【対談】後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)×ホリエアツシ(STRAIGHTENER)「10年経った今、どのバンドもやっていないアプロ─チを」
■音楽シ─ンとかリスナ─の意識が高くなればいいな──ホリエ
■国交と関係なく楽しいお祭りにしたい。楽しむためにきまってんじゃんって──後藤
ホリエ:ほかで消化するっていうのは健全性には繋がってますね。やりたいことを全部ひとつのバンドでやろうとすると、僕みたいなタイプは衝突とかもしちゃうと思うし、悩むでしょうね。
後藤:器用にみんな空気読むの上手だから、みんなやりたいことを外に持ち出すでしょ。それはいいのか悪いのかって俺は思ったりもするけどね。全部盛ってみたらどうなるんだろうってというのは、バンドのリアルとして可能性ゼロじゃないっていうか。まあ、しんどいけどね。自分たちは自分たちで段々と外に逃がすようになってきちゃってるから、やっぱり続けるにはそっちのほうがいいと思うけど。でも外から見てると、すごいいい関係性だと思うな。うまく転がってるバンドのいちばんいい形というか。
ホリエ:若いバンドが、STRAIGHTENERみたいなことができるんだっていう、モデルみたいになっちゃって。いろいろやりすぎちゃうのは困りますけどね(笑)。もうちょっと、母体となるバンドを力入れようよっていうか。
後藤:ああ、ちょいちょいサイドワ─クやるっていうね。とりあえず、ひなっちに関してはあいつがス─パ─マンなだけだっていうのを、みんなわかったほうがいいと思う。
──一方でアジカンとしては、<NANO-MUGEN FES.>を立ち上げたりと、自分たちでいろんなことを起こしていこうという気概も強かったですよね。
ホリエ:僕なんかは、誰も聴いてないような洋楽の、輸入盤屋にしかないようなバンドを掘り下げて、こういうのみんな聴けばいいのにっていうわけのわかんない布教活動みたいなことをずっとやってて(笑)。結果、そういう音楽を高校生くらいから聴いて育ったっていう子とか、「ホリエさんが薦めていたので+/─のライブ行きました」っていう20歳くらいの子がいたりするから、無駄ではなかったかなと思うけど。でも何やってたのかな、俺っていうのはありますけどね(笑)。アジカンは国内のインディ─に目を向けて、フェスをしたり、ツア─でも対バンをしたりしてたから、リ─ダ─的な感じはあるよね。今売れてる若いバンドたちも、<NANO-MUGENFES.>には出たいって言ってるし。全然後藤さんが振りむいてくれないって、こっちにクレ─ムがくるから(笑)。
後藤:俺の興味が渋いっていうのもあるけどね(笑)。だってそういうバンドなら、俺らのアシストは必要としてなかったりするわけですよ。
ホリエ:それでも出たいっていうことは、ひとつの時代をリ─ドしてるからだと思うんだよね。今考えると、そういうことやってる余裕ねえじゃんって思うんだけど。その頃に音楽シ─ンとかリスナ─の意識が高くなればいいなとかそういう思いでやっていたことは、なんとか……。
後藤:うん、繋がって入るよね。でも、10年前そう思ったんだよ、このままいったらただただヤバい時期がくるって。洋楽も邦楽も聴いてるようなやつらが絶滅して、俺たちがやるような場所がなくなるんじゃないかって、危機感があったから。だからさ、呼ばれないとか言ってるやつらは違うんだ、と。お前らがもう新しい祭りを作るんだよっていう。
ホリエ:そうだよね。
後藤:しょうがないじゃん、別に俺らのところに出てても。「後藤さんもういいよ、俺らがやるからって。後藤さんはもう好きなことやんなよ」っていう若い子たちが、どんどん世代交代してやっていけばいいんじゃないですかね。みんなで面白いことしていかないとしょうがないし。
ホリエ:俺たちが当時思っていたように、今のバンドも危機感持ってると思うからね。
▲Nell from 韓国 |
▲Tizzy Bac from 台湾 |
ホリエ:やっぱ国交問題についてみんなに考えてもらった方がいいのかな。考える内容はそれぞれ自分で探すべきだと思うんですけどね。Tizzy Bacは反原発のメッセ─ジを持ってくると思うし、Nellにしてみたら、僕らが韓国に行った1週間後くらいから、国家の間柄はもっときつくなってしまってるから。向こうも、ちょっと緊張感を持って来ると思うんですよね。
後藤:本来はそういうことと関係なく楽しいお祭りにしたいけどね。ライブで、「仲良くしようぜ」って言わなくてもさ。楽しむために集まってんじゃん、っていうのは言うまでもないことで。会場が国際フォ─ラムなので、いい音響でいいライブになればいいんじゃないかなって思いますね。
ホリエ:日本のビ─ルがいちばん旨いっていってたから、日本のビ─ルを堪能してもらって。あとは日本の女の子も好きだって言ってたから、十分堪能してもらえればっていう(笑)。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎BARKS
■<EARTH×HEART LIVE 2014>2014年4月21日(月)
東京国際フォーラム ホールA
開場17:00 / 開演18:00
出演:ASIAN KUNG-FU GENERATION/STRAIGHTENER/Nell/TIZZY BAC
主催:TOKYO FM/JFN
5,800円 ※4/1以降 5,965円(税込・本体価格 5,524円)
[TOKYO FMリスナー特別電話予約]
2月17日(月)6:00~23:59
※ただし規定枚数になり次第受付終了いたします。
受付電話番号:0570-00-0408(一部携帯電話、IP電話、全社PHP使用不可)
枚数制限:お一人様4枚まで
予約方法:
・ローソンチケットによる電話予約です。プッシュ回線のみのご利用となります。
・自動予約システムの音声ガイダンスに従ってご予約の上、予約番号を持ってお近くのローソンにてチケットをお引き取り下さい。
・電話番号をお間違いないようにお願いいたします。
・購入されたチケットの定価以上での売買を禁じます。
・チケットの転売及びそれを試みる行為は契約違反です。
・転売されたチケットは無効であり、ご入場をお断り致します。
[問]ローソンチケット: 0570-000-777 (10:00~20:00 一部携帯電話・IP電話・全社PHS使用不可)
[チケット一般発売]
2014年3月1日(ローソンチケット、イープラス、チケットぴあ)
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
◆<EARTH × HEART LIVE 2014> オフィシャルサイト
◆ASIAN KUNG-FU GENERATION オフィシャルサイト
◆STRAIGHTENER オフィシャルサイト
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