マドンナ、脅迫に負けずモスクワ公演でプッシー・ライオットの釈放を叫ぶ
演奏者や観客に肉体的暴力を実行すると脅され、アメリカ大使館も急きょ公演に行くアメリカ市民に対し、身辺に注意するよう警告を発したマドンナのモスクワ公演。8月7日に緊張のなか始まったが、ステージの途中、マドンナは長々とロシア当局に拘束されているプッシー・ライオットのメンバー3人の釈放を求め、観客に呼びかけた。フランス・パリ公演では、訴訟を起こされること覚悟で極右政党党首の額にナチ・マークをつけたビデオを流すなど、脅しにはまったく動じない様子だ。コンサート自体も、強化された警備のなか無事終了した。
オリンピスキー・スポーツ・アリーナで行なわれた公演でマドンナは、プッシー・ライオットの名が刷り込まれたバナーの前で、「彼女たちは勇気ある行動をとったわ。拘束され、すでに彼女たちがしたことの償いはしているし、自由な発言は私たちの権利よ。今すぐに彼女たちが釈放されることを祈ってるわ」と発言。さらに、プッシー・ライオットがステージでするように、スキー帽のようなバラクラヴァの覆面を被り「ライク・ア・ヴァージン」を歌った。
プッシー・ライオットは、ロシア大統領選を前にハリストス大聖堂で行なったギグで、“神様、プーチンを追い払って”の歌詞がある「パンク・プレイヤー」を歌い、最高7年の禁固刑の可能性があるフーリガン罪で拘束されている。このことは内外に波紋を呼び、先頃イギリスでも、オリンピックにプーチン大統領が来英したタイミングで、ピート・タウンゼントらが釈放の請願書を出した。この他にも、ピーター・ガブリエルやレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、フェイス・ノー・モア、スティングらが抗議の意志を表明している。
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