【インタビュー】My Little Loverグッズのキーパーソン・渡邉俊介(VIRI-DARI deserta 代表)「モノとして愛せるものを作りたいという想いは一貫してる」

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▲東北コットンTシャツ/ユニセックス(Navy、White、Red SIZE:S、M、L) 3,910円

 
── Tシャツは3色ありますが、これも東北関連アイテムだとか?

東北で育てたコットンを「東北コットン」として発信しようというプロジェクトがあって、VIRI-DARIも支援企業として参加しています。その話をakkoさんにしたら、「東北コットン使いたい!」と賛同してくれたので。まだ東北コットンの収穫量は少ないので、オーガニックコットンをブレンドした糸で作られた生地でTシャツは作られています。

── Tシャツはコンサートグッズでは王道ですが、akkoさんのグッズとしては久しぶりだったそうですね?

akkoさんのコンサートが冬場に多いこともあり、しばらく作ってなかったみたいです。でも、グッズとしては皆が欲しがる物でもあるから、今回は久しぶりに作ることになりました。akkoさんは自宅でよく着ているそうですよ(笑)。バックプリントしてある4行の文章はakkoさんの想いが込められており、実は指輪の袋には各会場別で1行だけプリントしたものを販売したんです。それでファイナルでひとつの文章が輪のように繋がる、というストーリーを込めて。東京が最終公演だったんですが、「4会場全て行きました。4個全部持ってます!」という強者もいらっしゃったそうです(笑)。

── 染めにもこだわったのでしょうか?

はい、今回に限らず普段からフィクス剤と呼ばれる液剤や、カチオン系染料は染色の時には使用しないようにしています。和歌山の工場で染めてもらいましたが、染料の使用量はもちろん、それらに使う水や、洗い流す水の量などもこだわっている工場なので、いつもお願いしています。白いTシャツを作るための生地って、大量の水を使うんですよ。コットンの本来の色は生成りであったり、薄いベージュのような色なので、その水の量などを調整しながら晒して生地を白くしていくんです。この和歌山の工場は普段からこのようなことに気を配りながら染めてくれるんです。


▲レディス オリジナルフレンチTシャツ(White SIZE:S、M) 3,910円

 
── レディース限定のTシャツのデザインは、配信限定アルバム「acoakko gift」のジャケットデザインですか?

はい。ジャケットデザインを作るとき、akkoさんから「手作りを感じられるものにしたいから、刺繍で作ってもらえませんか?」とご相談いただいたんです。デザイン画がすでに出来ていて、それを仮でクルックのデザインチームの女の子達が紙かなんかの上に手作りで作っていたのですが、それが想像以上に良くて(笑)「このまま使ったほうがいいんじゃない?機械で刺繍するより、ハンドメイドのほうが全然いいよ!下地に使う生地はうちのオーガニックコットンをあげるから(笑)」ということになったんです。

── 涙から笑顔になるデザインもテーマにぴったり。

そうなんです。それもあって、レディース限定でジャケットデザインをプリントしたものを作ることにしました。 


▲ツイストストール(Off White、Light Gray、BK*Gy*Off フェアアイル柄、Navy バンダナ柄) 3,100円

 
── 4種あるツイストストールも優しい肌触りで。

オーガニックコットンの2重ガーゼを使ったストールです。ガーゼと聞くと夏の素材と思われる人が多いですが、2重にすることで空気の層ができて実は暖かく、春先や秋にも活躍する優れものです。毎年ストールはとても人気が高くて、売り切れてしまうほどですね。モノトーンの方は男性も使えると思いますよ。生地のデザインは、僕がいくつか提案した中から最終的にakkoさんが選んでいます。akkoさんは日常的に愛用していて、「使い込んで毛玉が出来てストールとしての役目を終えたら、最後はぞうきんにして使うのよ」って笑ってましたね。それだけ物を大切にする人なんですよね。

── これはどこで作ったものですか?

実は、これ“Made in Tokyo”なんですよ。東京・葛飾区柴又の老舗のプリント工場でプリントしてもらいました。僕はオーガニックもそうですが、日本の生産地を極力使ってモノづくりしたいと思っているんです。

── アイテム数も多くなり、今回はこれまで以上に大変だったのでは?

作ることよりも、akkoさんを捕まえることが大変でしたね(笑)。忙しい方なので、打ち合わせする時間がなかなか作れない。でも、実際に確認してもらわなければ先に進めませんから。なので、別件で打ち合わせしているところに割り込んだりしました(笑)。作っただけで「良かったね」で終わってしまったら、単なる自己満足になってしまいますよね。僕にとってのユーザー、つまりakkoさんにとって大切なファンが使って、「良かった」と思えるものにしなきゃ意味がないんです。実際にライブも拝見しているので、どんな方々が手に取ってくれるか実感できます。使ってくださる人の顔を思い浮かべながら制作できるということは、僕にとってもなかなかないことですし、手に取る人が近いのでまったく妥協できないなと思います。とてもいい経験をさせてもらってるなと感じますね。

text by 橘川有子


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