【インタビュー】FOUR GET ME A NOTS、強烈なグルーヴと疾走感・強いメッセージを併せ持った男女混合3ピースバンド
【3人とも声の特色が違うのでメロディに合っているほうがボーカルをとっています。3人で話し合いながら決めていく感じが多いかな】
──リリースされる3rdアルバム『BLINK』は、3ピースならではのハーモニーやアンサンブルが実に練られたもので。しかもこれまで培ってきた3人のバランスの良さがあります。楽曲制作はどのように?
石坪:3人それぞれが曲を作れるので、曲を持ち寄ってみんなで編曲していくっていう作り方ですね。で、結構、みんなやりたいことをやるみたいな(笑)。
──だからこそ収録された12曲がバラエティに富んでいるわけですね。高橋さんが原曲を作ったのは?
高橋:「Walk together」「Milestone」「Same sky, same ground」です。
──「Walk together」は1分台のサイズでありながら、男女ボーカルのハーモニーや楽器による旋律の絡み合い、2ビートの疾走感とパワー感など、FOUR GET ME A NOTSの魅力が凝縮されていますね。
高橋:アルバム収録曲がいろいろ揃ってきたときに、勢いづける曲がほしいなと思ったんですね。まずメロディの良さを核にしたかったんですが、わかりやすく背中を押すというか、行こうぜ!っていう、そういう曲を作りたいと思って。
──たとえばこの曲は、石坪さんと高橋さんによるボーカルの掛け合いも入っています。アルバム収録曲は石坪さんのボーカルをメインに、高橋さんがメインボーカルをとる曲もあって、それらは必ずしも作曲者が歌うというわけではないんですよね?
高橋:そうですね。楽曲をより良くするために、そのメロディに合っているほうがボーカルをとっています。曲作りの段階でボーカルとコーラスのイメージがはっきりしているものもありますし。ボーカルを当てはめて、ここは2人の絡みにしたほうがいいとか、3人で話し合いながら決めていく感じが多いかな。3人とも声の特色が違うんですよ。
石坪:僕が一番下の声を出せて、高橋が真ん中から上。で、阿部の幅が広いんですよ。
高橋:細くすると私の声に絡むし、太く歌えば石坪の声に絡むんです。
──もしや「Same sky, same ground」のコーラスは?
高橋:そうです、阿部なんです。自分で聴いても私の声だと思っちゃうくらい(笑)。
──男女2人のボーカルに加えて、ドラムの阿部さんのコーラスもあるから、いろとりどりの組み合わせが可能だという。楽曲アレンジに関してもやはり3人で?
石坪:そうなんですが、ドラムパートを作る阿部が編曲を担ったほうがいいっていう考えが僕ら3人にあるので。基本、編曲については彼が一番考えてますね。
高橋:勘がいいというか、曲の流れをより良くしてくれるアイデアをくれるんです。
──客観的に楽曲を捉えることができるということでしょうか。ただ、ドラムだけを取ってみると、阿部さんのプレイは手数も足数も凄まじいものがあります(笑)。
石坪:それは間違いないですね(笑)。ドラムに限らず、それぞれが自由にやりまくっているので。でも、楽曲のイメージを重視して、メロディを活かすことを一番に意識しているんです。ドラムに関して言えば、同じリズムパターンをずっと叩き続ける「Lifework」のような曲もあるので。
──確かにループのようなドラムですね。この曲は全編アコギのストロークが鳴り響いていますが、アコースティックを意識したものですか?
石坪:もともと僕が原曲を作ったときから、ゆったりとしたリズムでした。でも、今までだったら編曲段階で、“これを速くしよう”ってなることが多かったんですが、「Lifework」はこれで完結しているからということでリズムはそのままで。そういう意味では新しいですね。アコギを入れたのも、この曲のイメージをより鮮明にするためで。
──ゆったりと淡々としたビートに、アコギの爽やかなストロークが響くミディアムチューンに仕上がっていますが、歪みきったギターソロが感情的でノイズすれすれという。
高橋:はい。ここで盛り上げられたらいいよねって編曲のときにみんなで話していて。渾身のギターソロです(笑)。
──こういったミディアムチューンの一方で、「Independence」のメタル的なアプローチはFOUR GET ME A NOTSの新たな側面ですよね?
石坪:これは阿部の好みで(笑)。ある程度曲が揃った時点で、タイプの違う曲を好きなように作ってみてよって言ったら、これがでてきたという。最初は、バンドでやれんのかな?っていう感じだったんですけど。実際にやってみたらよかったっていう。
高橋:楽しいよね(笑)。
──ですよね。キメとかユニゾンとか速弾きソロとか、演奏の醍醐味のオンパレードですから。
高橋:そう。ライブでこれをやったら超格好いいぜって言われて、あ、そうか!って。
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