ザ・ローリング・ストーンズ50周年記念ベスト『GRRR!』、ベストバイはどれ？

11月14日発売のストーンズ結成50周年記念ベスト『GRRR!～グレイテスト・ヒッツ1962-2012』だが、さて、どのバージョンを買えばいいか、そこが問題だ。全部買うというのが正しい攻め方だが、お財布事情が許さない。

◆『GRRR!～グレイテスト・ヒッツ1962-2012』画像

輸入盤のみでのリリースとなるLPボックスやBlu-rayオーディオも含めると、その形態はパッケージ商品だけで6種類にのぼる。そこに国内盤／輸入盤のバリエーションが入り混じると、もうワケがわからない。そこで、日本盤でリリースされる4エディションにターゲットを絞り、その特長を整理してみよう。ちなみに新曲「ドゥーム・アンド・グルーム」「ワン・モア・ショット」や、一部リマスター音源が収録されるのは、全てのエディションに共通しているのでご安心を。

最もお買い得と言えそうなのが通常盤だ。理由は以下の3点である。

通常盤（UICY-10033） ￥2,980(税込）
●高音質なSHM-CD3枚組、50曲入りで￥2,980。1枚当たり￥993.3、1曲当たり￥59.6。
●ジャケットは4つ折りのソフトパック仕様、解説・データ・歌詞・対訳を網羅した日本語ブックレットは全80ページ。
●初回特典として、50周年記念ロゴ防水耐光ステッカー封入。

40周年記念時に発売された40曲入りベスト『フォーティー・リックス』が2枚組で￥3,670だったことを考えれば、まさに破格の安さ。ちなみに、『フォーティー・リックス』にはなく『GRRR!』にあるのは下記の16曲。改めて50年という歴史の長さと、その名曲の多さに驚かされるところだ。
「カモン」「リトル・レッド・ルースター」r「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」「ハート・オブ・ストーン」「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」「この世界に愛を」「ロックス・オフ」「ドゥー・ドゥー・ドゥー・・・(ハートブレイカー)」「リスペクタブル」「友を待つ」「シー・ワズ・ホット」「ストリーツ・オブ・ラヴ」「ハーレム・シャッフル」「ハイワイアー」「ドゥーム・アンド・グルーム」「ワン・モア・ショット」。

手軽な入門編はエントリーエディションだ。

エントリー・エディション（UICY-10036）￥2,500(税込）
最近まで発売がシークレットとなっていたのが当エディションだ。10曲減らし（全40曲）CDを2枚組にすることで、価格をさらに下げた入門編で、もはや普通の1CDと変わらない安さが魅力だ。新曲や、フジテレビ系月9ドラマ『PRICELESS～あるわけねぇだろ、んなもん！～』の主題歌「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」目当てで、少しでも安い方がいいという場合は、このエディションがベストだろう。通常盤にあって、ここにないのは下記の10曲となる。
「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」「ハート・オブ・ストーン「アンダー・マイ・サム」「この世界に愛を」「シーズ・ア・レインボー」「ロックス・オフ」「ドゥー・ドゥー・ドゥー・・・(ハートブレイカー)」「シー・ワズ・ホット」「ストリーツ・オブ・ラヴ」「ハイワイアー」。

そしてプレゼントにも最適なのがデラックス・エディションであろう。収録曲は通常盤と変わらないものの、装丁を豪華にしたのがこのデラックス・エディションだ。特長は以下の通り。

デラックス・エディション（UICY-91810）￥5,000(税込)
●手頃な大きさのボックス（縦20cm弱×横15cm弱×高3cm強）
●コンパクトな36Pハードカバー本＆ツアーポスター絵柄のポストカード×5種封入
●読み易いサイズの52P日本語ブックレット（英文ライナー訳・解説・データ・歌詞・対訳）

ざらざらとした質感で取り回しが良く、文字も読みやすいこのエディションは、かつてロックに夢中だった父親へのプレゼントなどにも最適。

そしてマニアはマストと思われるのが究極のスーパー・デラックス・エディションだ。

スーパー・デラックス・エディション（UICY-91810）￥15,000(税込）
●超大型ボックス（縦44cm弱×横30cm強×高4cm弱））＋超大型96Pハードカバー本＋超大型24P日本語ブックレット（英文ライナー訳・解説・データ・歌詞・対訳）
●通常版より30曲多いベスト80曲。
●デビュー前のデモ音源5曲を収録したボーナスCD（SHM-CD）と、BBCでのステレオ・ライヴを封入した7“EP他を封入

マニアがチョイスすべきはやはりこれ。というか。、これじゃないと我慢できないことだろう。未発表曲もさることながら、巨大なボックスは、上蓋を壁に掛けるだけでも立派なインテリアになる。尚、このエディションにしか入っていない30曲は下記の通り。
「彼氏になりたい」「ザッツ・ハウ・ストロング・マイ・ラヴ・イズ」「シー・セッド・イエー」「アイム・フリー」「プレイ・ウィズ・ファイア」「アウト・オブ・タイム」「マザーズ・リトル・ヘルパー」「ダンデライオン(たんぽぽ)」「レディ・ジェーン」「フライト 505」「2000光年の彼方に」「チャイルド・オブ・ザ・ムーン」「地の塩」「ミッドナイト・ランブラー」「ユー・ガット・ザ・シルヴァー」「ビッチ」「ダンス・リトル・シスター」「シャッタード」「ファーラウェイ・アイズ」「ダンス （パート1）」「氷のように」「ネイバーズ」「オールモスト・ヒア・ユー・サイ」「ユー・ガット・ミー・ロッキング」「アイ・ゴー・ワイルド」「ライク・ア・ローリング・ストーン」「セイント・オブ・ミー」「ラフ・ジャスティス」「レイン・フォール・ダウン」「プランダード・マイ・ソウル」

各エディションにはそれぞれ輸入盤もあるが、解説、データ、歌詞、対訳、英文ライナー訳（デラックス系のみ）を備え、さらに高音質なSHM-CD仕様（エントリー・エディションを除く）となっているのが日本盤のアドバンテージだ。その価格差に値するかどうかは判断次第。なお、『デラックス・エディション』と『スーパー・デラックス・エディション』の日本盤は、輸入部材の遅れにより11月28日発売に延期となっている。

新たに12月8日に、ニュヨークのバークレイズ・センターでライヴが行なわれることも発表となり、年内のライヴは5回を数えることとなった。バンドはすっかりエンジンもかかり、2013年の本格的なツアー敢行もほのめかされている。来日公演の発表を心待ちにしよう。