【インタビュー】Yun*chi「限られた人生の中で出会う人や音楽っていうのは、きっと自分に必要だからこそだと思うから、ひとつひとつの出会いを大切にしていきたい」
2012年11月にミニアルバム『Yun*chi』でデビューし、kz(livetune)プロデュースのリード曲「Reverb*」が11月の全国ラジオFM・AM局オンエアチャートで邦楽1位を記録と、一躍注目を集めたYun*chi。4月17日にリリースされる2ndミニアルバム『Shake you*』でも、超個性的な“天然の倍音ヴォイス”とエレクトロなサウンドがバッチリ噛み合って、キュートな魅力を振り撒いている。魔法の粉“アスタリスク”を振りかける彼女は、果たして天使か悪魔か? 新進気鋭のクリエイター陣とのコラボレーションにより、鮮やかに華開いたYun*chiワールドへと、いざ往かん。
■“あなたの心を動かしていく”という意味での「Shake you*」なので、
■歌を聴いてくださる皆さんの気持ちも動かしていけたらいいなぁと。
――前作『Yun*chi』と同じく、今回も全曲のタイトルにアスタリスク(=小さな星)が付いていますが、やはりこれは狙ったところなんでしょうか?
Yun*chi:はい。やっぱりキラキラ感は、Yun*chiとは切っても切り離せないものかなぁっていうところがありまして(笑)。関わってくれたサウンドプロデューサーの方々も、皆さん私の歌声だけを聴くと“なんて天使のように可愛らしいんだ!”って言ってくださるんですよ! 普段は焼き鳥とか食べてるような子なのに(笑)。だから声のキラキラ感だったり、あとアスタリスクには妖精の粉のイメージもあるので、それを振りかけて気持ちを拡散してゆく……といった意味合いを表すうえでも、このマークは付けておきたいなぁと。
――特に表題曲の「Shake you*」は、まさしく雪の結晶を思わせるようなキラキラ感のある曲で、アスタリスクがピッタリですもんね。
Yun*chi:作ってたのはデビュー前の夏なので、これからの季節にぴったりなラブソングです(笑)。前回の「Reverb*」といい、kz(livetune)さんの作る曲ってすごくキラキラしていて、聴いてるとヤル気になったり、楽しい気持ちになったり、自然と背中を押されるんですよね。歌詞もキャッチーな部分が多くて、“あなたの心を動かしていく”という意味での「Shake you*」なので、歌を聴いてくださる皆さんの気持ちも動かしていけたらいいなぁと。だから見方によってはラブソングじゃなく、ライブでお客さんに歌いかけている曲でもあります。
――じゃあ、ラブソングの場合のストーリーは、どんなものなんでしょう?
Yun*chi:私の頭に浮かんだのは倦怠期に差しかかったカップルで、“好き”という気持ちが霞んで見えないから、“もう一度彼の心を揺り動かそう!”っていう女の子の歌ですね。もう、この子がホントにポジティヴなんですよ! 倦怠期を吹き飛ばす意欲満々で、冬から春へと暖かくなってゆく今の季節に重ねて、ポジティヴな気持ちをどんどん膨らませてゆくんです。だからミュージックビデオでも、私が扮するYun*chi菌が彼の身体に入り込んで心をシェイクして、またラブラブになるという内容になってますし、ジャケットでも彼に振り向いてほしくてジタバタしてる動きの軌跡を表すために、フェイクの手足をいっぱい付けてみたんです。あえてCGじゃなくアナログで、というのが、逆にオシャレかなって(笑)。
■やりたかったジャンルをそれぞれに広げて、より深められたというか、
■すごくチャレンジできたアルバムになってるんじゃないかな。
――その主人公のポジティヴさは、Yun*chiさん自身とも重なるんじゃありません?
Yun*chi:確かに私自身の恋愛観も盛り込まれてますね。kzさんとはプライベートから仲が良くて、一緒にご飯食べたり、お話する機会も多いから、私のことをよく理解してくださってるんですよ。同じように他のクリエイターの方々にも、Yun*chiというキャラクターをお話しさせていただいたうえで作っていただいたので、今作は私が今、置かれている環境や心境とリンクするものになっていますし、音楽的な振り幅も広がった気がします。やりたかったジャンルをそれぞれに広げて、より深められたというか、すごくチャレンジできたアルバムになってるんじゃないかな。
――チャレンジの一例を挙げるなら?
Yun*chi:小さい頃からバラードが好きなので、5曲目の「Shooting star*」に挑戦できたのは収穫でしたね。男声コーラスも入れながら、より歌声を際立たせて、私なりの可愛いセツナソングにできたかなぁと。逆に、自分が精一杯歌うだけじゃなく来てくれた人たちと一緒に楽しめるライブ作りをしたい…っていう、最近、強くなりつつある気持ちを反映させたのが「VOYAGER*」。一緒にジャンプしたり、クラップしたり、いっそステージまで来てほしい!っていう気持ちが、“ねぇ ここにおいで”っていうフレーズに表れてます。ちなみに曲を提供してくださったU-SKEさんいわく、“冒険に出たまま帰らない”っていう私の性質から、(人工衛星の)ボイジャーをタイトルにしてくださったみたいですけど(笑)。もう1曲、U-SKEさんプロデュースの「dual*」は、Avec Avec(細川拓久真)さんの不規則なリズム・トラックに、U-SKEさんのキャッチーなメロディが乗っている、ちょっと変わった楽曲で。私が昔から好きなテイストの“歌”と、最近聴いていた音楽の中でやってみたかった“音”を融合させられた作品になったなぁと。
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