切」が宿ってる。主人公は、テキサス州に住む6歳の少年メイソン。キャリアアップのために大学で学ぶと決めた母に従ってヒューストンに転居した彼は、そこで多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。12年の時が様々な変化を生み出す中、ビールの味もキスの味も失恋の苦い味も覚えたメイソンは、周囲の環境の変化に時には耐え、時には柔軟に対応しながら、メイソンは静かに子供時代を卒業していく。
原題:Boyhood
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
出演:パトリシア・アークエット、エラー・コルトレーン、ローレライ・リンクレーター、イーサン・ホーク
配給:東宝東和
2時間45分
(c)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c.aLL rights reserved.
PG12
http://6sainoboku.jp/
11月14日(金)TOHOシネマズ シャンテ他にて公開
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