【インタビュー】flumpool、新たに歩む道を力強く照らすメッセージ――。5周年アニバーサリーシングルリリース
生きる意味と決意が込められた「強く儚く」。映画『おしん』の主題歌でもあり、またアジア全域で活躍中の台湾出身バンドMaydayとの初コラボ曲でもある「Belief ~春を待つ君へ~」。flumpoolがデビュー5周年に放つダブルAサイドシングルは、華も実もある意欲作となった。特に「強く儚く」はflumpoolがこれから行く道を力強く照らしてくれる1曲になるだろう。そんな今作に込めた想いを、山村隆太(Vo)と阪井一生(G)に訊いた。
◆もちろん変わらないことも大事だとは思うんですけど、
すごい勢いで変化している社会の中で、進化するための変化は必要だと思うんです(山村)
――今作はいつ頃作ったんですか?
阪井一生(以下:阪井/G):7月とか8月とか、かなり最近ですね。
山村隆太(以下:山村/Vo):今回は5周年というタイミングで出すシングルなので、最初、どういう曲にすればいいのかわからなくて、すごく悩んだんですよ。楽曲もバラードにすればいいのかアップテンポにすればいいのか、歌詞もこのタイミングで自分は何が歌えるんだろう?と思って。で、悩んだ末に出した答えが、この「強く儚く」だったんです。僕たちは「花になれ」という曲でデビューしてから、花のように散ることを恐れず一生懸命咲き誇ろうという気持ちで一日一日を生きてきたんですけど、振り返ってみると、やっぱり悩むことはあったし、時に間違えることもあったし、後悔もいろいろあるんですね。それでもこうやって5周年を迎えられて、これまでに大切な出会いもたくさんあった。だから、5年経って今新たに歌うメッセージは、儚くても強く、昨日の自分にさよならを告げて新しい道を歩いていく……その覚悟とか勇気みたいなものを伝えたいなって。
――生きる意味が歌の中心にドンと据えられた曲になりましたね。
山村:そうですね。生きるっていうのはすごく難しいことだと思うんですよ。そんな中で、今を精一杯生きるというのはどういうことなんだろうって考えると、例えば僕らでいうなら、過去の曲に引きずられることなく、次の曲、次の曲って音楽を作り続けていくことだと思うんです。で、そのためにはいかに自分たちが変わっていくか……もちろん変わらないことも大事だとは思うんですけど、すごい勢いで変化している社会の中で、進化するための変化は必要だと思うんです。そういう意味で、生き続けることは変わり続けることかなと思って。
――生き続けることは変わり続けること……変わることって、勇気が要りますよね?
山村:そうですね。でも……ちょっと違う曲の話になっちゃいますけど、今回3曲目に「brilliant days」という曲が入っていて、これは星空をひとつのテーマにしているんですね。数年前に見た星空と今の星空は変わっていないけれど、それを見ている自分たちはどこか変わってしまったっていう内容の歌で。それはflumpoolというバンドの中でも言えることだと思うんです。5年経って変わった部分、変わらない部分、さらには変わらなきゃいけない部分もあって。例えば小さい話かもしれないですけど、これまでずっと暗黙の了解でやってきたことを、もっとちゃんと話し合わなきゃとか、そこは変えていかなきゃとか、そういうのがいろいろある……というのが、バンドをやっていて思うことですね。
◆サウンドであったりメロディであったり、もっと説得力のあるものを届けたいなと思って。
それを追求していったのが今回の3曲ですね(阪井)
――一生さんもこの5年間でバンドが変わってきたとか、変えていかなきゃと思う部分はありますか?
阪井:う~ん、何でしょうね……デビューした時は何もわからなかったので、ただガムシャラにやるだけだったんですけど、「Because... I am」を出した頃からようやく地に足がついてきて。単に“いい曲ができたから出す”のではなく、“自分たちは何を伝えたいのかを考えて出す”ようになったんです。そこはすごく変わったと思いますね。
――なるほど。で、歌詞は伝えたいことが明確になり。楽曲はいかがでした? スムーズに?
阪井:いや、曲も最初、悩みました。これは曲が先だったんですけど、やっぱり節目だし、過去を振り返るタイミングでもあったので、これから自分たちが6年目、7年目とどういう音楽を伝えていきたいのか?っていうのをすごく考えて。まぁたかが5年ですけど、その中で得たものも多いので、成熟したサウンドであったりメロディであったり、もっと説得力のあるものを届けたいなと思って。それを追求していったのが今回の3曲ですね。
――「強く儚く」はドラマチックで力強い楽曲になりましたね。
阪井:そうですね。力強さっていうのは一番意識したところかもしれないです。あと、サビにかけてぐーっと盛り上げていって、サビで抜けたりとか、そういうところも意識しつつ。説得力のある曲になったかなと思います。
◆インタビュー続きへ
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