【インタビュー】7!!、結成10周年第二弾シングル完成「たとえ重い内容を歌っていても、その中には必ず大切な誰かが登場します」
■思ってた以上に自分がダメで、それでもお客さんは会場に足を運んでくれる
■それが嬉しいんだけど、だからこそ悔しかったり歯がゆかったり……(涙)
▲KEITA(B) |
KEITA:はい。今回はAメロ、Bメロ、サビのキーを決めるのに結構試行錯誤したんですよ。最初に作ったキーだとサビが高すぎて、NANAEちゃんの歌声が苦しい感じになっちゃったんだよね。
NANAE:そう。けど、単純にキーを下げちゃうと、他の部分で心地よく声が響くところの良さが消えちゃったり、低すぎて沈んだ感じに聞こえちゃったりして。その解決策としてサビで転調することにしたんですけど、上に転調するんじゃなくて下に転調することにしたんですよ。実際に歌う時にはちょっと戸惑いました。大抵、転調する時って音程が上がることが多いので、その感覚が体に染み付いているというか。ただ、サビはあの音が一番気持ちがいいからそこは変えたくなかったし、それ以上高いとライブで歌う時に不安定になっちゃうなって思ったり。
──朝の番組で流れるので、爽やかさも意識した?
MICHIRU:それもあると思います。そうそう、今回はサウンドやアレンジ的に初めてのことがわりとあって。ギターはイントロからワウペダルを使っているんですけど、これまで僕はワウペダルを持ってもいなくて(笑)。
──16ビートのカッティングをワウで軽快にキメてるから初めてとは思えないですよ。曲が呼んだワウアレンジということですか?
MICHIRU:この曲はシライシ紗トリさんにアレンジをお願いしたんですけど、そのアレンジにワウが入っていて。「はい。頑張って練習します!」って感じでした(笑)。リズムにしっかり乗ってワウを踏まないと巧いところにハマってくれないんですよね。今までワウを使ったアプローチをしたことなかったし、ずっとワウでリズムを刻む感じの曲なので大変さもありましたが、音が気持ちいいのでもっともっとやってみたいと思いましたね。いずれはギターソロでもチョーキングとともにグワーっとできたらいいな。
──ワウの16分カッティングが象徴するように、この曲はファンク調のハネたビートがプレイポイントですね。
MAIKO:はい。ドラムはずっとハネたリズムなんですけど、これまでの7!!にはあまりないパターンで。10周年に入った2014年は新しい挑戦の楽曲が多くなっているなと感じています。なので、ドラムとして今年は一皮むける、成長できる年になるんじゃないかなって。この曲をレコーディングしたのは全国ツアー(※2014年1月~3月に開催)の後だったんですけど、ツアーでは既に新曲として披露していたんですね。そこで叩き上げることができたので、レコーディングでは楽しくできました。
▲MAIKO(Dr) |
MAIKO:もうガッチガチ(苦笑)。初日は“心臓が飛び出るってこういうことだな”と思ったくらいでした。この曲は休符も多いし、テンポは速くもなければ遅いわけでもないので、お客さんに乗ってもらうには、いかに楽器隊がグルーヴを作れるかが勝負なんですね。自然と体を揺らしたくなるようなグルーヴって何だろうってすごく考えさせられましたね。でも、そういう壁を乗り越えたから今はすごく楽しく叩けるようになりました。2番のBメロとかサビ前はキメがあって、みんなでアイコンタクトしながら“行くぞ!”って感じで。
──学びの多いツアーだったと。
MAIKO:前回のツアーは、勢い任せで押し切るだけじゃないライブに挑戦したんです。聴かせる系のゆったりした曲なんかだと、鍵になるのは演奏力や歌唱力じゃないですか。そういった曲が多いセットリストだったから……。
NANAE:(※そっとMAIKOの前にティッシュを差し出す)
MICHIRU:大丈夫か!? MAIKOにとっては、前のツアーは本当にしんどかったみたいです。
MAIKO:(涙を拭きながら)なんとかいけるかなって思ってたけど、ライブ本番の緊張感もあって手足が思い通りに動かなくて。気合いだけじゃダメなんだなってつくづく痛感しました。思ってた以上に自分がダメで、それでもお客さんは会場に足を運んでくれる。それが嬉しいんだけど、だからこそ悔しかったり歯がゆかったり……。でもライブではそんな気持ちで演奏しちゃいけない、プロとして楽しませなきゃって思ったり。ツアー中、いろんなことを考えて心の中がずっと忙しかったですね(涙)。「メロディ・メーカー」みたいに今までにないような曲のほか、全部で新曲が4曲くらいあって、とにかくいろいろ慌ただしかったんです。……はぁ~(笑)。今日は泣かずに堪えきれるかなって思ったけど、やっぱダメでした。
MICHIRU:いや、そろそろ来るかなって思ってたよ(笑)。
KEITA:ツアーの話になるとそうなるからMAIKOの後って、話しにくいんだよなぁ(笑)。
──そう言わず、KEITAさんも語ってください(笑)。
KEITA:MAIKOも言ってたように、この曲って速くもなくゆったりでもないけど、軽快さが必要な曲だから。そこを意識し続けないとつい走ってしまいがちになるので、ライブでリズムキープするのが難しいと感じました。そのお陰でレコーディングでは自分が想い描くようなアプローチで弾けたんじゃないかと思います。
──アコースティックギターによるストロークとエレキギターのワウ、ドラムのハネたビートというタテのリズムに、ベースのラインが絶妙なグルーヴ感を曲に加えていますよね。まさにライブで聴いてみたい曲です。
KEITA:ああ、嬉しいですね(笑)。この曲を新曲としてステージで披露したこともチャレンジの現れの1つで。ツアーに関して言えば、ホントに自分たちの演奏力やそのほかの課題が浮き彫りになったツアーでもありましたね。
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