【インタビュー】Rayflower、シングル「U-TOPIA」完成「希望が持てるバンドに身を置く幸せ」
Rayflowerが8月6日にニューシングル「U-TOPIA」をリリースする。8月24日の赤坂BLITZワンマン公演を早々にソールドアウトし、ライヴチケットが入手困難な5ピースと噂される彼らは、リーダーの都啓一、田澤孝介、YUKI、IKUO、Sakuraによるスーパープロジェクトとして2009年に始動した。当初は多忙すぎるメンバー個々のスケジュールもあり、積極的なバンド活動は困難だったが、約3年ぶりの2ndミニアルバム『Narcissus』発表を機に東名阪ツアーを敢行。濃厚で熱いライヴでリピーターを増やし続けている。
◆「U-TOPIA」ミュージックビデオ
Rayflower最大の魅力はキャリアを積み、スキルを磨いてきた強者揃いにも関わらず、全員が“上手いだけでは面白くない”というロックの方程式を知るやんちゃな大人たちの集団であることだ。新たなチャプターに突入したRayflowerの今について、都啓一とフロントを背負って立つ田澤沢孝介にたっぷり話を聞いた。
■もしRayflowerが海に行ったらってイメージしながら
■サビはポップな感じにして──都啓一
──シングル「U-TOPIA」は夏を感じさせる疾走感のある曲で、今のRayflowerの勢いがまっすぐ伝わってくる開けたナンバーになりましたね。
田澤:新曲を作る前によく話してたのは「次のRayflowerの方向性、どうする?」って。
都:そうだね。始動して最初の2枚のシングルはタイアップ曲だったのでアニメのイメージもありつつ作っていって、前回のミニアルバム『Narcissus』を引っ提げて初めて5人で東名阪ツアーを廻って、「次の一歩どうする?」って考えてましたね。で、最初はバラードを書いたんですけど、まだRayflowerの存在を知らない人もたくさんいますから、名刺代わりになる曲を作ろうって。リリースも夏だし、“僕、海が大好きだけど、Rayflowerは誰も海に行きそうにないな”とか思いながら書いて(笑)。
田澤:都さん、海、好きなんですか?
都:ムリくりですけど、もしRayflowerが海に行ったら、ってイメージしながらサビはポップな感じにして。
──サビが突き抜けてますもんね。夏+次のRayflowerの一歩のシングル。だから、「U-TOPIA」っていうタイトルになったんですか?
都:それは違うんですよ。
田澤:夏っぽさなんて俺、微塵も入れこもうとしてなかったのにリンクしたんですよ(笑)。
都:歌詞見たら、めっちゃ曲と合ってるなって。
田澤:Rayflowerっぽさもあるけど、軽快なのに決して浮わついてないというかドシッとしてるところに新しさを感じた。さすがやなぁと。
都:いや、いや。歌詞もズッシリしてますよ。
──ですね。落ち込んだことがあったり、いろいろなことを経験してないと書けない詞だと思いました。
田澤:書いたときにまさにこういうことを考えてたんですよ。嫌なことを避けていればある種の平和を感じられるけど、それはなんか違うんじゃないか?って。そう思ってたときに“「無気力」と「平穏」をとり違えないで”って歌詞が出てきたりとか。話は少しずれるかもしれないけど、僕の2014年のテーマは“聞いたふうな口を聞くな”なんですよ。頭で考えて語るより、いろいろ経験を積んでいこうと。この曲では”失望からの返り咲き”って歌ってますけど、“がんばろう”って歌うより、しんどいところから上がったことが十分エナジーだったりするやんって。だから自分の今の経験に基づいて、光と影、相反するものが詰まってる詞ですね。
──個人的には“暗闇の中にこそ 見つけ出せユートピア”っていうフレーズが説得力あるなぁって。
田澤:そうですね。明るくて軽いポジティブシンキングを注入したかったわけじゃないし、“がんばってこうぜ”って伝えたかったわけじゃない。みんな、がんばってるし。
都:無責任な“がんばれ”だったら、見守っているほうがいいと思うしね。
田澤:内容的にはどっちかっていうと暗いですね。希望に向かって走っていくだけが人生の糧じゃないっていう。失望からの返り咲きだって十分、糧になりませんか?っていう。「なりません」って言われたら「すいません」なんですけど(笑)、要するに自分に向けて書いてるんです。遅いことなんかないぜっていう。メッセージはありつつ押し付けてない。
──そのときの心境を吐き出したんですね。
田澤:吐き出しましたね。カップリングと2曲、いっぺんに書いたんですよ。2曲ともテーマは一緒なんです。「U-TOPIA」が精神的なところなら「CARDIO BURN」という曲は肉体ですね。
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