【インタビュー】AKANE LIV、クラシックの名曲をポップスに昇華させた野心作「NIGHT PARADE」
LIV MOONのAKANE LIVが2013年の秋からソロプロジェクトに取り組んでいる。10月には配信のみで「Close Your Eyes」をリリースしたが、それに続くシングル「NIGHT PARADE」が8月20日にリリースされる。シンフォニック・メタルというジャンルから飛び出し、クラシックの有名楽曲をポップスに昇華させるという新境地にチャレンジしている彼女。ソロ活動と今作について聞いた。
◆AKANE LIV〜拡大画像〜
■ソロ活動でLIV MOONとは違う幅を広げようと思った時に
■クラシックをモチーフにするアイデアが出たんです
▲『NIGHT PARADE』初回限定盤 |
▲『NIGHT PARADE』通常盤 |
AKANE LIV:2012年9月に北欧神話を元にしたアルバム『THE END OF THE BEGINNING』をリリースして、自分のやりたいと思っていた世界観を表現し尽くしたあと、次にどういう風にLIV MOONの作品を作っていこうかってなったときに、もっといろんな人と音楽をやってみたいと思いました。シンフォニック・メタルは、私がすごく面白いと思っているジャンルであるのと同時に、限られてしまっているというのも感じていたので、今後、より多くの人に聴いてもらうには、ソロ活動で幅を広げたほうが、LIV MOONも広がるんじゃないかと思ったんです。
──そこで、Jeff Miyaharaさんをプロデューサーに迎えてソロ第一弾の配信楽曲「Close Your Eyes」を制作したわけですね。
AKANE LIV:はい。今、ポップスの世界で活躍されているJeffさんと一緒にやれば、LIV MOONとは違うものを引き出してくれるだろうと思って。Jeffさんとはアルバムに向けて、もう7曲くらいご一緒させていただいているんですが、回を重ねるごとに、どんどん私の喉が開いて、新しい部分を引き出してもらっています。
──Jeffさんって、音楽的にも、すごくたくさんの引き出しを持っているプロデューサーですよね。お仕事も多岐に渡っていますし。JUJUさんの曲を書いていたり、R&B、ヒップホップもロックも。
AKANE LIV:そう。本当に幅が広いです。JeffさんはLIV MOONの音楽にも興味を持っていてくださって、さらに私の舞台も観に来てくださっていたんです。私がシアトリカルなものが好きなことも理解してくれた上で、「こういうのはどう?」って提案してくださいます。今まで音楽プロデューサーの方とビジュアルについて話すことはなかったんですが、Jeffさんはビジュアルのことも念頭に置いて組み立ててくださって。そこが私はすごく面白かった。「そういう見せ方もあるのか!」って。彼の持っているアイデアにはびっくりします。
──クラシックの楽曲をモチーフにするというのもJeffさんのアイデア?
AKANE LIV:このアイデアは私です。ソロをやるなら、どういう方向性で行こうかなって思ったときに、私が生まれて初めて触れた音楽はクラシックで、宝塚歌劇団に入る前から退団後も学んでいたこともあり、多くの人に知ってもらうには、誰もが耳にしたことのあるクラシックをモチーフに作ったらブレないんじゃないかと思って。ソロ活動ではJeffさんを中心に楽曲作りをしていて、ポップス色が強くなっているんですが、LIV MOONの活動を止めるわけではありませんので、LIV MOONのエッセンスをわかってくださっている方の楽曲もソロの作品には入れたかったんです。それで、今作でもLIV MOONでも書いてもらっているKAZSINさんを含め、何人かの作曲家さんにも楽曲を提供していただきました。そうやって、作曲家が違っていても、クラシックをモチーフにするという芯があればブレないですし。
──テーマができますもんね。クラシック楽曲のチョイスはどのように?
AKANE LIV:私が好きなクラシックの楽曲を作曲家さんに振って、その中から作曲家の方にピックアップしていただいています。その曲のどの部分を使うかは各作曲家さんにお任せして。
──なるほど。今作の2曲目の「Reborn」は、あの有名なパッヘルベルの「カノン」がモチーフになっているのに、一見わかりにくいじゃないですか。「ここを使うのか!」って、個性があって面白いですよね。
AKANE LIV:本当にそうなんですよ。特にJeffさんの曲はそれが面白いです。今回のシングルには3曲歌入りで、3曲はインストなんですけど、インストになって初めて「あっ、あの曲なんだ」ってわかるものもあるので、そこもこのシングルの面白さかもなと思います。
──種明かしになっていますよね。
AKANE LIV:うん。有名なクラシック曲に歌詞が乗っているだけではないという。「この曲はどこにクラシックのモチーフが入ってるの?」っていうのもあったほうが一つの作品として面白いですよね。
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