MUSIC LIFE+ Vol.8 THE WHO特集「アメイジング・ジャーニーの始まり」
iPhone、iPad用の無料アプリとして好評配信中の「MUSIC LIFE+(ミュージック・ライフ・プラス)」。洋楽ロック雑誌の草分けである「ミュージック・ライフ(1951-1998)」のデジタル版として貴重な写真・記事の宝庫であるとともに新たなコンテンツもプラスした音楽ファン必見の内容だ。そのVol.08はTHE WHOの徹底特集。4人の青春時代を辿る記事からバンドのルーツが浮き彫りになってくる。
「板金工、税務署員、セールスマン、美術学生、4人の出会い」
デイトワーズをザ・フーという名に変えたあと、ドラマーが抜けた。そこに売り込みにきたドラマーが、見習いセールスマンのキース・ムーンだった。全身真っ茶色の服装でジンジャー・ブレッド・マンと呼ばれたキースは、その場で見事なドラムを披露してバンドに迎え入れられる。1964年、ここにザ・フーのオリジナルメンバーが揃った。
「ピートがアートスクールから得たもの」
ピートは、アートスクールのアメリカ人同級生のフラットでジャズやR&B、ブルースのコレクションを聞き漁り、ピーター・ブレイクやジャスパー・ジョーンズといったアーティストらによる講義を受け、のちのソング・ライティングにつながる素養を身につけた。友人の影響でマルチトラックレコーディングを覚え始めたのもこの頃から。しかしなんといってもピートがアートスクールから得た大きな影響は、当時活発な60年代ハプニングアートの刺激だろう。のちに有名となるギターを破壊するパフォーマンスは、アートスクールで「芸術における破壊」と題した講演を行ったドイツ人アーティストのグスタフ・メツガーの影響によるものだとピート自身も語っている。
メツガーは、核兵器への反対活動の一環として、刀でキャンパスを切り裂くなど、作品の破壊行為で怒りを表現した。ピートがステージでギターを壊すパフォーマンスは、バンド内でもくだらないと批判されたりしたが、ピート自身は自己破壊的なアートなのだといってやめなかった。そのパフォーマンスを見ていたキースもまた、ドラムセットを壊すまで叩き続け、互いのパッションが火を点け合い、フーのスタイルが確立した。
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■MUSIC LIFE+
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