朴葵姫(パク・キュヒ)、この可憐なルックスから紡がれる天使のトレモロ

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このルックスと演奏テクニックはヤバイでしょ。と、聴く者の心臓を鷲づかみにしてしまう、可憐な女性クラシックギタリストの登場だ。

◆パク・キュヒ『スペインの旅』~拡大画像~

彼女の名前は朴葵姫(パク・キュヒ)。韓国・仁川出身の26歳のクラシックギタリストだ。美貌と演奏テクニックでほかの追随を許さない、かの村冶佳織を凌ぐと噂されるほどの逸材として、いまクラシック界では一番の話題となっているという。

ルックスはもちろんのこと、実力的にも申し分ない。26歳にして数々の国際コンクールを総なめにし、世界的にも大きな注目を集めた。これまでに『sueno』『SONATA NOIR』の2枚のアルバムを発売。そして8月22日に最新アルバム『スペインの旅』がリリースされた。

アルバム『スペインの旅』はタイトル通り、名曲揃いのオール・スペイン・プログラム。スペインと言えば、すぐに“情熱的”という冠を思い浮かべてしまうが、このアルバムでは、彼女が現地で感じたスペインの人々の温かさ、穏やかさ、優しさといったものが色濃く表現されている。楽曲に込められた繊細な思い、一音一音の繊細な響き。その美しく滑らかなトレモロ奏法は“天使のトレモロ”と評されるほど、可憐で豊かな表情に満ちている。

アルバムでは、フランシスコ・タレガの楽曲群が白眉。繊細でありながら弱弱しくはなく、音の強弱や流れのなかにスペインの熱情を潜ませている。この感性は26歳の女性だからこそ表現できるみずみずしいもの。心が解きほぐされていくのを如実に感じる。ギターの独奏なのに、すべての音が“歌っている”というか、音で物語を創り出しているというか、音が有機物として耳に沁みこんでいくのがわかる。

さらに、フェデリコ・モレノ・トローバの「ソナチネ」も秀逸。跳ねて踊る、回る、そういうリズミカルな色がとても楽しい。

さて、そんなパク・キュヒは、今秋、コンサートやリサイタルが多く決まっている。彼女の可憐極まりないルックスと、繊細な指先から紡がれる音色を実際に体験するチャンス。ぜひ足を運んでみてほしい。

『スペインの旅』
発売中
COCQ-84972 ¥2,940(tax in)
1.マヌエル・デ・ファリャ:粉屋の踊り(バレエ音楽「三角帽子」より)
2.マヌエル・デ・ファリャ:きつね火の歌(バレエ音楽「恋は魔術師」より)
3.マヌエル・デ・ファリャ:漁夫の物語 (バレエ音楽「恋は魔術師」より)
4.フランシスコ・タレガ:ラグリマ(涙)
5.フランシスコ・タレガ:アラビア奇想曲
6.フランシスコ・タレガ:グラン・ホタ
7.フランシスコ・タレガ:アルハンブラの思い出
8.フランシスコ・タレガ:前奏曲 第10番
9.フランシスコ・タレガ:前奏曲 第11番
10.イサーク・アルベニス(組曲「スペイン」より)アストゥリアス(伝説曲)
11.イサーク・アルベニス(組曲「スペイン」より)カタルーニャ奇想曲
12.ミゲル・リョベート(13のカタロニア民謡より)アメリアの遺言
13.ミゲル・リョベート(13のカタロニア民謡より)盗賊の歌
14.ミゲル・リョベート(13のカタロニア民謡より)聖母の御子
15.ミゲル・リョベート(13のカタロニア民謡より)クリスマスの夜
16.フェデリコ・モレノ・トローバ:ソナチネ I. Allegretto
17.フェデリコ・モレノ・トローバ:ソナチネ II. Andante
18.フェデリコ・モレノ・トローバ:ソナチネ III. Allegro

<朴 葵姫 ミニ・ライヴ&サイン会>
9月2日(日) 現代ギター社 GGサロン
[問]GGショップ TEL : 03-3530-5342 FAX : 03-3530-5405
9月20日(木) タワーレコード新宿店10Fクラシックフロア
[問]タワーレコード新宿店 03-5360-7811

<コンサート>
9月9日(日) 広島:広島市文化交流会館
出演:朴 葵姫、広島交響楽団
9月15日(土) 名古屋:宗次ホール
9月18日(火) 藤沢:鵠沼サロン
9月28日(金) 兵庫:兵庫県立芸術文化センター
出演:朴 葵姫、兵庫県芸術センター管弦楽団
9月29日(土) 兵庫:和田山ジュピターホール
出演:朴 葵姫、兵庫県芸術センター管弦楽団
10月2日(火) 愛知:幸田町民会館
10月4日(木) 横浜:フィリアホール
10月6日(土) 東京:HAKUJU HALL
10月18日(木) カーネギーホール
2013年2月24日(日) 千葉県南総文化ホール
2013年3月3日(日) 三鷹市芸術文化センター

◆パク・キュヒ オフィシャルサイト
◆パク・キュヒ『スペインの旅』特設サイト
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