【インタビュー】山崎あおい「そのまま倒れて起き上がれないくらいの究極のキュンを目指していきたいなぁと思っているんです」

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■私が見て来たものは誰もが見てきたものだと思う
■そういう景色や光景こそ美しく感じるんです


▲初回限定盤

▲通常盤
――「カランコロン」同様、「東京」もすごくリアルですよね。

山崎:これは東京に出て来て自分でも感じていたことを書いたというのもあるんですが、私と同様に上京してきた友達のことも重ね合わせています。私の場合は地元に残して来たのは家族と友達だったんですが、恋人を残してきた友達もたくさんいるんです。でも、なぜか地元に残して来た人たちとは距離ができてしまって、それはなんでだろう?って考えたことが曲になったというか。

――なるほど。

山崎:私自身、家族がイヤなわけではないし、本当は頼ったり、甘えたりしたいんだけど、早く東京にも馴染まなきゃ!と思うと、どこか家族を遠ざけてしまうようなところがあるんですね。早く新しい生活に馴染むためには今は甘えちゃいけないから、あえて遠ざけたり、切り捨てたものがたくさんあって。結果的に東京に染まっているんですけど、それが満足でもある。それってなんとなく寂しいけど、悪いことではないって思ってる自分もいるんですよね。

――「変わってしまう自分も嫌いになれない」って言ってるもんね。他にもあおいちゃんのシニカルな部分が全開の「嘘だった」。これもかなり強烈。なかなか考えさせられる曲ですよね。

山崎:刺々しいですよね。シングルでは切なかったりキュンとしたりする曲も多いですし、最近出したシングル「恋の予感」(アルバムでは2曲目に収録)は明るい感じで、刺々しい曲がなかったので、アルバムでは「私は生温い人間ではないのよ」というところも見せたくて(笑)。ブログでも悩み事がなさそうな感じで書いていますが、ミュージシャンとしてはこういうことも考えているんだよって。普段聴いてくれる人たちに分かって欲しかった。自己アピールみたいな感じですね。

――シングルのイメージで聴くと、ハッとする曲がアルバムには多いですよね。きっとあおいちゃんと同世代の人は共感したり、背中を押されることが多いと思います。

山崎:私は等身大の曲を書いて行こうとか、共感されるアーティストを目指して行こうって思ってはいないんですが、私が見て来たものは、誰もが見てきたものだと思うんですね。そういう景色や光景こそ美しく感じるというか。もちろん世界遺産の絶景を見ても感動はすると思いますけど、私はちょっと寂れた駅のほうがキュンとくるんですよね。私はどっちかって言うと、そっちを唄っていきたいんです。キュンとする感じ。

――キュンとするっていうのが自分の持ち味?

山崎:そうですね。恋の始まりの時のような可愛いいキュン、悲しいキュン……聞いていてキュン死にしちゃいそうな曲が好きなんですよ。いろんな感情がウワっとなっちゃうような。幸せな曲なのに、どうしてこんなにも切ないんだろう?とか、そういう曲ってあるじゃないですか。いちリスナーとしてもそういう曲が好きなので、私の曲もそういう曲でありたい。キュンどころの騒ぎではないくらいの、そのまま倒れて起き上がれないくらいの究極のキュンを目指していきたいなぁと思っているんです。それくらい感情の揺さぶりがあるような曲をこれからも書いていきたいですね。

取材・文●大橋美貴子



『アオイロ』
2014.01.08リリース
【初回限定盤】 VIZL-615 \3,570(税込)
【通常盤】 VICL-64090 \3,045(税込)
#1-CD
01.Just Friend
02.恋の予感
03.夏海
04.カランコロン
05.花火のあと
06.東京
07.嘘だった
08.もっと
09.Blue days
10.レイコさん
11.各駅停車
12.スコーレ
13.強くなる人
【DVD】
「Just Friend」「強くなる人」ミュージックビデオ、
「強くなる人」折り鶴アニメーション・ミュージックビデオ
「恋の予感」フリーライブツアードキュメント

<ファーストワンマンライブツアー>
2014.03.18 (火)
北海道 サッポロファクトリーホール
2014.03.20 (木)
愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2014.03.24 (月)
大阪府 心斎橋Music Club JANUS
2014.03.26 (水)
東京都 渋谷CLUB QUATTRO


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