「nerve」「nerve」「nerve」「nerve」「nerve」「nerve」…BiS階段、ぐちゃぐちゃの解散地獄絵図
7月8日の神奈川・横浜アリーナ公演<BiS解散LIVE『BiSなりの武道館』>をもって解散するBiSが、それより一足早く、非常階段とのユニット・BiS階段の解散ライブを5月6日に渋谷WWWで行なった。
◆BiS階段 解散ライブ 画像
この日は同時刻にでんぱ組inc.が初の武道館公演を開催。そんなタイミングに、九段下ではなく渋谷に集結した観客の熱気でフロアは満員。そのでんぱ組inc.の曲がBGMで鳴り響く中、BiS階段のメンバーが登場し、1曲目「nerve」でライブはスタートした。
早くも演奏されたキラーチューンにいきなり沸点に達するフロア。が、なんと2曲目も同じく「nerve」のイントロが鳴り響く。そして曲が終わっても終わっても繰り返される「nerve」。ダイブする研究員とダイブしながらWWWステージ後方まで泳ぐBiSのメンバーという光景が繰り広げられる。そして、7、8回目にいたっては、メンバーがステージ上に集まって休憩し始めるという演出も。この「nerve」連続演奏のアイデアは、非常階段JOJO広重によるものとのことで、繰り返されるノイズの波に現実感も揺らぎ、白昼夢のような空間を作り出していた。
ステージ上で演奏回数をお知らせしていた謎のラウンドおじさんが登場すること13回目。手には「LAST13」の文字が。ここぞとばかりにメンバーがおじさんを捕まえ、絵の具でグチャチャにし、おじさんも客席にダイブを敢行。フロアも最後の「nerve」を楽しみ、演奏者と研究員の「やり切った感」が充満する中、MCも挟まずに「GET YOU」、「ODD FUTURE」へ。
後半の選曲は、BiSの楽曲を高く評価する非常階段・美川によるもので、曲構造を理解し尽くした上でのノイズが展開され、楽曲の持つパワーやエモーショナルをノイズによって増幅させていくという演奏であった。特に「ウサギプラネット」は、振り返るとシューゲイザーの名曲と呼んでいいほどのできだったという。
後半には、でんぱ組inc.「でんでんぱっしょん」が披露される。すると、今までとはまた違った盛り上がりを見せるフロア。実はこの日、武道館でもBiSの楽曲「IDOL」が披露されたという、両者の盟友っぷりを感じさせてくれるエピソードだったりもする。
ライブもいよいよ最終にさしかかり、「STUPiG」「primal.」と代表曲を演奏する中、まってましたとばかりに“臓物”類が会場にばらまかれる。この日は「どんなことがあっても主催は責任は負いません」という誓約書にサイン必須のイベント。臓物や謎の液体を全身に浴び、狂喜乱舞する観客という地獄絵図が展開された。
最後はノイズセッションの中でギターを破壊。コショージメグミの衣装を皆で切り刻み、「ありがとう!」と言い残して去っていくメンバー達。今までのBiS階段の集大成。いい意味でぐっちゃぐちゃな夜であった(いや、そもそも“ぐっちゃぐちゃ”にいい意味とか悪い意味とかあるのかは知らない)。
2014年5月6日 BiS階段 LAST GIG@渋谷WWWセットリスト
01.nerve×13
02.GET YOU
03.ODD FUTURE
04.ウサギプラネット
05.好き好き大好き
06.DiE
07.でんでんぱっしょん
08.CHELSEA
09.IDOL
10.ERROR
11.STUPiG
12.primal.
13.ノイズセッション
◆BARKSライブレポート