【インタビュー】噂のテッパンダ捕獲、『テッパン90's J POP』に白黒つける
“かたい(硬い/堅い)”を語源とした“テッパン”という言葉は現代用語として一般に浸透している。ギャンブルやお笑いの世界では、“間違いない”、“確実な”といった状況で使われているので、たとえば、なんど繰り返しても絶対にウケるネタを意味する“テッパンギャグ”という芸人用語は、テレビなどで聞いたことがあるだろう。
“テッパンダ”と名乗るパンダが、先ごろワーナーミュージック・ジャパンの公式Facebookに忍び込み、話題を呼んだ。目のまわりの模様を活かしたメイクを施し、ロックンロールを気取っているが、しゃべる内容にオチはない。しかし、憎めない。そんな“ゆるキャラ”としてのヒット素質を見出したワーナーミュージックスタッフが、スベリ知らずの作品を作りたい!と急遽スカウト。5月22日に発売されるコンピレーションCD『テッパン-90's J-POP-』のジャケットモデルに起用した。
いよいよモデルデビューとなるこのタイミングで、BARKSは笹の葉をサラサラさせてテッパンダを捕獲。“ふなっしーに負けるな”の気持ちを込めてインタビューを試みた。まずは、テッパンダの生い立ちから。
◆テッパンダ 画像
――成功を夢見て地方から上京して間もないとか。東京の印象は?
テッパンダ:うん。2012年の夏に、山から来たよ。今までは山中で細々と笹食ってたんだけど、このまま平凡なパンダでいいのか!って気持ちが常にあって。今年で40歳になるしね。やっぱり上野動物園のパンダとかアイドル並みに人気が凄いじゃん? 同じクマ科としては負けてられっか!って気持ちが強いね。で、東京の印象か…人が多いねぇ、本当に。通勤なども電車を利用するんだけど、背が小さいから毎朝通勤ラッシュは大変。あと都心は緑が少ないので、笹の確保に少々難があるかな。
――どうやってワーナーミュージックのFacebookに入り込んだのですか?
テッパンダ:テッパンダーーーーッッ!
――勢いでごまかしましたね…では、スカウトされた経緯は?
テッパンダ:パンダといってもヒマだから、たま~にワーナーのFacebookに勝手に侵入して適当なこと投稿してたのね。そしたら、投稿を見た胡散臭~い人からいきなり電話がかかってきて。パンダは生来警戒心が強いから、知らない番号の着信はあんまり出ないんだけど、何度も何度もかかってくるので。そしたら「WARNERの福田といいます。キミをジャケット写真にしてテッパンのコンピを作りたいんだ!ヒットを作りたいんだ!」って凄い勢いで。とにかく胡散臭い人だったから心配だったけど、独り暮らしで資金も必要だし。一晩考えて、Facebookで皆が「いいね!」をたくさん押してくれたら出ようと思って。そしたらたくさん「いいね!」が集まったからオファーを受けたってわけ。
――CDジャケットのモデルに抜擢された感想は?
テッパンダ:単純にうれしいよ。プロダクションとかお笑いとか、いろんなデビューの方法を考えたけど…。芸能界は厳しい世界だって聞いてたから。お昼寝できなくなるの嫌だし…。まずはこういうヌルっとした企画から徐々に経験を積み上げて行けるのはうれしいな。
――その目の★はメイクですか? KISSを意識しているのですか?
テッパンダ:メイクだよ。朝起きて顔を洗ったら欠かさず塗ってる。カワイイだけのパンダになりたくないからね。結構厚く塗るから、メイク落としは必須だよ。たまに酔っぱらってそのまま寝ちゃうこともあるけどね。KISSは特に意識してないな。あんまり洋楽は聴かないんだ。
――テッパンダさんにとって90年代の流行と言えばなんでしょう?
テッパンダ:いろいろあったよね。うーん、なんだろう、難しいなあ…。あ! たまごっちはハマったな。お店に並んで買ったよ。会議中とかにピーピー呼んでくるんだよね。何回か上司に叱られたなあ、懐かしいなあ。
――カラオケが趣味だとか?
テッパンダ:パンダは基本単独行動だから、独りでもカラオケにいくよ。Myマイクも持ってる。もちろん、皆で大騒ぎするのも大好きだよ!
――今、ゆるキャラが大流行ですが、ゆるキャラと呼ばれるのはうれしいですか?
テッパンダ:うーん。“カワイイ”“ゆるい”だけのパンダになりたくないんだよね。もっとこう…エッジが効いてるというかさ。浅野忠信さんとか綾野剛さんとか。歳も歳だし、やっぱりそういうところで他のパンダと差別化を図っていかないと生き残って行けないよね。
――90年代を振り返り、今の日本はいかがですか?
テッパンダ:色々便利にはなったけど、ちょっとイケイケモードが減っちゃったんじゃないかなって思う。あのころはディスコ行ってカラオケして…と毎日キラキラしてた気がするな。この前乗ったタクシーの運転手さんも同じこと言ってたよ。いまは草食男子なんて言葉があるくらいだからさ。え? 俺? パンダは草食だと思われてるけど、お肉も食べるからね。
――テッパンダさんの今後のご予定を教えてください。
テッパンダ:3月から5月にかけてが繁殖期だから、マーキングも含めてそろそろかなと思ってるよ。
――い、いや、そういう予定が聞きたいのではないのですが…。
テッパンダ:あっ、そうなの(照笑)? 胡散臭い担当の人から、SPOT CMや楽曲解説など、いろいろお願いされてるよ。You Tubeやラジオ、雑誌などでも見かけることが多くなるかもしれないね。
――最後に、テッパンダさんがジャケットモデルを務めるコンピレーションCD『テッパン-90's J-POP-』は、今も多くの人がカラオケで歌う90年代J-POPの名曲を凝縮しているそうですが、その魅力をご紹介ください。
テッパンダ:たくさんの人たちに今でもカラオケで歌われている90年代の名曲から厳選! 歳の差超えて盛り上がるカラオケのテッパンソング! 今でもしっかり現役ソングをギュッと詰め込んだコンピレーションCD! 今、幅広い世代で愛されているのは、90年代サウンドだ! サラリーマン…上司と部下とで行くカラオケ。皆で大合唱になること必至! 年の差カップル…クルマでドライブ、沈黙を破ってくれるのはこのテッパンメロディ! バンド再結成、復活ライブなど90年代アーティストのリバイバルブーム到来! テレビのモノマネカラオケ番組でも90年代の曲が広く歌われています。 などなど、今のトレンドには90年代がたくさんちりばめられています!!
――あの…完全に手元の資料を丸読みしてますよね?
テッパンダ:あっ(焦)。いや、でもさ、収録曲は誰もが聴いたことがあるようなテッパン大ヒット曲ばっかりだし、同じ年代の人たちには懐かし~い気持ちで聴いてもらえるんじゃないかな。当時の思い出とリンクさせながら聴くのもアリだね。若い人たちには“こんな曲もあったのか!”てな感じに聴いてもらえると嬉しいな。上司とカラオケに行ったりした時にここらへんの曲が熱唱できたら盛り上がること必至だよ!
――インタビューは以上で終了になります。ありがとうございました。
テッパンダ:テッパンダーーーッッ!!
コンピレーションCD『テッパン-90's J-POP-』
2013年05月22日(水)発売
WPCL-11426 \2,100(税込)
1. もう恋なんてしない/槇原敬之
2. 大スキ! /広末涼子
3. 私がオバさんになっても/森高千里
4. Time goes by/Every Little Thing
5. ズルい女/シャ乱Q
6. 情熱の薔薇/THE BLUE HEARTS
7. Rusty Nail/X JAPAN
8. 空と君のあいだに/中島 みゆき
9. BRIDGE~あの橋をわたるとき~/HOUND DOG
10. 会いたい/沢田知可子
11. ロード/THE 虎舞竜
12. Get Along Together/山根康広
13. あ~よかった(setagaya-mix)/花*花
14. Garden/Sugar Soul
15. あなたのキスを数えましょう ~You were mine~/小柳ゆき
◆テッパン(V.A.)レーベルサイト
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