【ライブレポート】THE ポッシボー、東名阪ツアー終了。ユニコーン・手島「今度は君たちが、僕を武道館に連れて行ってください。」

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THE ポッシボーのライブツアー<東名阪ライブツアー2013秋~Doする?????~>ファイナル公演が、11月24日に赤坂BLITZにて開催された。

◆THE ポッシボー<東名阪ライブツアー2013秋~Doする?????~> 画像

ユニコーンの手島いさむがバックバンドにゲスト参加したり、「んふんふ~」と、なめこと“なめもん”……いや、はしもん(橋本愛奈)が肩を並べたライブ。さらに本編後半にはアップアップガールズ(仮)と吉川友もステージへと乱入し、まさかの“吉川友とポッシポッシガールズ(仮)”実現ともいえる3マンライブツアー決定の発表まで行なわれた。

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名古屋、京都を大成功におさめてのツアー最終日。会場となった赤坂BLITZにはファン1000人が駆けつけ、スタートの時を心待ちにする。開演時間が過ぎて、THE ポッシボーのライブ名物の影アナがスタート。メンバー自ら行なう開演前のアナウンスは、モノマネバージョンだ。

「あのね。撮影録音はダメだよっ。芦田愛菜だよっ!」

「あのね。今日のライブはオールスタンディングですっ。だから、モッシュ、ダイブなどは、やっちゃダメだよっ。芦田愛菜だよっ!」

「あのね。大きなお荷物をお持ちのお客様はロビーにあるコインロッカーにダーッシュしてね。芦田愛菜だよっ!」

あっきゃん(秋山ゆりか)の、“愛らしさはそっくり”な芦田愛菜のモノマネに、1000人が一斉に苦笑する。ただ、続いてはしもんが本気で似ている倖田來未のモノマネを披露すると、そのクオリティーの高さに会場は一気にヒートアップした。

いよいよオープニングへ。ロビン(岡田ロビン翔子)のシルエットが、エアギターながら歪んだ音色を奏でて客席を煽る。そのまま1曲目は「人生はパーリィー!だぁー!」。この曲は、ユニコーンの手島いさむがTHE ポッシボーに提供した新曲。しかもステージ上には、心地よくドライブしたギターを鳴らす手島の姿も。この日のライブは、全編にわたって生バンドというだけでなく、ロビンの影武者としてギターを引いていたのが手島いさむだったという、なんとも贅沢過ぎるオープニングからの幕開けとなった。当然、会場のファンは手島の姿を目にして、テンションは早くも最高潮だ(過去、THE ポッシボーのリリースイベントにフラッと手島がギターを弾きにやってきた際には、ポッシボーの登場時以上の盛り上がりを見せたこともあった)。

「あのねー、今、このステージに、ものすごい方がいらっしゃるんです。紹介します。ユニコーンの手島さんです!」

ロビンの紹介で、あらためて会場は「Tessy!」の大歓声。手島はピースサインと「おもてなし」の一言でその声に応える。「もうね、手島さんのギターがかっこ良すぎる!! ヤバい!」と、ロビンも興奮を隠そうとしない。

そしてTHE ポッシボーは、ひとりひとりが意気込みを語っていく。「完全燃焼したいと思います。」と、ロビン。「いつもより声援をください!」とごとぅー(後藤夕貴)。そしてあっきゃんは「今日は、機嫌がいい、秋山です。」と、“総長”の貫禄を漂わせつつ。「今日のライブは、私ね、大成功に終わるしか、終わる予感しかしなかった。」と、朝起きて、即、大成功を確信したはしもん。そしてもろりん(諸塚香奈実)の「今日は一緒に、倒れていきましょうね!」という言葉からは、ライブ終了後、全身全霊、すべての力を使い果たしてフロアや通路に倒れこんでいる強者どもの姿が目に浮かぶようですらある。

ライブは冒頭から後半戦のような展開を見せていく。謎の発光物体「でかピカ」を手に、会場が一体となってイルミネーションを形作る「希望と青春のヒカリ」を早くもライブ投入。グルグルの光が赤坂から最高の未来へと放たれる。そして続くはこれまた後半の鉄板ソング「永遠ファイヤーボール!」。今度はステージも客席もがむしゃらにタオルを回す。<傷ついても もうブレない 想いは 二度と。。。>の絶唱をかき消さんとする勢いで声を上げ続ける観客。互いに遠慮なしの感情と感情、気合いと気合いの激突は、「ライブとは格闘技である」という名言すら飛び出してきても不思議ではない、ノーガードの殴り合い。そして間違いなく、このタイミングでステージのポッシボーも客席のファンも、これがまだ始まって4曲目であるという事実を完全に忘れている(ニコニコ生放送の画面では「早くもクライマックス」「飛ばし過ぎ」「この後アンコール」といった戸惑いと驚きのコメントが幾度も流れた)。

それほどまでに激しいステージが序盤から繰り広げられたのであった。

さっきまでの“熱闘”が嘘のような、(THE ポッシボーには珍しい)可愛らしい「恋がダンシン!」をあっきゃん、ロビン、もろりんの3人が披露した後は、マイクスタンドとともに、「みなさん、楽しんでますかー?」と、衣装チェンジしたごとぅーが登場。客席のサイリウムが一斉に黄色になって、ソロの新曲「Lovely!Lovely!」。一足早く、柔らかな春風が赤坂BLITZに吹き抜けたような、そんなラブリーな楽曲に思わず目を細めずにはいられない。ニコニコ生放送の画面でも「アイドルのコンサートみたいだな」という納得な(しかしよく考えると変な)コメントが見られた。

また、手島いさむが提供した、ユニコーンの名曲「自転車泥棒」の続編にあたる「さくら」は、再度、手島を呼び込み、アコースティックギターの音色をバックに披露。歌唱前に手島は、去る8月27日と28日に<手島いさむ 50祭「ワシモ半世紀」>と題したイベントを日本武道館で開催したこと、そのステージにTHE ポッシボーが来てくれたことに触れる。そして……。

「この歳になってね、若い子たちに来てもらって。今度は君たちが、僕を武道館に連れて行ってください。」

偉大なる先輩アーティストからのメッセージ。それは、THE ポッシボーとファンにしてみたら、これ以上のものはそうそう見当たらないような言葉。そうして手島は、THE ポッシボーとファンの背中を優しく、そして力強く押したのだった。

会場のムードを一気に変える「りぼん」。8月の横浜BLITZ公演での1曲目だったこの曲。あの日、会場のファンを釘付けにした歌姫・はしもんの圧倒的なボーカルが、赤坂BLITZを飲み込んでいく。歌い終わって拍手をしていいのか。拍手をするとこの雰囲気が崩壊するのではないか。誰もが躊躇してしまうほどの静寂が残る。

そんなはしもんが、「スイートでジャジーで、まるで私みたいな曲だと思います。」と評せば、ロビンが「ちょっとよくわからない。」と、サンドウィッチマンばりに言葉を返した新曲「幸せの天秤」。途中、バンド演奏なしのアカペラになるアレンジの「なんじゃこりゃ?!(PVブレイクver)」と続けて、一旦、ステージをナイスガールトレイニーへと託す。

ナイスガールトレイニーは、「HAPPY 15」「ラヴメッセージ!」で、フレッシュさを存分に振りまく。この2曲はこれまで、ラストに向けて加速度をつける役割を担うことが多かった。これをTHE ポッシボーではなくナイスガールトレイニーが歌うところからは、ここ数年におけるTHE ポッシボー楽曲の増加による選択肢の多さ、ライブバリエーションの幅を再認識させられる。
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