【ライブレポート】『リスアニ！LIVE-4』総まとめ！ 多くのアニソン・イベントと一線を画す個性が炸裂した炎の2日間

■2014.1.26(日)

そして26日、『リスアニ！LIVE-4』2日目。前日同様、満員御礼の日本武道館を最初に迎え撃ったのは、2度目の出場となる藍井エイルだ。真っ青に染め上げられた会場に、アニメ『キルラキル』の主題歌「シリウス」が響き渡る。相変わらず高音を美しく張り上げる絶唱は感動モノだが、自身で作詞を手掛けた「虹の音」では繊細な一面を垣間見せるなど、今回も多彩な表情を見せてくれた。日々進化し続ける藍井エイルの今を印象付けるパフォーマンスだった。

続いての登場は、今年の春に続編の放送が決定している『ラブライブ！』から誕生した大人気アイドル・ユニットμ’sである。彼女たちのファン、通称“ラブライバー”たちが大熱狂で向かい入れる中、最初に披露されたのはアニメ1stシーズンの主題歌「僕らは今のなかで」。アニメのオープニング・ムービーそのままのフォーメーションは、やはり痛快である。「Snow halation」では曲のラストでペンライトが白からオレンジに変わる“ラブライバー”たちの巧みな演出には感動させられた。「START:DASH」もアニメの感動的なシーンが想起されるようで、作品から誕生したユニットならではのパフォーマンスを存分に披露していた。

続いては、声優ソロ・アーティストとして大活躍中の小松未可子。オープニングはヒャダインこと前山田健一が手掛けた「LISTEN!!」の軽快なブラス・サウンドが響き渡る。続いては『劇場版 モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵』のテーマソング「Sail Away」でご機嫌をうかがう。そしてなんと、彼女はステージ上で早替えに挑戦！　ポップな衣装からシックな衣装に着替え、まったく別の世界観を表現していた。「終わらないメロディーを歌いだしました。」では、徐々に祝祭感が増していく感動的な楽曲構成を見事に歌い上げ、個性的なステージを作り上げた。

続いて登場したのは日笠陽子。『けいおん！』の秋山澪役など大ヒット・アニメで数多くのヒロインを演じてきた彼女だが、武道館に立つのは初めてとのこと。ラジオなどで垣間見せるファニーな表情とは違う、神秘的かつ強い芯を感じさせるパワフルな歌声を響かせていく。『進撃の巨人』EDテーマ「美しき残酷な世界」の魂込めた歌声には心から感動させられた。アニメ『Z/X IGNITION』主題歌であり、新曲「EX:FUTURIZE」のハイスピードなデジタル・ロックで会場を颯爽と纏め上げ、ステージを後にした。

お次は、さまざまなアニソン・フェスをパーティー会場へと変貌させてきたALTIMAの登場だ。黒崎真音（MAON）、fripSideのsat（SAT）、そして元m.o.v.eのmotsu（MOTSU）によるスペシャル・ユニットだが、初っ端からなんとエアロスミスの「Walk This Way」をカバー！　RUN-DMCのカバーでも知られるこの曲を披露するあたりに、彼らのルーツや音楽的な野心を充分に感じることができる。『灼眼のシャナIII-FINAL-』EDテーマをメドレーで聴かせると、今度は最強のハイパー・テクノ・ナンバー「CYBER CYBER」で会場を熱狂の渦へと叩き込む。電飾で光り輝く衣装と相まって、彼らが追求するエンターテイメントのすさまじさを見せつけるようなステージだった。

続いて登場したのは、3声のコーラス・ワークで幻想的な世界観を作り上げるKalafinaである。昨年大ヒットを記録した『劇場版魔法少女まどか☆マギカ［新編］叛逆の物語』の劇中歌である「misterioso」、そしてEDテーマ「君の銀の庭」は、『まどか☆マギカ』の世界が眼前に現れるような、神秘的で独創的なムードが会場に漂う。Kalafinaのライブではテッパンの名曲「sprinter」でオーディエンスのテンションを引き上げると、ラストは『劇場版 空の境界 未来福音』の主題歌「アレルヤ」で心が感動で満たされていく。あまりにも圧倒的で、完成されたステージだった。

そして大トリを飾るのは、1月3日に武道館単独公演を行ったばかりのLiSAである。ピンクのペンライトが徐々に会場に満ち始めると、「traumerei」が一瞬にして空間の色をLiSA色に染め上げる。怒涛のようにロック・ナンバーを畳みかけ、オーディエンスと完璧に息の合ったコール＆レスポンスを叩き込んでいく。まるで会場が渦を巻くように巨大な熱気で満たされ、武道館を全6曲すべてで揺らし続けた。全身全霊で「best day, best way」から「crossing field」へと繋ぎ、オーディエンスもそのパフォーマンスに全体力を注ぎ込んで応える。ライブにおける理想的なコミュニケーションが繰り広げられ、誰もが納得する感動のフィナーレで『リスアニ！LIVE-4』は幕を閉じた。

・・・と思いきや。なんとスクリーンには『リスアニ！LIVE-5』の文字が現れ、開催日まで告知されるサプライズが待っていた。毎年恒例の『リスアニ！LIVE』は、これからも多くのアニソン・イベントと一線を画す、個性的な演出でアニソン・ファンを楽しませてくれることだろう。


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