【倉木麻衣×BARKS連載対談】第四回(2003年~2004年)「初めてやらせていただくことが多い年だったので、すべてが体当たり」
倉木麻衣が2014年12月、デビュー15周年を迎える。BARKSでは15年の歴史を振り返るべく、倉木麻衣、BARKS編集長の烏丸哲也、デビュー当時からのディレクター西室斗紀子を迎え、約1年間にわたって大型連載企画を展開中だ。前回は、待望の“初ライブ”をはじめ、大ヒットを記録し続ける倉木麻衣の“十代の作詞”について赤裸々に語ってもらった。そして、第四回目となる今回は2003年から2004年。新たな試みをもって迎えたこの2年間に迫る。
◆倉木麻衣 画像
2003年の倉木麻衣は、NHK紅白歌合戦にてテレビ初出演を果たしたことをはじめ、『倉木麻衣のオールナイトニッポン いいネ!』で初の生放送パーソナリティーを担当、CS放送では自身がパーソナリティをつとめる番組『Mai-K TV』をスタートさせるなど、メディア露出が一挙に増大した。また、当時立命館大学に在学中だった彼女は、学生主体によるイベント<京都学生祭典>で平安神宮をステージにライブを披露。本人曰く、「10代から大人に変わる時期」だったという倉木が開いた未知なる扉を振り返ってみたい。
【連載対談第四回:2003年~2004年 <様々な挑戦の時代、そして反抗期へ>】
■学生だったこともあって、忙しくてテレビに出られなかった部分も
■紅白のお話をいただいた頃にはファンの方々の顔も思いもみえていました
西室:今回は、2003年ですね。
烏丸:よろしくお願いします。ここまでのお話を振り返ると、結局のところ倉木さんは、前向きな、ちょっと天然の入った女の子であることがわかったということだったと思うんですけども。
倉木:ふふふ(笑)。
烏丸:そんな少女がデビューして、大学に入って。今回お聞きしたい年代というのは、まだ大学生の時代ですよね。ただアーティストとしては、たくさんのリリースと、たくさんの出来事が起こってきた時期だと思うんですよ。普通のアーティストとしては、脂ののった時期だと思うんですけど、同時に学生でもあるという、今思い起こすとどんな印象の時代ですか。
倉木:学生をやりながら制作をしていく中で、ちょうど10代から大人に変わる時期のことを、そのまま投影した作品を作ったりしていました。自分の中での思い出のアルバムを作っているような感じもありましたね。
烏丸:文字通り、アルバムですね。
倉木:そうですね。それとこの頃は、大学に行きながらレコーディングをしたり、ライブをしたり、テレビ出演もするようになってきまして。
西室:テレビ出演といっても、紅白歌合戦しか出てないんですけどね。
▲『Mai-K TV』 |
▲京都学生祭典 |
西室:あとはラジオで、オールナイトニッポンや、京都のラジオ局で番組を持たせていただいたり。
倉木:この頃から、いろんなメディアにどんどん露出するようになってきました。それと、京都の平安神宮でライブをさせていただいたのも、すごく貴重な経験でした。大学の実行委員会のみなさんが、倉木麻衣と一緒に大学での思い出と共に、何か大きなイベントができないか?というお話があって、私もそれに賛同させていただいて。
西室:京都学生祭典というイベントでした。
烏丸:それは倉木麻衣というアーティストが立命館大学にいたから、始まった企画なんですかね。
西室:京都の学生が集まって、学生の祭典をやることになって、その中で最後のメインアクトのような形で、“同じ京都の学生だから”ということで、ライブをやることになったんです。
倉木:野外で、しかも神社でライブをするのは初めてだったので、すごくいい経験になりました。何人ぐらい、来ていただいたんでしたっけ? けっこう大きなイベントになりましたね。
烏丸:そういった、今までに経験していないライブも、テレビの番組も……先ほどの話に戻ると、紅白歌合戦がテレビ出演の最初なんですよね。
倉木:そうだと思います。
烏丸:初めてのテレビが紅白って、極端すぎますよ。
倉木:そうですよね(笑)。かといって、デビューしてから、テレビには出たくないと思っていたわけではなくて、お話をいただいても、学生だったこともあって、忙しくていっぱいいっぱいだったので、出られなかったという部分もあったので。そこで紅白のお話をいただいた時に、その頃はたくさんのファンの方の顔も見えてましたし、みんなの思いもあって、出させていただくことに決めました。
西室:紅白は、とにかく寒かった! 東寺からの中継だったんですよ。
▲2ndシングル「Stay by my side」 |
烏丸:何か、初めてだらけのことがいっぺんに来てますね。中継で歌うのも、普通はないことでしょう?
倉木:お客さんはいなくて、カメラが目の前にあって、しかもお寺の中で、すごく不思議な感覚でした。
烏丸:どこを見て歌っていいかわからない。
倉木:その時は、一点を見つめていたと思います(笑)。
◆インタビュー(2)へ
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