【インタビュー】WAR-ED、1stアルバムに詰め込んだのは「花が咲き誇るイメージ」
WAR-EDが8月20日にメジャー1stアルバムをリリースした。『Garden of Solace』と名付けられた作品には全8曲を収録。WAR(=戦争)がED(=過去のものとして終わった)ことを意味するバンド名が象徴するように、今作に封じ込められたメッセージも深く大きい。そのテーマとは愛だ。愛することで得られる喜び、失うことではじめて気づく愛が、ストレートに心へ突き刺さる。
◆「争わない世界に今、花が咲く」ミュージックビデオ
楽曲は作詞作曲のすべてを手掛けるボーカル&ギターの山下の原曲を軸としたものだが、サウンド的な表現力の豊かさは、テクニカルにしてエモーショナルな楽器隊があってこそのもの。夢と希望、そして愛が音に、歌詞に詰め込まれたアルバムをメンバー4人に語ってもらった。
■“Garden of Solace”の意味は安らぎの園や癒しの楽園
■ジャケットの地球儀や新聞は僕らが世界に目を凝らしているんだってこと
──メジャー1stアルバム『Garden of Solace』がリリースになります。まずは、今の率直な心境を教えてください。
嶋津宗成:シングルが3月にリリースされて5ヶ月が経ちましたが、アルバムをついにリリースできる…、僕らのこの作品に賭ける思いは強いし、その思いを詰め込んだアルバムになっていると思います。
嶋津義貴:ライブでこれまでやってきた楽曲を音源化できて、よりたくさんの人に届けられるのが嬉しいですね。
山下:まだまだ曲はあったんですが、僕らが今、みんなに一番伝えたい8曲を選んでアルバムにしました。
藤林:ライブに来てくれたことがある人ならきっと聴いたことがある曲が入ってると思うし、ライブをまだ見てない人もこのアルバムを聴くとWAR-EDというバンドがどんなバンドかを分かってもらえるような作品になってると思います。そして、アルバムを聴いてライブに行きたいなと思ってもらえると嬉しいですね。
──たくさんある候補から収録されている8曲を選んだポイントは?
山下:基本的にはライブで育ってきた曲を集めました。1曲目の「終わらない物語」だけは例外的に、ライブでは演奏したことがなかった新曲なんです。これは今回のアルバムタイトルであり、テーマでもある“Garden of Solace”の世界観にふさわしいものだから、どうしても入れたかった。最初は12曲くらい入れようかって案も出たんですが、テーマに一番合うのが今回の8曲だったんです。
──テーマの“Garden of Solace”とは、具体的にどのようなことを意味していますか?
山下:ひとことで言えば、広い意味での“愛”。それを僕らなりの目線や視点で曲にしています。特に2曲目の「争わない世界に今、花が咲く」は僕らにとって大切な曲で。この曲ありきで、アルバムタイトルを決めたところもあります。
──「争わない世界に今、花が咲く」はもともと、インディーズ時代にリリースしたミニアルバムにも収録されていますね。
嶋津宗成:今回アルバムを作ろうって決まった時も、この曲を軸にしたいってことは全員の意見が一致していました。そこから他にはどんな曲を選べばいいかを決めていった感じですね。
嶋津義貴:WAR-EDで一番伝えたい歌をきちんと伝えながらも、WAR-EDらしいサウンドも届けられていると思います。
――スーツで揃えたカッコいいジャケットのアートワークには、どんな意味が込められていますか?
嶋津宗成:タイトルとこのジャケットデザイン全てを合わせて、僕らの今伝えたいメッセージを表現しているんです。実は、このアルバムの核となる「争わない世界に今、花が咲く」を、そのままアルバムタイトルにしようかという話もあったんです。でもメンバー同士で話し合う中で、それはちょっと違うのかなという意見に至った。その意味に合うような英語表記を探してたんですが、なかなか見つからなくて。そんなときに、たまたま“Garden of Solace”という言葉と出逢ったんですが、意味は、安らぎの園や癒しの楽園。楽園=花が咲き誇ってるイメージができますよね。ただ、それだけでは“争わない世界”が足りないなと思ったので、ジャケットには僕らが地球儀を持つことで、そこを補おうと。僕らが世界に目を凝らしているんだってことに注目してほしいから、地球儀だけ光らせてみたり、新聞を手に持つことにしたんです。
──アルバム収録曲についてそれぞれ伺いたいと思います。まず、1曲目「終わらない物語」はアルバムのために新たに描き下ろした曲ということですか?
山下:はい。制作中にこの曲のデモができたんですが、疾走感もあるし、良い曲だったのでアルバムの1曲目にぴったりだなと。歌詞の内容も、僕らの決意を詰め込んだようなものにしたので、1発目から勢いを感じられる曲になったんじゃないかと思います。
──これまで、ライブで披露してから音源化してきたそうですが、「終わらない物語」はそのステップを踏まずにレコーディングしたことになりますよね。そうすると、今までと違う感覚もあったりするのでしょうか?
山下:歌が体に馴染んでなかったので、そこはちょっと勝手が違うなと感じましたね。なので、レコーディングでは、ひたすら自分がライブで歌っているのをイメージして。歌ってる時は苦心しましたが、結果的に満足できるものになったし、早くライブで歌いたい。
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