【速報レポート】<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>the HIATUS、次世代への希望と美しい輝き

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午前中からスタートしたフェスも折り返し地点へ。太陽はまだ暑く、夕暮れに近づくにつれ濃いオレンジ色がフィールドに流れ込む。

◆the HIATUS 拡大画像

REDEMPTION STAGEでGOMA&The Jungle Rhythm Sectionの雄大なステージが終了すると、まだライブの始まらないメインステージ=REVOLUTION STAGEから歓声が上がった。the HIATUSのフェスステージではお馴染みとなっている、メンバー自身らによるリハーサルだ。油断していたオーディエンスを揺さぶり起こすように、ほぼ1曲を演奏。「いい感じです、本番もよろしくです」との細美武士(Vo& G)のひとことが本編へ高い期待を募らせた。

ライブは「Storm Racers」からテンション高々に幕を開けた。ドラム、ギター、ベース、一音一音を確かめるように鳴らされると、細美の優しく浸透度の高い歌声が流れる。楽曲が盛り上がるにつれ、それに比例するようにダイバーが続々とステージに向けて沸き起こるかのようだ。ドラマー柏倉隆史の軽快でクリアなリズムがオーディエンスを揺らす。続く「Monkeys」は、勢いある激しい楽曲に伊澤一葉(Key)が奏でる優美なメロディーが伸びやかな細美の歌声にかかり、力強さを増していく。細美は満面の笑顔でオーディエンスを見つめた。

3曲目の「Thirst」では、ウエノコウジの弾き出す鼓動にも似た優しいベースラインがオーディエンスを緩やかに揺らす。漂うような楽曲なのに、沸々と湧き上がる高揚感が抑えきれない。続く「Something Ever After」でも、涼やかな風に乗り、Masasucksが奏でる優しく美しいギターフレーズが会場を包み込んだ。極力までムダを省いた、壮大でいて美しい楽曲の数々をもっと体に取り込もうと手を高く上げ、バンドの熱に応えるオーディエンス。

MCでは、細美が本イベントに参加できたことへの感謝の気持ちを伝えた。そしてイベントが開催された岐阜県中津川が核廃絶宣言をした街であることから、エネルギーに対する思いを語る。エネルギーや反原発について少しでも関心を持ってほしいということ、次世代への希望、無関心であることの未来への恐怖。しかし無理強いは一切しない。自身の強い想いを切々と伝える。

ステージは後半へ向かい、ますますバラエティ豊かな楽曲で彩られていく。「Lone Train Running」や「Insomnia」と、時に激しく、時に優しく、上昇感がたまらない楽曲陣に酔わされた。蓄電された太陽光を使った照明が、煌々とフィールドを照らす。常に進化し続けるバンドから発せられるサウンドは美しい輝きを見せ、こちらの気持ちまで明るく照らされるようだ。全12曲、感謝の気持ちを伝え続け、全力で演奏しきったthe HIATUS。このステージをきっかけに、1人でも気持ちに変化が起きたり、小さくとも発見があれば、と願うばかりだ。

取材・文◎黒田奈保子 撮影◎三浦麻旅子

■the HIATUS@REVOLUTION STAGE SETLIST
1.Storm Racers
2.Monkeys
3.Thirst
4.Something Ever After
5.Horse Riding
6.Deerhounds
7.Unhurt
8.The Flare
9.Lone Train Running
10.Insomnia
11.紺碧の夜に
12.Silver Birch

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