【インタビュー】Chicago Poodle、4thアルバム完成「“人生、美しいな”と言ってたら本当にそうなるかも」

ポスト

■「関西弁で書いてみたら?」って提案があって書いたんですけど
■最初は“どうなるんやろうな”と思ってました──山口

──いくつかの曲をピックアップすると、まず、1曲目のタイトルチューン「Life is Beautiful」ですが、この曲は全員で作詞してますが。

花沢:アルバムのタイトルが決まって、曲が出揃ってきたときに「「Life is Beautiful」っていう曲を作りたいね」っていう話をして……アカペラから始まってハンドクラッピングでみんなで歌えるような、そんな曲にしたかったんですよね。で、曲調はマイナーキーにしようって。

──花沢さんの曲にみんなで言葉を持ち寄って?

山口:そうですね。ああでもない、こうでもないって言いながら。曲調が陰りがあるので歌詞で言葉遊びしたり、ちょっと明るくしようって。

──“Life is Beautiful そうさ ケセラセラ”って歌っている曲ですもんね。

辻本:最初はもっと皮肉めいたちょっと暗い歌詞だったんだけど曲調とあいまってダークになってしまうなって。3人でけっこう歌詞を書き直したよね。

花沢:そう。1曲目にしては重すぎるなって思ったので。

山口:結果、韻を踏んでたり、ちょっとコミカルな感じの詞に仕上がりましたね。

──それと「泣いたらええ」は関西弁で歌ったバラードですね。

山口:「関西弁で書いてみたら?」って提案があって書いたんですけど、これまで花沢が関西弁で歌う曲はなかったので、最初は“どうなるんやろうな”と思ってました。でも、仮歌を歌ってもらったら意外としっくりきて、声質や曲調にも合っていた。僕ら、受け身の恋愛の曲が多いんですけど、この曲の主人公は少し積極的で“俺が傍におるから”みたいな。ホンマに泣きたいのは男のほうなんですけどね。

──好きな女性の恋愛相談に乗っている切ない男心を切々と歌っている曲ですもんね。

山口:意外と男ってこういうところあるんじゃないかなって。

花沢:関西弁はふだん使っている言葉なので、歌うことに違和感はなかったんですけど、この歌は何回も何回も歌って試行錯誤しました。すごく気持ちのいい曲なんですけど、最初は“泣いたらええ 泣いたらええ”っていうところをもっと強く歌ってたんですよ。後で客観的に聴いてみたらこの歌詞の“泣いたらええやん”っていう優しいニュアンスが伝わってこなかったので、もっと歌を言葉に近づけようと思って歌いましたね。歌いやすいキーで言葉数が少ないからこそ気を使いました。

──新しいChicago Poodleの一面であり、今までやっていそうでやっていなかった曲ですか?

山口:こういうバラードを関西弁で歌ってるアーティストって僕らの世代ではあまりいないかもしれないですね。

花沢:ソロの方ではいるかもしれないけどね。

──それとジャズテイストが強い「Good-bye, what a wonderful world」はボーカルスタイルも含めてカッコいいなと思いました。

花沢:この曲はデモの段階ではワンコーラスしか出来てなかったんです。ピアノが裏打ちで、ちょっとけだるい感じ。サビはコーラスにして、僕の声が絡んでいくイメージがありました。曲の展開はみんなで考えていったんですけど、突拍子もないことやろうって言って、ジャズになったんですよ(笑)。

辻本:ライヴで曲をジャズっぽくアレンジして演奏することもあるので、「この曲でやってみようぜ」ってチャレンジしてみたらメロディに合ったっていう。

──コーラスが効いてますよね。

花沢:そこをいちばん気持ちいいポイントにしたかったので、声を重ねていったんです。

辻本:花沢からサビのコーラスを英語にしたいっていうリクエストがあったので、考えてたら“the life is up to you”っていう言葉を思いついたんです。人生はキミ次第っていう意味なんですけど、そこから全体を広げて歌詞を書きましたね。

──失っていくことも多い人生を描きながら、綺麗なだけじゃないこの世界でも、信じられるものが1つあれば人は歩いていけるって歌っている曲ですね。

辻本:そうですね。失うことで折れてしまうこともあれば、逆に強くなれることもある。物事の捉え方によって人生って変わるのかなって。

◆インタビュー(3)へ
◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報