【対談】Kaya×WING WORKS、コンピ盤『V-ANIME ROCKS evolution』から日本のアニメ&ヴィジュアル系の人気の謎を語る

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“COOL JAPAN”のシンボルとして世界中から圧倒的な支持を集める日本のアニメーションとヴィジュアル系。その2つがコラボした夢のコンピレーションアルバム『V-ANIME ROCKS』の第2弾、『V-ANIME ROCKS evolution』が本日10月2日にリリースされた。数あるジャパンカルチャーの中で、なぜ今、アニメとヴィジュアル系なのか? その謎を、「檄!帝国華撃団」(『サクラ大戦』)をカバーしたKayaと、「輪舞-revolution-」(『少女革命ウテナ』)をカバーしたWING WORKSのRYO:SUKEに訊く。

◆『V-ANIME ROCKS evolution』 画像

◆歌詞をよく読んで、時代背景とかも全部調べて、ちゃんと敬意を持った上で
自分のカラーを出す。そのバランスはちゃんとしなきゃいけないなって思った(Kaya)


――まずはお二人の選曲の理由を聞かせてください。

Kaya:私は『幽☆遊☆白書』が大好きで、本当は「アンバランスなKissをして」をカバーしたかったんですけど、他の方がやっていたので、“じゃあこれは? これは?”って。“わたしが歌うとこういう風になります!! ここが面白いです!!”っていうのを書面にまとめていっぱい提出したんです。

――わざわざ企画書を作ってプレゼンしたんだ(笑)。

Kaya:はい(笑)。その中から一番わたしが歌って意外性もあって原曲のイメージも崩さずさらに新しいアプローチも出来るものっていうところで「檄!帝国華撃団」を選ばせていただきました。

RYO:SUKE:『少女革命ウテナ』は自分にとってゴシックかつ耽美な、だけど哲学的な世界観にすごく影響を受けたアニメなんですね。音楽をやる前から単純に作品そのものもこの主題歌もいちファンとして大好きで。そういうところもあり、WING WORKSとしてやるのはこの曲だろうと。

――二人とも本当にアニメが好きなんですね。

RYO:SUKE:大好きです。

Kaya:ファンの方ってどういう形であれオリジナルの方が好きじゃないですか? それを違う形にされるのはヤだなと思う方って絶対いると思うんですよ。だからその作品を愛して、しっかり理解していないといけないっていうのを強く思ったので、歌詞をよく読んで、時代背景とかも全部調べて、ちゃんと敬意を持った上で自分のカラーを出すっていう、そのバランスはちゃんとしなきゃいけないなっていうのはありました。

◆日本文化っていう部分で言うと、海外のカルチャーにはない特徴のひとつとして、
独特の「間(ま)」があると思うんですよ(RYO:SUKE)


――そこまで愛されて、原曲も本望だと思います。愛と言えば、アニメもヴィジュアル系も日本のみならず世界中の人に愛されているじゃないですか? その要因って何だと思います?

Kaya:やっぱり非現実性が大きいのかなと思いますね。私は海外ライブが多いんで、それがなぜかと思っていろいろ話を聞くと、“夢を見させてもらえる”とか“現実を忘れさせてくれる”っていう人が多いんですよね。

RYO:SUKE:僕は音楽絡めての海外経験ってないんですよ。プライベートでは何度もあるんですけど。

Kaya:えっ、意外!? 海外受けしそうなのに。

RYO:SUKE:むしろ海外進出はWING WORKS始動からの目標のひとつにしてるんですけどね。僕は日本文化っていう部分で言うと、海外のカルチャーにはない特徴のひとつとして、独特の「間(ま)」があると思うんですよ。僕は歌舞伎にすごく興味があって。

Kaya:わたしも歌舞伎大好きです!!

RYO:SUKE:歌舞伎には伝統的な独特の間ってあるじゃないですか? ヴィジュアル系もバッて幕が開いたらメンバーがスッと立ってて、まったく動かずに立ってる状態から一気にカウントでバーン!! ていうような。

Kaya:ヴィジュアル系っぽいですね、それ(笑)。

RYO:SUKE:そう、その歌舞伎の「間」や「見栄(みえ)」みたいなところが海外の人からするとインタレスティングなんじゃないのかなって。

Kaya:日本人だから作ることができたっていうのはありますよね。色彩感覚にしても、日本は昔からグラデーション文化じゃないですか?

RYO:SUKE:水墨画みたいな?

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