【ライブレポート】Kalafina、初の武道館2DAYSを発表「やっと夢の場所に立てる」

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Kalafinaが、6月18日にTOKYO DOME CITY HALLにてワンマンライブ<“君の銀の庭” Special LIVE 2014>を開催した。

◆Kalafina 画像




2013年12月の渋谷Bunkamuraオーチャードホール以来、約半年ぶりとなった今回のワンマンライブ。オーディエンスが密集するアリーナフロアと、その頭上に広がる1階席から3階席は、開演前からこの日を待ちわびた3,200人のファンで埋め尽くされていた。眩いライトがステージを照らす中、黒を基調としたワンピースを身に纏いゆっくりとステージに登場したKalafinaは、「misterioso」と今回のライブのタイトル曲でもある「君の銀の庭」を歌唱。バックバンドの生演奏に美しい歌声が重なり、ホール全体が満たされていく。

「ようこそKalafinaのライブへ。今日は3人で精一杯歌を届けたいと思います。」と、挨拶と自己紹介を挟んだあとは、3rdアルバム表題曲「Eden」からバンドを携えて初披露した「dolce」までを立て続けに歌唱。ソロパートで奏でる伸びやかな歌声、そしてそれらがユニゾンからハーモニーへと展開していくコーラスワークは、観るものを一気にKalafinaワールドへと引き込んでいく力がある。ここで新衣装にチェンジしたKalafinaは、「oblivious」と「傷跡」を、言葉を紡ぐように丁寧に歌い上げていった。

その後のMCでは夏の話題へ。夏生まれということで話を振られたHikaruは「夏と言えば“蚊”と“日焼け”なんです。」と、蚊と日焼けに対する思い(?)を熱弁。恐竜と鮫が大好きなWakanaは「恐竜博とか大好きで。一人で行きますよ、私。」と話すも、どうやらこの嗜好はKeikoには理解してもらえないらしく「失礼だぞ!」とツッコむ一幕も。負けじと「今年は海遊館に行きたいんです。大阪に大きな水族館があって、フェリーでユニバーサル・スタジオ・ジャパンと繋がっているんだって!」と目を輝かせながら語るWakana。これにはハリーポッター好きのKeikoも「うそ!ハリーポッター?」と食いつきを見せる。どんどん話が脱線気味になってきたところで、「蚊には気をつけて、日焼け止めを塗り、海遊館に行って、最後はフェリーに乗ってハリーポッターに行く!」とこれまで話したことを上手く夏のプランとしてまとめるKeikoであった。

「neverending」と「満天」では、ステージから花道を通ってセンターステージへと軽やかに移動。Kalafinaは、集まった一人ひとりに語りかけるようにその声を届けていく。日本初披露となった「追憶」は、ギターサウンドに絡んだ3人の声が圧巻のグルーヴを生み出していた。そして「magnolia」からは一転、「音楽」まで一気にアッパーチューンを畳み掛けると、彼女達から放たれるパワーに応えるようにファンは手を挙げる。会場全員で創りだされたこの景色は壮観の一言に尽きる。

鳴り止まない拍手の中、今度はバラード曲「ひかりふる」、「夢の大地」へ。Wakanaの艷やかなハイトーンボイスに絡む、Keikoの包み込むような低音。そこへHikaruの澄んだ歌声が相まって、会場全体を唯一無二の世界観へと導くかのようなハーモニーを奏でていく。本編終了後は、お決まりであるHikaruのグッズ紹介コーナーを挟み、新曲「heavenly blue」を披露。そしてツアーの告知後に、Keikoが「もう1本ライブが決定しました。来年の2015年2月28日、そして3月1日の2日間に渡って日本武道館でやらせていただくことが決まりました。」と告げると、この日いちばんの大きな歓声と拍手が会場に響き渡った。

「ありがとうございます。嬉しいですね、こんな風に喜んでいただけると。秋のツアーも、そして武道館ライブも、やっぱりこうやって(ステージを)一緒に創る時間って本当に幸せだなと思うので、またその時までに自分たちもですね、もっともっとみなさんに“良いな音楽って”と思ってもらえるような歌声を届けられるように、次またみなさんに会うその日まで活動していければなと思います。」――Keiko

最後にKalafinaは劇場版『空の境界 未来福音』の主題歌である「アレルヤ」を情感豊かに歌い上げ、深々とお辞儀をしてステージを後にした。

また、囲み取材では武道館への思いをそれぞれ語ってくれたKalafina。Hikaruは「初のワンマンでの日本武道館ということで、アーティストにとって夢の場所なので、自分たちではやっと夢の場所に立てるという気持ちはありますが、そこまでこれたのは応援してくださったみなさんのおかげですので、みなさんがKalafinaとここまで来れて良かったと思えるようなライブができたらと思います。」とファンへ感謝の気持ちを表す。

Keikoは「やはりライブハウスからスタートしたライブ活動なので、来年にそういう大舞台、しかも2日間にわたってできるということで、そういった自分たちの積み重ねをしっかり見せられるライブにできたらなと思っています」と力強く宣言。

Wakanaは「ベストアルバム2枚を引っさげての2daysということで、RedとBlueというベストアルバムを出すので、1日ずつに“Red”の日、“Blue”の日と銘打ってやらせて頂きます。そういう意味でも、1日ずつでもファンの方に楽しんで頂ける日に、そして、まだKalafinaを知らない方には、ぜひその2枚を聴いて足を運んでいただきたいなと思っているので、楽しい2日間にしたいと思います。」と意気込んでいた。

この日のライブで圧巻のパフォーマンスを披露してくれた彼女達が、次はどんなステージを魅せてくれるのか。秋のツアー、そして武道館公演を楽しみに待ちたい。

■TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
1.prelude~misterioso
2.君の銀の庭
3.Eden
4.Door
5.storia
6.dolce
7.KK10-M06(劇場版「空の境界 未来福音 extra chorus」O.S.Tより)※転換
8.oblivious
9.傷跡
10.neverending
11.満天
12.to the beginning
13.追憶
14.magnolia
15.destination unknown
16.signal
17.consolation
18.音楽
19.ひかりふる
20.夢の大地
アンコール
1.overture~progressive
2.heavenly blue
3.アレルヤ

■ライブ情報
<Kalafina LIVE THE BEST 2015 “Red Day”>
2015年2月28日(土) 日本武道館
OPEN 16:00/START 17:00
<Kalafina LIVE THE BEST 2015 “Blue Day”>
2015年3月1日(日) 日本武道館
OPEN 15:00/START 16:00

◆Kalafina オフィシャルサイト
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