【インタビュー】若手V系オムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』参加バンドインタビューVol.3【「xxx」is D£AD】
“死と生”というテーマを元に楽曲を産み出し続けている「xxx」is D£AD。スーッと耳に馴染んでゆくキャッチーな歌。感情を熱く高揚させてゆく暴れ系のサウンド・スタイル。その両極を成す二面性を、1曲の中へ集約。ときには、それぞれのベクトルを強調した形で表現。その多彩な表情を魅力にファンたちを次々獲得。その風貌も含め、何かやらかしてくれそうな、ヤバい輝き(オーラ)を放った連中だ。3月27日(水)に発売となるオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に「xxx」is D£ADは「shining days」で参加。同楽曲はもちろん、「xxx」is D£ADというバンド自体の魅力を、リーダーでありベースの龍輝とギターの梓に話を聞いた。
――まずは、「xxx」is D£AD結成の経緯から教えてください。
梓:ドラムの春くん以外の3人は、ずっと関西でバンド活動をやっていた関係。龍輝くんとLouisくんは同じバンドで、僕は違うバンドで活動。両方のバンドが解散したことから、“一緒に演っていこう”という話になり、まずはこの3人が集まりました。
龍輝:関西で一番ギターの上手い奴と演りたいなと思って。
梓:ハードルが(笑)。
龍輝:僕がLouisくんと一緒に東京で活動することを決めたとき、“誰か一緒にギターを連れていきたいな”と考え、彼(梓)は、他のバンドのギタリストに比べても華があったことから、気になってた梓くんに声をかけたら、ついてきてくれました。
――ボーカルのLouisくんも、かなり存在感放つ人じゃない?!
梓:人とは違った感性を持ってるというか、ちょっと変わった性格の持ち主なんで。バンド活動も、プライベートでも、そこは滲み出てると思います。
龍輝:自分に関しては、バンド活動を始めたときからずっと一緒に活動しているので、バンドをするうえで彼(Louis)がいないことのほうが考えられないんです。
梓:鉄壁な2人の関係に、僕と春くんは加わったわけだけど(笑)。春くんとは、3人でセッション・ライブ活動していたときに、たまたま違うバンドのライブを観に来ていた春くんを、そのイベントを企画していた方から紹介を受け、意気投合。そこから加入が決まりました。
――「xxx」is D£ADというバンド名にも深い意味や想いがあるそうですね。
梓:一番のコンセプトは“死と生”。“生と死”ではなく“死と生”というコンセプトを聞いたときに、僕も、そこへ一番興味を持ちました。
龍輝:そこには、“誰もが死ぬ前提で生きている。だからこそ、生が輝くんだよ”という意味を込めて。
梓:その言葉だけを受け止めたら、すごく重いと思うんですけど。決して死ぬことを考えてるんじゃなく、明るい“生”の部分を強調してのことなんで。
龍輝:要は“感情の二面性”ってことなんですよ。楽曲面でも、そう。今回のオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に収録した「shining days」は、“生”の部分を見せた曲だからね。
――“お客さんが暴れながら楽しめる”と言いつつ、メンバー自身もステージ上では、かなりヤンチャしてない?!
龍輝:Louisくんは変わった人だし、梓くんはいつもおちゃらけてるというか、目立ちまくる行動ばかりしているし、春くんは自由奔放な人。そのメンバーらを、リーダーとしてまとめるのが大変(笑)。
梓:龍輝くんがしっかりしているからこそ自由にできる(弾けられる)ことなんで。
龍輝:逆に、自分は固すぎるのかな?! と考えることもあるんですけど。でもそれで、メンバーのいいところを柔軟に出していくことへ繋がるのなら、それでいいのかなとも思ってる。
――結成からまだ9ヵ月とはいえ、ライブを観ているぶんにはいいまとまりを作りあげています。求めたい姿をしっかり描き出している手応えは感じてます?
梓:いつもメンバー内で“俺たちが表現したいものは何か?”って話になったとき、最後に落ち着くのが「xxx」is D£ADの表現の軸となっている“死と生という二面性”なんです。もちろん、演りたいことを演るのも大事だけど、コンセプトからズレないうえで表現してこそ、バンドの音として一番まとまっていくことじゃないかと感じてて。
龍輝:“初心忘れるべからず”ですね。これも、いろいろ試しながらも活動から9ヵ月を経た今だからこそ思えたこと。“軸はブレたら駄目だな”って。
――先にも触れたよう「xxx」is D£ADは、渋谷REXが制作したオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に「shining days」を収録し、参加。その経緯も教えてください。
梓:今回、「カラオケの鉄人」さんでのカラオケ配信もあると聴いて、“マジ?! カラオケで自分らの曲を歌えちゃう?!”ということで参加を決めました。
――東京側のバンドの中でも、THEATER、L、Zelktageの3バンドとはよくイベント<Exalted recipe>シリーズを通して共演している仲。どうですか、彼らの印象は?
梓:これは渋谷REXさんに出ている東京のバンドさん全体を含めた印象なんですが、関東と関西では、良くも悪くも持ってる雰囲気が違うので、接してて新鮮ですね。
龍輝:でも、それぞれに表現したい世界観があるだけに、そこは関東も関西も関係ない。それぞれが“飛び抜けたい”と思っているように、僕らも“その中から飛び抜けていく”という意志を持ってつねにやっています。
――関東のバンドの人たちにないのが、“のりつっこみ”でしょ。
梓:それはメチャクチャ感じますね(笑)。
――今回、「shining days」の収録を決めた理由も教えてください。
龍輝:初めて「xxx」is D£ADに触れる人たちや、ヴィジュアル・イメージ先行で知った人たちに“じつはこういう表情もあるんだよ”というのを知ってもらおうと、「xxx」is D£ADの持つ魅力を伝えやすい曲として「shining days」を持ってきました。
――ライブでも、「shining days」でファンたちのハートをがっつりつかむことが多いんでしょ。
龍輝:多いですね。「xxx」is D£ADの持つ明るくポップな表情をきっかけに興味を持ってくれる人たちも多いと言うか。実際に「shining days」を聴いてファンになり、どんどん他の二面性を持った楽曲に引き込まれてく人たちが多いんで。Louisくんの書いた歌詞も、すごく開けた感じだし。
梓:「shining days」をきっかけに「xxx」is D£ADの輪が広がり、「xxx」is D£ADを好きになった子たちのバンドに対する興味も深くなっていく。その入り口みたいな曲だからね。
――現在は、東名阪を舞台に活動中の「xxx」is D£AD。5月18日には、渋谷REXでワンマンライブ<1st ONEMAN REVENGE of「xxx」>の開催も決定しました。
梓:ちょうど「xxx」is D£AD始動から1年後の日に、活動の一つの節目としてワンマンを行います。この日は、1年間の活動を通した日々の中で、僕たちが表現してきたものをどれだけ伝えていけるか、という試練の場でもあると思ってて。
龍輝:同時に、1stミニアルバム『REVENGE』も、その頃に発売しようと制作を進めています。
梓:「xxx」is D£ADの場合、メンバー中3人が大阪出身。今は活動の中心が東京だけど、気持ちの中のホームは大阪だから、極力、東名阪でライブ活動を行うようにもしています。
――東西のファンたちの、ノリの違いを感じることもあります?
梓:東京のお客さんは「shining days」のようなキャッチーな楽曲を好む傾向が強いんですけど。大阪のお客さんは、暴れられる曲を好む要素が強いですね。
――5月18日に控えているワンマンライブ以降も、いろんな動きは考えているのでしょうか?
龍輝:今は、5月18日の1stワンマンと、その時期に発売する1stミニアルバム『REVENGE』へすべての照準を合わせてます。ワンマンという機会は大事だと思うので、まずは渋谷REXさんを埋めきって、そのうえで、さらに大きい箱で演れるようにということは考えてるんですけど…。
梓:きっと、ワンマンライブを演って、初めて見えてくることもあると思うからこそ、それを演ったうえで。今まで感じたことのない経験を、それ以降の活動へどう活かしてゆくか。ワンマン公演では、「xxx」is D£ADの持つ二面性もたっぷり披露していこうとも思っているんで。
――その前に、3月25日に渋谷REXを舞台に『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』の発売記念イベントが控えています。
梓:この日も、他のバンドさんとの区別化を図ろうと考えているので、そこは楽しみにしていてください。
――では、改めてオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』参加に対してひと言お願いします。
龍輝:『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に収録した「shining days」を通して初めて「xxx」is D£ADを知る人も多いのかなーと思います。今は東名阪でしかライブを演れてない状況だけど、興味を持ってくれる人が各地に増えたら、自分らも足を運べるようになると思うので、まずは、このオムニバス盤を聴いて「xxx」is D£ADに興味を示し、そのうえでぜひ、僕らに会いに来てください。
梓:今の「xxx」is D£ADから目は離せんで!! ということで。とくに「shining days」は、メタル好きや速弾き好きな人が楽しめるアレンジになっているので、そこにも耳を傾けてもらえたら嬉しいです。
――最後に。普段から2人も“死と生”についてはいろいろ考えているのでしょうか?
梓:僕は完全にポジティブ指向なんで、生の部分で生きてる人間だと思います。
龍輝:“何時死んでも後悔のないように”と、いつも演りきるようにしていることを考えたら、死は(気持ちの根底では)意識していることなのかも知れません。
取材・文●長澤智典
V.A.
『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』
2013年3月27日発売
REXUME-001 ¥2,300(tax in)
01.「xxx」is D£AD「shining days」
02.THEATER「THE SPIRAL IRRITATION」
03.Zelktage「Voice」
04.L「New World」
05.L&DS「ココロの地図」
06.METEOROID「DIVER」
07.Pastel Holic「明日の朝」
08.2nd awake「frost」
09.ヴァロア「舌媚-zetsubi-」
10.シックス「torment」
◆先行発売記念イベント
<V.A.『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』発売記念Event!!>
2013年3月25日(月)SHIBUYA-REX
L&DS(Guest)/「xxx」is D£AD/Zelktage/THEATER/L/Pastel Holic/2nd awake
OPEN 16:00 / START 16:30
前売¥2,700+D / 当日¥3,000+D
※当日限定購入特典有り
(問)SHIBUYA-REX 03-5728-4911
受付時間:14:00-22:00
◆「xxx」is D£AD オフィシャルサイト
◆渋谷REX オフィシャルサイト
◆ULTRAVIBE オフィシャルサイト
◆BARKS ヴィジュアル系・V-ROCKチャンネル「VARKS」
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