【インタビュー】Rayflower、スーパーバンドの全貌を都啓一とSakuraが語る「スキル優先ではなく、すべてに理由がある」

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■IKUOさんは日本が世界に誇ってもいいぐらいのベーシスト──Sakura
■夜の11時ぐらいにYUKIくんが俺の家にギターを持ってきた──都

──2人が聴いていた音楽に共通点があったんですよね?

都:Sakuraさんは先輩ですけど、かぶるところはありますね。プログレッシブロックだったり。

Sakura:アートロック的な音楽ね。

都:そういう曲って技術が必要じゃないですか。

Sakura:技術と知識がね。

都:で、YUKIくんはめっちゃ速弾きする人だし。

Sakura:ロックシーンの中でも、これだけ弾ける人ってそういないんじゃないかって。美学もこだわりもあって、いつでもどこでもギターを弾いてる。それでいて見た目も佇まいも男前で。

都:いい意味で器用やし、ギターソロとか色っぽいですね。

Sakura:IKUOさんは日本が世界に誇ってもいいぐらいの超絶ベーシストだからね。しかもギターも上手いし、歌も上手い。IKUOさんが書いてくる曲のドラムパターンとか「こんなの、ドラマーでも出てこないよ」っていう。

都:初めてIKUOさんのベースを聴いたときはビックリした。一緒にステージ立っててもスゴイなと思うし、こういうベーシストはいないなって思いましたね。

Sakura:それでいて、スキルを優先してるわけじゃなく、すべてに理由があって、とても音楽的で。

──今、Sakuraが言ってくれたことは、そのままRayflowerの音楽に当てはまってるなって思います。

Sakura:ただ、今の時点ではまだRayflowerの存在をみんなが知ってくれてるわけじゃないから、そういうふうに受け取ってくれる人に早く知ってほしいなって。僕らは超絶テクニックを売りにしてるバンドなわけじゃないから。

──ですよね。そして、この楽器陣の中、負けていない田澤くんのボーカル力も。

都:今回のアルバムを作って、彼がまた成長したなと思いましたね。自分でも実感してるみたいで、それが自信に繋がってるんじゃないかな。

Sakura:Rayflowerの中でいちばん年下だし、最初は自分の歌詞じゃない曲を歌ってたっていうこともあって遠慮してたところもあったと思う。けど、歌が上手いし、自分にいい意味でプライドを持ってるヤツなので、成長過程にある今、この男はどこまでいくんだろう?ってワクワクしてます。

都:結局、今回のアルバムでは歌詞も全部書いてるし。

Sakura:詞にも確固とした“己”が出てきましたね。Rayflowerのシンボリックな存在になってほしい。

──そんなRayflowerの3年ぶりの2ndミニアルバム『Narcissus』は濃厚なロックアルバムに仕上がりましたよね。スーパーバンドの突き抜けたテクニックが感じられるのはもちろんだけど、メロディが立った曲ばかりでもある。制作に入る前にテーマなど、決めたことは?

都:特になかったですね。曲も個々にまかせて。

──じゃあ、各メンバーが新しいRayflowerのアルバムに入る曲を思い描いて書いていった楽曲たち?

都:そうですね。タイアップの曲として書いた『コードギアス CODE BLACK in ASHFORD』のカバー「libra」だけは時期的に前に録っていたんですけど、それ以外はアルバムに向けてですね。いちばん最後に曲を持ってきたのがYUKIくんなんですよ。「こういう曲書いてくるんや」って驚きましたね。

──その曲「Words of the wise man~時の贈り物~」はいちばん素朴で味わいがあって、癒される曲ですもんね。

都:そう。後だしジャンケンでほかの人の曲聴いて、作ってきたなって(笑)。

Sakura:それもガッツあふれる曲を持ってくると思いきや。

都:原曲ができたとき、夜の11時ぐらいにYUKIくんが俺の家にギターを持ってきたんですよ。「都くん、打ち込んでほしいんやけど」って。「じゃあ、こんな感じにしようか」って作ったデモをもとにSakuraさんに叩いてもらったっていう。

──あと、アルバムのオープニング曲「Border Line」はイントロからしてプログレ感が出ていると思ったんですが。

都:これからRayflowerを進めていく上での自分のエネルギー源になっている曲ですね。SOPHIAが活動休止して、いろんな想いがあって。それを曲にパッケージしたいっていうのもあったし、ライブで盛り上がりたいっていう気持ちもあった。

Sakura:都のデモはいつもクオリティが高いんですよ。SOPHIAとはまた違う世界観ですね。都カラーが強い。

都:IKUOさんにも俺っぽいって言われたな。

Sakura:曲調はプログレっていうより、ブラジル音楽っぽいなって。ジャズっぽいアプローチもしてるけど、それは都がもともと持っている要素なので。

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