【インタビュー】中川翔子「サブカルは心を繋ぐ世界平和の魔法だなって思いました」@<JAPAN EXPO>
フランスで行なわれた<JAPAN EXPO>の初日となる7月2日(火)、中川翔子がそのスタートを切るライブを行なった。彼女にとって初のヨーロッパ公演となったが、本イベントの盛り上げに大きく貢献し、すぐさまヨーロッパの人気者に。そんな彼女にライブを終えての心境を伺うべく、現地にてインタビュー取材を行なった。ライブからは2ヶ月が経ったが、その時の空気を改めて感じていただきたい。
◆中川翔子@<JAPAN EXPO>~拡大画像~
中川翔子(以下、中川):3歳から祖母にシャンソンバーに連れて行ってもらっていたので、最初は歌詞の世界観がわからなくとも、だんだんとパリの美しさに惹かれるようになりました。なので、大好きなアニメソングを憧れの街パリで歌える日が来ただなんて本当に夢のようです。『天国のおばあちゃん、見てるかーい!』という気持ちでいっぱいです。
――<JAPAN EXPO>にはどのようなイメージがありましたか?
中川:一回しかない人生の中で、国境や言葉の壁を越えて同じ趣味の人と集えることを可能にする、素晴らしい場所だと思っていました。そこへ発信する側として、またいちファンとしても参加することができて、夢の中にいるような気分です。
――実際にフランスの方と接してみて、いかがでしたか?
中川:フランスの街を見ていると、本当におしゃれでクールで、オタクがいると思えないんですよね。だけどみなさん、めっちゃオタクでした。日本語を理解してくれて、また日本語で熱い思いを伝えてくれてすごく幸せでした。ライブでアニソンメドレーをやった時、日本語で大合唱をしてくれてすごく嬉しかったです。サブカルは心を繋いで笑顔にしてくれる、世界平和の魔法だなって本当に思いましたね。私は人見知りなんですけど、素敵なコスプレイヤーもたくさんいらしたので、これを機に自分から話し掛けたりして仲良くなりました。
――現地のコスプレイヤーの方を見ての感想は?
中川:場内をちょろっと歩いただけなんですけど、スーパーサイヤ人とかイケメンで感動しました。ウィッグを使わないで、金髪の地毛をそのままコスに活かせるってすごいですよね。だけど、コスプレをするためのアイテムを手に入れるのって、日本よりずっと大変だと思うんです。それをなぜかみんな完璧にできている。その情熱が本当にすごいと思いました。“せっかくだったら楽しいことをしたほうがいいじゃん”っていう、すごくシンプルで大事なことをみんなが生き方で表しているのを感じます。
――<JAPAN EXPO>のライブではどのようにステージングを披露しようと考えましたか?
中川:フランスでライブをするというのが想像がつかなかったので、ヨーロッパでもたくさんの公演をしている作曲家の田中公平先生に直々にご相談して、アニソンメドレーを組むことにしました。その盛り上がりに『聖闘士星矢、ポケモン、エヴァ、ワンピースって私が好きなものと一緒じゃん!』って、フランスのファンの方たちとの距離感をまったく感じませんでしたね。また、アニメソング以外の自分のオリジナル曲にはシーンとしてしまうのかなって心配していたら、一緒に歌ってくれて、やっぱりインターネットのパワーは素晴らしいと思いました。今後海外のライブでもオリジナル曲をどんどん歌っていこうと思います。ここに至るまで、いろんな大変なこともありながら生きてきたんですけど、過去のお仕事が本当に宝物になっているなって改めて思えるようなライブでした。
――先輩方の後押しがあってのライブでもあったんですね。
中川:昨日も水木一郎さんから『今、フランスですか?がんばって!』ってLINEをいただきました。水木さんは私がどこかへ行くたびにいつも応援メッセージをくださるのですごく嬉しいです。アニメ作品は古くなることなく、ずっと輝いて熱を持ってくれるので、その宝物たちと一緒にまた海外でライブをできるようにがんばりたいし、兄貴のようにかっこいい先輩になりたいです。
――海を越えたフランスのライブでもとてもイキイキとした姿を見せていましたね。
中川:私自身、ライブの瞬間が一番生きているのを感じます。ブログに見られる姿と違って、私は普段、全然しゃべらないし、ひとりでソロ活動をしているのが大好きです。だけどフランスに来てから、好きなものに対してアンテナを立てて、趣味のために一生懸命仕事をしているフランスの方たちの姿を見てかっこいいと思いましたし、それは私にとって見習うべき姿でしたね。
――逆にライブをしてみての苦労はありましたか?
中川:5分10分、時間の押すことはよくあるんだなって思いました(笑)。日本だったら開演30分前には開場しているけれど、フランスでは開演の直前にお客さんが一気に入ってきました。開演の5分前になってもシーンとしているので、誰も来なかったんだと思って泣きそうなっちゃいました(笑)。
――最後にメッセージをお願いします。
中川:私の場合、アニソンを歌うこと、声優をやることなど、好きなことがそのままお仕事になっていることがとても多く、時には大変でくじけることもいっぱいあるんですけど、そんな時も全部趣味が助けてくれました。そんな自分をなんて幸せなんだろうって思います。今後もそれを活かして、またいつか海外で公演ができるようにもっともっとがんばりたいと思います。
取材・文●金川彩子
◆中川翔子 公式サイト
この記事の関連情報
中川翔子、VR映画『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』主題歌のニューシングル発売決定
ゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』主題歌を中川翔子が担当
芸能生活20周年を迎えた中川翔子、「THE FIRST TAKE」初登場
中川翔子、ケンモチヒデフミがプロデュースした20周年ソング「中川翔子」MV公開
中川翔子、アニメ『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』主題歌を担当
全曲「浪漫飛行」の米米CLUBトリビュートアルバムが完成
中川翔子、誕生日に日比谷野音で<しょこたんフェス>開催「歌があってよかった」
中川翔子、デビュー20周年ベストで“大人の魅力”あふれる姿を披露
中川翔子、3時間超えの全シングル披露ライブ完走「出会ってくれてありがとう」