【インタビュー&動画】SCREW、“らしさ”を手に入れた5人の強烈な一撃。ニューシングル「CAVALCADE」リリース
7月にリリースされたメジャー第1弾アルバム、その名も『SCREW』で“自分たちらしさ”をカタチにしてみせたSCREW。そしてこの11月6日に発売を迎えるニューシングル「CAVALCADE」は、同作を通過したうえで制作された最初の音源ということになる。激しくも明るさの伴ったこの作品について、5人のメンバー全員から話を聞いた。
◆SCREW 画像
■アルバム自体が自分たちを成長させてくれた部分もあったはずだし、
さすがに『SCREW』って名付けたアルバムだけのことはあったなと思います。(和己)
――ニューシングルについて聞く前に、アルバム『SCREW』に伴う全国ツアーについて振り返っておきたいんですが。どんな成果があったと感じていますか?
鋲:『SCREW』というアルバムには何ひとつ間違いがなかったんだな、と改めて実感できたツアーでした。自分自身が思い描いてた通りの場所に行けたというか。
ルイ:1曲1曲の個性が強いアルバムでしたけど、その全曲をうまく活かし切れたんじゃないかと思います。当初、曲によってはライヴでの置き場所に困ったものもあったんですけど、結果的にはどの曲にも相応しい場所が見つかって。
ジン:なんか、“してやったり感”が半端なかった(笑)。元々、ライヴ感というのをテーマのひとつとして作ったアルバムでもあったんで、ある程度の想定はできてたんですけど、観に来てくれた人たちも、こちらが望んでた通りのノリになってくれたり。
マナブ:ライヴ映えしそうな曲がたくさんあるのはわかってたけど、実際にやってみると「こんなに盛り上がるんだ!」と驚かされたり。自分たちがすごいんじゃなく、曲とかファンの人たちがすごいんだなって思わされました。久しぶりのツアーでしたけど、それがすごく短く感じられて……。なんかすごく前向きになれましたね。
和己:いろんな意味で収穫が多かったですね。初日をやった時点から手応えがすごくあって。アルバムの全曲をやってきたんですけど、ファンの子にしてみれば初めての曲じゃないですか。それがツアーをまわっていくうちに浸透していくのは当然のことだけど、初日から高いレベルから始められたかな、というのが強くて。すごくいいスタートが切れたぶん、それを超えるのが難しくもあったけども、結果的にはそれを超えていくことができたし。正直、どれだけ自分たちが成長できたのかについては確証がないんですよ。だけど、これまでとはちょっと違う段階に行けたのかなっていう感触がありますね。アルバム自体が自分たちを成長させてくれた部分もあったはずだし、さすがに『SCREW』って名付けたアルバムだけのことはあったなと思います。
■元々がレベルの高い曲だったけど、そこでもうひと手間かけたかった
というか、もっと愛情を注ぎたかったんです。(鋲)
――SCREWとは何か。それを体現するようなアルバムに本当になっていたことが実感できたというわけですね。そして今回のシングルは、それに続く新しい流れの始まりと解釈すればいいんでしょうか?
鋲:そうですね。変わり過ぎることなく、ちゃんとプラス・アルファの要素を作品自体に加えられたかなと思ってます。アルバムで方向性がしっかりと見えたので、さらにその先に行くためのものを作ろうとしたという感じですかね。
――ただ、このバンドの場合、作曲者が4人もいるし、いろんなタイプの曲があるだけに、シングルで方向性を絞り込むのって難しそうな気もするんですが。
ジン:ええ。ただ、単純にあのアルバムの持ってる勢いを受け継ぎながら進もうっていう気持ちはみんなのなかで共通してたと思うんです。しかも、アルバムと同じことをやってもしょうがない。この「CAVALCADE」の原曲は僕が持ってきたものなんですけど、基本的には“激しいSCREWらしさ”というのを目指しました。でも、ただ激しいだけけじゃなく、1曲のなかでヴァラエティがあるというか、そのなかに突き刺さるようなものがあるというか。
――実際、1曲ぶん以上の要素が詰まった曲だと思います。
ジン:そうですね。いろんな方向性が共存しながらまとまってるみたいな。いろんな要素があってこそ自分たち、というのを1曲にまとめたようなところもあります。ひとつのテーマとして、光が見えるというか、“SCREWらしい明るさ”というのを出したいというのもあって。それがうまくメロディに反映できてるんじゃないかなと思ってます。
ルイ:最初に聴いたとき、ジン君らしい曲だなあと思った。ツー・バスでドカドカくるような、リフのカッコいい感じの曲がジン君は多いんで。だけどメロディがこれまで聴いてきた彼の曲のなかでも特に際立ってたというか。ここまで突き抜けてくる感じって初めてじゃないかなって。
マナブ:確かにジン君らしい曲。ということは同時に、SCREWらしいってことでもあるし。得意技の部類なんで、取り組むうえで変に慎重になることもなかったですね。
和己:各々が自分らしさを出せれば、基本的にはそれでいいと思うんです。それが、そのときにバンドが向かってるところに合致していれば。それに沿いながら各自の“らしさ”が出てくればベストだと思うし。この曲はとにかくデモの段階から完成度がすごく高かったですね。その時点で完成形が見えるような感じだったし。
鋲:アルバムのアグレッシヴな部分がより研ぎ澄まされて1曲に収まってるな、と思いましたね。ただ、当初はサビがここまで突き抜けてはいなくて、もうちょっとキャッチーさが欲しいなと思ったんですね。メロディーのアレンジをしていって、結果的にひとつ上に行けたかなって思ってます。元々がレベルの高い曲だったけど、そこでもうひと手間かけたかったというか、もっと愛情を注ぎたかったんです。そうしないと、曲自体に対して愛情を持てなくなってしまう気がしたんで。実際、プロデューサーとかも原曲の段階で「このままでいいじゃん?」みたいな反応だったんですけど、「ちょっと待ってください」と言って、夜中にカラオケボックスにこもってサビのメロディを練り直しました。
――カラオケをヴォーカル・ブース代わりに使ったということですか?
鋲:ですね。今まではいつも家でやってたんだけど、ちょっと気分を変えて(笑)。そのプロセスを経ることで、もうちょっと曲に自分の血を入れたかったというか。
――誰も知らない曲を熱唱しているお客さんが約1名いたわけですね、深夜のカラオケ店に(笑)。
鋲:こっちはある意味、メロディ作りに苦しんでるのに、隣の部屋からは楽しそうな歌声が聴こえてきたして。「うるせえんだよ!」と思いながら作ってました(笑)。
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