<ペナン・ワールドミュージック・フェスティバル>、マレーシア第二の都市ペナンで開催
世界遺産として市街地全体が登録されているマレーシア第二の都市ペナンで世界中から様々な音楽を集めた<Penang World Music Festival>が、3月30日、31日の二日間に渡って開催された。急遽その音楽フェスへ潜入したので、そのレポートをお届けする。
美しい景観が“東洋の真珠”と呼ばれるペナン島の市街ジョージタウンは現在も200年前の町並みを残し、今回はそのジョージタウン市街外沿部の森を利用した植物園内のロケーションを生かした会場で行なわれた。
▲フィリピンのミクスチャーバンドKalayo(カラヨ)による伝統楽器ガンサのワークショップ。フライパンのようなシンバルを叩いてムカデのように列になって歩き回る儀式を披露。
▲アマチュアながらも和太鼓に神楽や雅楽、民謡の要素を独自に研究して盛込む打雅奴のステージ。マレーシアでは日本文化への関心も高い。
▲イランの芦笛ネイ。吹き口につけた動物の皮をふいごにして空気を押し出して演奏する。このフェスはボルネオで夏に行なわれているマレーシア最大の音楽フェス<Rain Forest World Music Festival>の成功受けて、同フェスを手がけるスタッフにより、規模を拡大して行なわれた。
ギニア近辺に存在する音楽を使って会話や通信を行なう“グリオ”と呼ばれる職能者集団出身のキミ・ジャバテ(Kimi Djabate)が、アフリカ音楽特有のバネの聴いたビートや美しい歌声で聴衆を熱狂させたり、ブラジル人マルチプレイヤーのDendeが、一昨年のグラミー賞新人賞を穫ったエスペランサ・スポルディングの片腕とも言えるギタリストのリカルド・ヴォクトを引き連れ、様々なリズム要素をポップに取り込んだ彼の音楽にカポエラなども披露するエンターテイメントなステージを展開し盛上げた。
他にも、イランのイスラム神秘主義から派生したスーフィと呼ばれる音楽を奏でる音楽集団NASOUTが、高い演奏力とともにあまりなじみのない不思議な形の楽器を次々披露し視覚的に驚かせたり、アンデスの哀愁のメロディが印象的な南アメリカの各国から集まるメンバーによる混成バンドINKA MARAKA、地元マレーシアからもインド系マレー人ミュージシャンを中心にし、古典インド音楽に現代ポップスをわかりやすく取り込んだAKASHAなど、出てくるグループの音楽力とエキゾチックなテイストで2日間をカラフルに彩った。
今回は日本からも名古屋を中心に活動する和太鼓グループ打雅奴(だがや)が熱のこもったパフォーマンスを魅せ、夜でも30度を超える会場に和の空気を伝え喝采を浴び、演奏した翌日に行なわれたワークショップでは圧倒的な人気を博し大盛況。集まった子供たちや各国のミュージシャンに熱心に太鼓の叩き方などを指導していたのも印象的だった。
取材・文・写真●鈴木りゅうた
◆ペナンワールドミュージックフェスティバル(英語サイト)
美しい景観が“東洋の真珠”と呼ばれるペナン島の市街ジョージタウンは現在も200年前の町並みを残し、今回はそのジョージタウン市街外沿部の森を利用した植物園内のロケーションを生かした会場で行なわれた。
▲フィリピンのミクスチャーバンドKalayo(カラヨ)による伝統楽器ガンサのワークショップ。フライパンのようなシンバルを叩いてムカデのように列になって歩き回る儀式を披露。
▲アマチュアながらも和太鼓に神楽や雅楽、民謡の要素を独自に研究して盛込む打雅奴のステージ。マレーシアでは日本文化への関心も高い。
▲イランの芦笛ネイ。吹き口につけた動物の皮をふいごにして空気を押し出して演奏する。
ギニア近辺に存在する音楽を使って会話や通信を行なう“グリオ”と呼ばれる職能者集団出身のキミ・ジャバテ(Kimi Djabate)が、アフリカ音楽特有のバネの聴いたビートや美しい歌声で聴衆を熱狂させたり、ブラジル人マルチプレイヤーのDendeが、一昨年のグラミー賞新人賞を穫ったエスペランサ・スポルディングの片腕とも言えるギタリストのリカルド・ヴォクトを引き連れ、様々なリズム要素をポップに取り込んだ彼の音楽にカポエラなども披露するエンターテイメントなステージを展開し盛上げた。
他にも、イランのイスラム神秘主義から派生したスーフィと呼ばれる音楽を奏でる音楽集団NASOUTが、高い演奏力とともにあまりなじみのない不思議な形の楽器を次々披露し視覚的に驚かせたり、アンデスの哀愁のメロディが印象的な南アメリカの各国から集まるメンバーによる混成バンドINKA MARAKA、地元マレーシアからもインド系マレー人ミュージシャンを中心にし、古典インド音楽に現代ポップスをわかりやすく取り込んだAKASHAなど、出てくるグループの音楽力とエキゾチックなテイストで2日間をカラフルに彩った。
今回は日本からも名古屋を中心に活動する和太鼓グループ打雅奴(だがや)が熱のこもったパフォーマンスを魅せ、夜でも30度を超える会場に和の空気を伝え喝采を浴び、演奏した翌日に行なわれたワークショップでは圧倒的な人気を博し大盛況。集まった子供たちや各国のミュージシャンに熱心に太鼓の叩き方などを指導していたのも印象的だった。
取材・文・写真●鈴木りゅうた
◆ペナンワールドミュージックフェスティバル(英語サイト)