日本初のミリオンセラーアルバム、井上陽水『氷の世界』。40年の時を経て紐解かれる秘話
12月28日21時から、NHK BSプレミアムにて『井上陽水 ドキュメント「氷の世界40年」~日本初ミリオンセラーアルバムの衝撃とその時代~』が放送される。レコード会社の倉庫から発見されたマルチトラックテープから、40年の時を越え、今明かされる秘話とは──。
◆井上陽水『氷の世界』ジャケット、40年ぶりにマルチトラックテープを聞く井上陽水 画像
今からちょうど40年前、日本で初めて売り上げ100万枚を達成した伝説のアルバムが発表された。それが、当時25歳だった井上陽水の3枚目のアルバム『氷の世界』だ。その爆発的な売れ行きの凄さは、発売日の早朝からレコード店に行列ができ、段ボール箱を開けては直接客にレコードを手渡すような状況だったという。ヒット曲に後付けするように制作されたのではない、陽水の音楽性を前面に押し出すコンセプトが若い世代の心をつかみ、空前の大ヒットとなったのだ。このアルバムのヒットはその後の日本のミュージシャンたちにも大きな影響を与えた、といわれている。
先ごろ長年行方が分からなかったマルチトラックテープが、レコード会社の倉庫で発見された。中には若き日の陽水の声とともに、さまざまな楽器の演奏が入っていた。
番組では、このアルバムの制作に加わったミュージシャンやスタッフが集まり、音声トラック一つ一つに込められた思いや秘話を、40年の時を越えて掘り起こしていく。そして井上陽水本人が40年前の自分と向き合い、収録曲を演奏する。果たして65歳の陽水は、どんな「氷の世界」を描くのか?
アルバムの大ヒットを決定づけたといわれる先行シングル曲「心もよう」。この曲に決まるまでの経緯や制作過程も、今回のマルチテープから明らかになった。曲名も歌詞も違う曲であったことや、そもそも当初陽水やミュージシャンたちは別の曲を発表するつもりだったことなどもわかった。
そして40年前にはまだ珍しかったロンドンで録音されたタイトル曲「氷の世界」。演奏者や編曲を英国の著名な音楽スタッフで揃えたところで起きた予想外の出来事も……。
また番組では、大ヒットしたアルバムを40年前に聴いたという伊集院静、中沢新一など各界の著名人や、なかにし礼、谷村新司、小室等などの音楽界を代表する人々、そして視聴者から寄せられたこのアルバムへの思いも紹介していく。さらに、陽水の音楽が大好きという みうらじゅん、リリー・フランキー、山口隆(サンボマスター)の三人が楽曲の解説を勝手に(!?)行なって、アルバム『氷の世界』をリスペクトする。
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