【ライブレポート】フレデリック、 頭の中でループするやみつき音楽「お客さんをフレデリック中毒にしに来ました」

3月12日に初の全国流通盤『うちゅうにむちゅう』をリリースするフレデリックが2月4日に開催された＜スペシャ列伝～第九十六巻 希彩（きさい）の宴＞に出演。シナリオアート、本棚のモヨコ、go!go!vanillas、アコースティックライブにCzecho No Republic、GOOD ON THE REELという新鋭アーティスト計6組がパフォーマンスを繰り広げるなか、フレデリックは5組目に登場した。

◆フレデリック　＜スペシャ列伝～第九十六巻 希彩（きさい）の宴＞　画像

ステージ上の4人がレトロ歌謡風のSEに合わせての真顔で手拍子。フレデリックお決まりのライブオープニングとなるこのパフォーマンスを初めて見た観客の中には“何だ？何だ？”と怪しげに感じた人もいるかもしれないが、すっかりフレデリックフリークな観客にとっては“キタキタキター！”と胸が高鳴るもの。そしてこの日はメンバーの手拍子にぴったり合わせて、観客からも見事な手拍子が起こった。これは関西出身のフレデリックが、2013年、数々のイベントに出演し、精力的にライブを重ねて人気を集めてきた証拠ではないだろうか。

「今日は会場に来ているお客さんをフレデリック中毒にしに来ました」

そんなミハラケンジ（Vo&G）の言葉の後、「スキマに入れば怖くない」からスタートしたライブは、“ニヤリ”としてしまうユーモアたっぷりでとことんキャッチーなメロディーが早速、観客の体を気持ちよく揺らす。次の「秘密の花園」での、ミハラケンジとみはらこーじ（B&Cho）の三原兄弟による独特の歌とコーラスが、フレデリックの音世界へグイグイと引っ張っていく。“童謡meetsロック”と言うべきか、次はどんな音が飛び出すのか、ステージから一時も目を離せなくなる。

「わざわざ寒い中集まってくれたんやなぁ。全員楽しい気持ちで帰るんやろうなぁ」、「好きとか嫌いとかあるかもしらんけど、無関心は困る。でも帰るときは好きになってるから！」と、MCではみはらこーじがニコニコ顔＆関西弁で心を和ませる。

そして「次は頭から離れなくて非常に困る曲をやります」と言って演奏されたのは「ブンカブンカ」。タイトルどおり、“ブンカブンカ”と繰り返されるこの曲は、ホントに非常に困った（笑）。“ブンカブンカ”を頭にこびり付かせながら、次の「峠の幽霊」では、サイケデリックなサウンドに色気を感じさせる演奏で観客を魅了した。

「今日はホンマにどうもありがとう。よかったな！　人間に生まれてきて、コオロギとかやったらどうしようもないからな」。そんな不思議感いっぱいのMCも、フレデリックの音楽と付け合わせてみれば、観客との距離をグッと縮めるような、懐っこさと愛らしさを感じさせる。さらに、この日、スペシャ列伝に出演できたことを「ミュージシャンとしての喜び」と語った彼らは、続けて初の全国流通盤をリリースすることと、4月5日には東京で自主企画＜UMIMOYASU Vol.8 うちゅうにむちゅうしろくじちゅう＞を行うことを発表。その発表に観客から歓声が沸き上がると、「“おぉーっ”って言ってくれるんやなぁ」と、みはらこーじはうれしそうに笑顔を浮かべた。

そしてライブ終盤。“なんてタイトルだ！”と思わせる「プロレスごっこのフラフープ」では、痛快なダンスナンバーで観客を踊らせ、最後は、うねりある印象的なベースから始まる「SPAM生活」を披露してこの日のパフォーマンスを終えた。

“死んだ魚のような眼をした魚のような生き方はしない”。

「SPAM生活」のサビで歌われる、この突飛なフレーズが頭から離れるわけがない。最後まで“やられた！”感を拭えぬまま、まだまだもっと彼らのライブを見たいと思ったのは、ステージで最初に言い放たれた「お客さんをフレデリック中毒にしに来ました」の言葉のとおり。その中毒っぷりは、ライブの帰り道、家の鍵を開けるとき、お風呂でシャンプーしてるときでさえも、ずーっと頭の中でループするほど。だからもう、『うちゅうにむちゅう』のリリースにワクワク期待するし、今後の彼らの活動にも、とにかく目を離すわけにはいかない。

文◎BARKS編集部


＜スペシャ列伝～第九十六巻 希彩（きさい）の宴＞オンエア情報
初回放送：3月7日（金）24：00～25：00
リピート放送：3月21日（金）26：30～27：30

＜フレデリックギャラ リー「フレデリックのはだか」展示スケジュール＞
恵比寿リキッドルーム内
2月14日（金）　17:00～22:30　※17:00～17:30アコースティックミニライヴ予定
2月15日（土）　13:00～18:00
2月16日（日）　13:00～18:00
[問]：恵比寿リキッドルーム　03-5464-0800
http://www.kata-gallery.net/events/frederic/
【TOKYO ACOUSTIC SESSION】
http://tokyoacousticsession.com/

＜UMIMOYASU Vol.7 うちゅうにむちゅうだしろくじちゅう＞
4月4日 （金）　梅田シャングリラ
OPEN 18:30／START 19:00
＜UMIMOYASU Vol.8 うちゅうにむちゅうしろくじちゅう＞
4月5日 （土）　渋谷チェルシーホテル
OPEN 17:30／START 18:00
チケット代：前売り￥2,300（税込）／当日￥2,800（税込）※ドリンク代別途要
チケット一般発売日：2月26日（水）
出演：フレデリック and more
フレデリックオフィシャルHP先行予約開始
2/5(水)10:00～2/16(日)23:59
http://pia.jp/v/frederic14hp/

Mini Album
『うちゅうにむちゅう』
2014年3月12日発売
全6曲入り（予定）
MASHAR-1002 　￥1,800（税別）
発売元：MASH A&R
販売元：PCI MUSIC

＜フレデリックpresents ぼくらのうちゅうにむがむちゅう＞
2月23日（日）　大阪 心斎橋 JUNAS
OPEN13:00 / START14:00
w/オワリカラ、空きっ腹に酒、Alaska Jam、みそっかす、HAPPY、リバーシブル吉岡

＜"HighApps Vol.18 SPECIAL!! ～スリー・ ツー・ワン！SPRING Rock Party～＞
3月21日（金）　新木場STUDIO COAST
OPEN 12:00 / START 12:00
w/avengers in sci-fi、THE ORAL CIGARETTES、KANA-BOON、Kidori Kidori / ZAZEN BOYS / 天才バンド（奇妙礼太郎・Sudnayカミデ・テシマコージ） / The Flickers / Predawn /フレデリック / LITE / LAMP IN TERREN　and more


◆フレデリック オフィシャルサイト