【ライブレポート】秦 基博、2年振りアコースティックツアーのファイナルで新曲「ひまわりの約束」披露

ポスト

4月30日から大阪フェスティバルホールを皮切りにスタートした、約2年振りのアコースティックライブツアー<Hata Motohiro presents an acoustic live “GREEN MIND 2014”> が6月19日に同会場にてファイナルを迎えた。

◆<Hata Motohiro presents an acoustic live “GREEN MIND 2014”> 6月19日 大阪フェスティバルホール 画像

ツアータイトルにある“GREEN MIND”とは、2008年5月4日(みどりの日)に神奈川県民ホールにて第1回目が行われて以降、美術館や芝居小屋、野外公園、日本武道館、世界遺産と会場や形を変えながら全国各地でシリーズ開催されてきた自身の企画による弾き語り主体のアコースティックライブである。

「Theme of GREEN MIND」のメロディーとともにゆっくりと会場の照明が落ちてゆくなか、静寂な舞台に秦が登場すると客席の神経が彼に注がれた。そして1曲目弾き語りで「サークルズ」を歌い始めると、ホールが一気に静まりかえる。

「<GREEN MIND2014>ファイナルへようこそ!!今日はアコースティックなライブということで、リラックスしながら聴いてもらえたらと思います」

「2013年はアルバム『Signed POP』をリリースして、バンドで長いツアーをまわっていたので<GREEN MIND>をお休みしていました。それで『Signed POP』の楽曲をアコースティックで演奏する機会がなかったわけなんですが、今回はバランス良く組み込んでいます」

『Signed POP』収録曲から「現実は小説より奇なり」をアルバムのメローなアレンジとは趣を変え、弾き語りでソリッドにじっくりと聴かせた後は、続いて自身の代表曲ともいえる「アイ」を。こうして新旧の楽曲をギターと声だけで味わえるのは<GREEN MIND>ならではの醍醐味だ。

MCでは、2014年2月上旬、オーストラリアのメルボルンのギター老舗メーカー「MATON」社訪問のため渡航した、自身初の海外話へ。2013年のツアーから愛用している秦仕様のMATON製のギターが4月下旬から「EBG808MH秦 基博シグネチャー・モデル」として販売されているが、今回のツアー用に新たな1本をオーダーしたのが訪豪のきっかけとなった。そんな完成したばかりの新しいギターを紹介すると、最新シングル「ダイアローグ・モノローグ」、そして『Signed POP』から「自画像」を弾き語り、メイトンギターの豊かな響きと多彩な表情を会場に響かせた。特に「自画像」ではループマシンを自在に操り、まるでバンドと演奏しているかの様なパワーを発揮し、いつしか16ビートファンクというアグレッシブな世界に観客を一気に引き込んでいった。

そして今ツアーの新たな試みとして、全国各地、当日の会場にて秦への質問を受け付ける、その名も「みどりの窓口」と称した(グリーン・マインドにちなんだ)コーナーへ突入する。サポートメンバーの朝倉真司(Percussion)、鹿島達也(Bass)、皆川真人(Keyboards)が順次登場する際 、それぞれ気に入った質問を選んで持ち込み、秦に手渡しトークを繰り拡げるという、観客参加型のお楽しみ企画で和ませた。その後、セッションとして、朝倉とは「プール」、鹿島が加わり三人で「君のいた部屋」、そして皆川と2人で2013年公開された劇場アニメーション「言の葉の庭」のエンディングテーマ、大江千里のカバー曲「Rain」を披露した。

トークとアコースティックセッションのゆったりした時間が流れた後は、軽快なギターのカッティングとともに後半戦がスタート。「SEA」、「Honey Trap」、人気曲「Girl」、そして「スプリングハズカム」、「キミ、メグル、ボク」とたたみかけ、会場は一気にヒートアップする。そして熱気に包まれた会場を少しクールダウンさせるかのように、シングル「ダイアローグ・モノローグ」のカップリング曲「五月の天の河」を。「五月の天の河」は今回のツアーをイメージして“一緒に何かを共有する、そんな時間を大切にしたい”という気持ちを込めて制作された楽曲であることが告げられる。ステージセットの満天の星空と共に、同曲に込められた秦の思いは存分に伝わったに違いない。

サポートメンバーとの最後のセッション曲「鱗(うろこ)」を力強く歌いあげると、「今回の<GREEN MIND>は大阪で始まり大阪で終わるという、大阪のみなさんとGREEN MINDを一緒に過ごせたのはすごく嬉しいです。ありがとうございます」と笑顔で挨拶した。本編最後の「言ノ葉」の弾き語りで、アカペラで歌うシーンでは、秦 基博の圧倒的な声の存在感と言葉のチカラを改めて印象づけた。

アンコールでは、8月8日に劇場公開される、3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』主題歌に起用された「ひまわりの約束」(8月6日発売のニューシングル)について、「突然やってきたドラえもんは、いつも当たり前の様にそばにいてくれて、でも本当はいつ居なくなってしまうのかわからない……。そんなことが、僕らの日常に置き換えてみてもあって、お互い同士が認め合う事で、ここにいる意味を見いだせる。そんな関係性の二人っていうのは自分の中にもあるんじゃないか?そんなことを思いながら作った曲です」と語った。そして「ひまわりの約束」を発売に先がけ、ひと足先に“弾き語りバージョン”で披露。会場からはこの歌に涙するファンの姿もあった。

「映画を通してこの曲を聞いて頂くと、また違った表情が見えると思いますので、是非映画をみて体感してください」。早くも名曲と名高い新曲「ひまわりの約束」の余韻に浸るなか、「折角のアンコールなので、もう少し楽しみたいと思います。いいですか!?」と声高らかに「グッバイ・アイザック」の演奏が始まると会場は再びヒートアップした。最後は「Theme of GREEN MIND」、「五月の天の河」と並ぶもうひとつの“GREEN MIND”のテーマとも呼ぶべき「1/365」で終了した。

アンコール終了後も鳴りやまない拍手に、何と再びステージに戻り、その盛大な拍手に応えるように深々と挨拶すると、ダブルアンコールで、6月というこの時期にぴったりの「水無月」を弾き語りで披露。ラストはお客さんたちとの大合唱で、ライブは大盛況のうちに幕を閉じた。

<Hata Motohiro presents an acoustic live “GREEN MIND 2014”>
6月19日大阪フェスティバルホール セットリスト
0.Theme of GREEN MIND
1.サークルズ
2.My Sole, My Soul
3.【日替わり】「現実は小説より奇なり」
4.アイ
5.ダイアローグ・モノローグ
6.自画像
※MC(みどりの窓口 PART1)
8.プール
※MC(みどりの窓口 PART2)
9.君のいた部屋
*MC(みどりの窓口 PART3)
10.【日替わり】Rain
11.SEA
12.Honey Trap
13.Girl
14.スプリングハズカム
15.キミ、メグル、ボク
16.五月の天の河
17.鱗(うろこ)
18.言ノ葉
EN1.ひまわりの約束
EN2.グッバイ・アイザック
EN3.1/365
W-EN.水無月

New Single
「ひまわりの約束」
2014年8月6日発売
※映画『STAND BY ME ドラえもん』主題歌
[期間生産限定盤]
AUCL-165 ¥1,389+税 / ¥1,500(税込)
[通常盤]
AUCL-164 ¥1,204+税 / ¥1,300(税込)
収録予定曲(期間生産限定盤/通常盤共通)
1.ひまわりの約束
作詞・作曲:秦 基博 / 編曲:秦 基博、皆川真人
2.海辺のスケッチ
作詞・作曲・編曲:秦 基博
3.グッバイ・アイザック(Acoustic Session with 島田昌典)
作詞・作曲・編曲:秦 基博
4.ひまわりの約束 (Backing Track)
all songs written and produced by Hata Motohiro

◆秦 基博 オフィシャルサイト
◆秦 基博 オフィシャルFacebook
◆秦 基博 オフィシャルTwitter
この記事をポスト

この記事の関連情報