【ライヴレポート】VAMPS、ZEPP NAGOYA3日目、「君たち、よき理解者がいてくれるからこそモチベーションが上がるんだなって」

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全国5大都市のZEPP会場を廻るツアー<VAMPS LIVE 2013>はZEPP DIVERCITY TOKYO 7DAYSを終了して、ZEPP NAGOYAへ居城を移した。激しく妖しいステージは回を増すごとに完成度を高め、その一方で本能の赴くままに疾走する獣のようでもある。ZEPP NAGOYA3日目となったステージをレポートしよう。

◆VAMPS 画像

抜群の安定感を誇りながらもマンネリズムを徹底的に打破し、円熟のさらにその先を切り拓かんとする意思。ツアーがスタートして早くも10公演を数えるが、衰えるどころか、ますますもって勢いを加速させる会場一体の姿勢を目の当たりにするに、この人たちは本当に前しか見ていないのだなとつくづく感心してしまう。安定とはつまり揺るぎなさだ。ステージに立っては猛々しい彼ら、その姿が揺るぎなくVAMPSであるからこそオーディエンスも安心してたがを外せる、遠慮も躊躇もなく野性に還り、本能むき出しでぶつかってゆくことができる。目には見えずとも固く結ばれた信頼感がこの空間に灼熱のエネルギーを与え、止まることなく彼らを突き進ませるに違いない。まあ、平たく言ってしまうなら、いつ観ようと何度だろうとまったくもって飽きさせることなく、しかももれなくカッコいいってどんだけすごいんだよ、と。それこそ繰り返し何度だってそう思う。

ZEPP NAGOYAに会場を移して3公演目、ちょうど折り返しを迎えた20“13”年7月“13”日。貴重なダブル“13”の日(今ツアーで13日にライヴが行なわれるのはこの日と9月13日のZEPP TOKYOのみ)となった今日はなんとオカルト記念日でもあるらしい。これで金曜日なら完璧だったのだけど、そんな些細なカレンダー情報などおそらくVAMPSメンバーの誰ひとり気にも留めていないだろう。

さておき、この日はあいにくの雨模様。しかし濡れそぼる建物の内側に立ちこめる熱気になんの障りもない。ざわめきひしめくフロアはひたすらに期待感に満ちて、紗幕に投影された時計のデジタル表示が0.1秒刻みでカウントアップするのと連動するかのように、そのとめどない期待をいよいよ募らせていた。

そうして“6:65 00”。時計が開演時刻のちょうど1分前を示すと同時に、それまで横並びだった数字の、秒数を表示する下ふた桁がスッと時分表示の下方に動き、二段構えとなった。名古屋公演からだろうか、これは前回のZEPP DIVERCITY TOKYOにはなかった(少なくとも7月4日までの時点では)演出だ。いきなり見せつけられた進化にテンション上がらないわけがない。

1曲目にしてダイバー続出の「DEVIL SIDE」に始まり、「REDRUM」「VAMP ADDICTION」「THE PAST」と扇情的なセットリストで畳み掛ける前半戦。なかでもアンバーなライティングの染め上げられた「THE PAST」の、郷愁と先鋭が入り交じるアンサンブルのスリリングなせめぎ合いに胸がざわめいて仕方がなかった。けっして派手な曲ではないのに、なぜこれほどまでに掻き立てられてしまうのだろう。演奏のブリッジではステージの前に進み出て、どこまでもしなやかに音を飛ばすK.A.Z。それを背後で支えるHYDEのギターと緻密に噛み合った5人のバンドサウンドが楽曲の世界観をより重層的に、そして悠久にする。増幅して積み上げられる世界の美しさに涙腺までもが刺激されてしまう不思議。直後の「DEEP RED」も然りだ。激しくパフォーマンスするわけではない、むしろストイックなまでにメンバーはそれぞれのプレイに集中する。なのにどうしようもなく凶暴なエロティシズムを感じずにはいられない。むせ返るほどの妖艶、濃厚なこの色香に抗うことなど誰ができよう。ヴァンパイアの牙にかかる瞬間の恍惚と陶酔を思う。

「しかし、今年の夏はあっついわぁ 。ビックリするほどじゃない? 甲府とかヤバいよね、40℃いっちゃうでしょ。東南アジアみたいですよね」

K.A.Zを振り返り、K.A.Zも頷いて応えるという微笑ましさをチラ見せながらのHYDEのMC。“昨日は何してたの ”とフランクに話しかける観客に「なんもせぇへんかったわ 。あんなことやこんなことをしてたら時間がなくなってもうて」とこれまたフランクに返す、ユルさもまたうれしい。ここに集まった全員が今日を、彼らを待ち侘びていたことを知りつつ、わざと「こう暑いと“今日チケットあるけどやめとこうかな”ってならない?」などとからかって反応を楽しむHYDE。だが、続けて語りかける言葉にはいつになく真摯な感謝が込められていた。

「僕も朝起きてちょっとダルいときとかあるけど、みんなに会えると思ったら頑張れるよ。レコーディングもそう。みんなに聴いてもらうためにもうちょい頑張ろうかって思える。君たち、よき理解者がいてくれるからこそモチベーションが上がるんだなって最近思うようになってきて」

井の中の蛙になってはいけない、冷静な判断力は必要だから様々な意見には耳を傾ける。だけどアンチな意見だけではやっぱり気持ちは昂らんわなぁ、とHYDEは素直な心情を訥々と言葉に紡ぐ。

「やっぱりオマエらがいてくれて、一生懸命作った曲を“最高!”とか言ってくれたら、やる気も出る。だから、これからも安心して俺たちについてきてくれよ!」

「AHEAD」が再びの狂騒を牽引し、そこから本編ラストの「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」まで一気。一旦、ステージを去った彼らを呼び戻したのがオーディエンスのVAMPSコールだ。“VAMPS!”“VAMPS!”と口々に叫ぶ中、野太い声もかなり目立つ。ここにきて男性ファンが急増している印象があったが、名古屋も例外ではないらしい。「REVOLUTION」で床を踏み鳴らすストンプ音がいっそう力強く聴こえたのもそのためだろうか。噴き上がる多幸感、会場がひとつになるとはこの光景を言うのだろう。

MCコーナーでひとしきりほぐれて温まりきった空気の中、ステージのK.A.Z、Ju-kenと一緒になってフロアも“HI HO! LET'S HUNT”と声を揃えた「HUNTING」から「MADE IN HEAVEN」へとなだれ込む怒濤。ラストは「MIDNIGHT CELEBRATION」だった。K.A.Zの体を軸にして大きく回るギター、カオスに刹那、浮かんだシルエットがあまりに美しく息を呑む。HYDEが全身で絞り出すシャウト、ARIMATSUが最後に振り下ろした一打が残響に融けた。この5人だからこその音の圧を心ゆくまで浴び、果てに果てた夜。だが最強のロックンロールパーティーはまだ終わらない。

取材・文◎本間夕子 撮影◎田中和子



レーベル移籍第1弾両A面シングル
「ⒶHEAD / REPLAY」
2013.7.3. OUT
UICV-9034 / UICV-9035/ UICV-5022
【初回限定盤A(CD+DVD)】UICV-9034 \1,600(税込)
1.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
2.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
3.ⒶHEAD (Instrumental)
4.REPLAY (Instrumental)
<DVD>
AHEAD Music Video

【初回限定盤B(CD+DVD)】UICV-9035 \1,600(税込)
1.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
2.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
3.REPLAY (Instrumental)
4.ⒶHEAD (Instrumental)
<DVD>
REPLAY Music Video
ダークラビリンス Trailer Movie

【通常盤(CD)】UICV-5022 \1,200(税込)
1.ⒶHEAD ※Xperia UL CMソング
2.REPLAY ※ダークシリーズ最新作「ダークラビリンス」メインテーマ
3.ⒶHEAD (Instrumental)
4.REPLAY (Instrumental)

※3タイトルJ写違い
※初回盤Aには、「ⒶHEAD」のMVと、Xperia UL CM映像等を収録したDVD付!
※初回盤Bには、「REPLAY」のMVと、ダークシリーズ最新作ゲームアプリのTrailer Movie等を収録したDVD付! 更に初回盤Bのみ封入特典として、上記ゲームアプリ内のレアモンスター・レアアイテムをダウンロード出来るシリアルコード封入!
※各商品別に1枚のVAMPS CHANCE応募シリアルナンバーを封入(シリアルナンバーA・B・Cの全3種類)
※初回盤A, Bには、それぞれタイアップ楽曲のMVとCMメイキング等を収録したDVD付!

<VAMPS LIVE 2013>
■東京 ZEPP DIVERCITY TOKYO -7Days-
6月28日(金)ZEPP DIVERCITY TOKYO
6月29日(土)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月01日(月)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月02日(火)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月04日(木)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月06日(土)ZEPP DIVERCITY TOKYO
7月07日(日)ZEPP DIVERCITY TOKYO
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
■名古屋 ZEPP NAGOYA -5Days-
7月10日(水)ZEPP NAGOYA
7月11日(木)ZEPP NAGOYA
7月13日(土)ZEPP NAGOYA
7月14日(日)ZEPP NAGOYA
7月16日(火)ZEPP NAGOYA
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
■大阪 ZEPP NAMBA -7Days-
7月19日(金)ZEPP NAMBA
7月20日(土)ZEPP NAMBA
7月22日(月)ZEPP NAMBA
7月23日(火)ZEPP NAMBA
7月25日(木)ZEPP NAMBA
7月26日(金)ZEPP NAMBA
7月28日(日)ZEPP NAMBA
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888
■福岡 ZEPP FUKUOKA -2Days-
8月31日(土)ZEPP FUKUOKA
9月01日(日)ZEPP FUKUOKA
[問]キョードー西日本 092-714-0159
■札幌 ZEPP SAPPORO -2Days-
9月22日(日)ZEPP SAPPORO
9月23日(月・祝)ZEPP SAPPORO
[問]問い合せ:マウントアライブ 011-211-5600
開場 18:00 / 開演 19:06(全日程)

<VAMPS LIVE 2013>追加公演
■東京 ZEPP TOKYO(全日程)
9月04日(水)*VAMPADDICT ONLY
9月05日(木)*VAMPADDICT ONLY
9月07日(土)*BEAUTY AND THE BEAST
9月08日(日)*UNDER 20 ONLY
9月10日(火)
9月11日(水)
9月13日(金)*VAMPADDICT ONLY
9月14日(土)
9月17日(火)
9月18日(水)
*VAMPADDICT ONLYはオフィシャルファンクラブVAMPADDICT限定公演
*BEAUTY AND THE BEASTは男性と女性のフロアを分けた公演
*UNDER 20 ONLYは公演日に20歳未満の方を対象とした公演

■<VAMPS LIVE 2013 「BEAST PARTY」>
2013 年8月10 日(土)11 日(日)
山梨県 山中湖交流プラザ きらら
山梨県南都留郡山中湖村 平野479-2
休憩エリア開放時間 10:00~21:00
開場時間 16:00 / 開演時間 17:30
スタンディングブロック指定 6,660 円(税込)当日券 7,160 円
スタンディングブロック指定(特典付) 8,500 円(税込)*FC 先行限定

◆VAMPS 2013年海外公演
9.28[土]バルセロナ(スペイン)@APOLO
10.1[火]パリ(フランス)@Olympia
10.3[木]ベルリン(ドイツ)@KESSELHAUS
10.7[月]ロンドン(イギリス)@O2 Academy Islington
 
◆VAMPS BEST ALBUM『SEX BLOOD ROCK N' ROLL』
2013年秋発売決定!世界に向けて全英詞で再レコーディング!詳細後日発表!

◆VAMPS オフィシャルサイト
◆VAMPS レーベルサイト
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