森高千里インタビュー、「ライブ? 期待は…していてください(笑)」
1987年5月25日、シングル「NEW SEASON」でデビューした森高千里は、1989年にた南沙織のカヴァー「17才」でブレイクを果たした。お人形さんのようなスタイルとルックス、愛らしい声と麗しいビジュアルを湛えながら、ものおじしないまっすぐな目線と凛とした背筋の伸びた物腰は、日本中の老若男女を虜にした。
◆森高千里画像
森高千里のもつアーティスト性も特筆すべきものだった。独自の視点から描かれる歌詞の世界観や、楽器演奏もこなすアーティストとして素養は、一過性のアイドルの立ち位置をひとっとびし、親しみのある人柄なれど孤高のアーティスト像を確立、「雨」「私がオバさんになっても」「渡良瀬橋」「私の夏」「気分爽快」「ララ サンシャイン」といった多くの名作を生み出してきた。
2012年8月8日には、デビュー曲「NEW SEASON」からブレイク作「17才」はもちろんのこと、多くの歌手にカヴァーされることになった傑作バラード「雨」から森高千里ならではの「私がオバさんになっても」「渡良瀬橋」…と、独自の音楽的キャリアを築いた森高千里の輝かしきキャリアを一望する『森高千里 ザ・シングルス』がリリースとなる。3CDのボリュームで、レーベルの垣根を越えたシングルA面全45曲が一挙に手に入る決定盤だ。
──25周年を迎え、現在の率直な気持ちをお聞かせください。
森高千里:25周年っていうのはものすごく大変なことで、私よりずっとベテランの方々が迎えるものだというイメージがあったんですね。だから、自分の事としてはピンと来なかったんです。でも、しばらく前に、ファンの方が“もうすぐ25周年ですね”というメッセージをホームページに書いてくれたのを見て“えっ、私が!?”とビックリして(笑)。それが、あらためて25周年を実感するきっかけになりました。私の場合は、結婚してしばらく音楽活動から離れていたブランクもあるし。ずっと活動を続けて来られた方の25年とはちょっと違うのかもしれないですけど。マイペースながらも25年やってこれたことは自分でも客観的にすごいな、と思うし。こうして25周年を迎えられたことを嬉しく思っています。
──今、改めて「歌手・森高千里」の音楽を聴いてご自身ではどう思いますか?
森高千里:自分の曲をきちんと聴き返すのは本当に久しぶりなので新鮮です。レコーディングして、コンサートで歌っている時にはもう、なんていうか、曲がカラダに入りこんでいるから客観的に聴けないところもあったんですけど。今は、前とはちょっと違う感覚で聴いている自分がいますね。当時のことを忘れていたというわけではないんだけれど、その頃に思っていたことがわーっと甦ってきたり。結婚もして、子供も生まれて…当時よりもいろんな経験をしている今の私が聴くことで、歌っていた当時とは違う視点で歌詞が心に入ってくることもあるし。そういう発見もいろいろあって面白いです。
──シングル・ベスト『ザ・シングルス』、アルバム・ボックス、ブルーレイボックスなど、森高千里の音楽活動を集大成する作品のリリースが続きますね。
森高千里:デビュー曲からの全シングルを集めたベストやアルバムをまとめたボックスは初めてなので、うれしいです。私自身、とても楽しみにしているんです。家でも聴けるぞ、車でも聴けるぞと(笑)。これは、やっぱり25周年という節目を迎えたからこそ出せるものですよね。そういう意味でもラッキー❤って感じです。映像集も、今までの自分の歴史を客観的に見ることができて面白いですね。“そういえば、こんなのもあったな”と懐かしい映像もありますし。すべてが自分の歴史だから、“この映像は恥ずかしい”とか“これはなかったことにしたい!”みたいなものは、うーん、ないです(笑)。
──YouTubeの公式チャンネルの反響はいかがですか?
森高千里:想像以上に、多くの方に“観ているよ”って言われます。ファンの方や、周りにいる人たちだけでなく、しばらく会っていなかった友達が久しぶりに連絡をくれたり。映像のコメント欄にファンの方々が書いてくれたことを読んで、自分でもまたCDを出してきて聴いてみることもあります。また、この公式チャンネルをきっかけにして、初めて私のいろんな曲を聴く方もいるだろうし。コンサート活動を休止してから好きになった人には、ライヴではこんな感じで歌っていたんだっていうのを観てもらえるのかな。これからもまたいろんな映像をあげていこうと思っていますけど、懐かしく思い出してもらえたり、新鮮な気持ちで楽しんでもらえたらいいですね。
──200曲セルフカヴァーという超絶な企画もスタートしていますが…。
森高千里:はい、無謀なチャレンジですよね(笑)。でも、久々にわくわくしています。果たして本当にできるのかな、という不安もないわけではないんですけど。これくらい無謀なほうが私っぽいかな、とも思うんです。今までやってきた森高千里の“カタチ”があるとしたら、こういう25周年も私らしくていいんじゃないですかね。やっぱりね、目立つことが好きなんですね。目立たないとソン!みたいなね(笑)。それに、自分が歌ってきた曲に自分が触れる機会というのも、こういう企画がない限りなかったと思うし。
──ライヴを見たいという要望も高まってきているのですが、ライヴを行う可能性はありますか?
森高千里:今はまだ、200曲セルフ・カヴァー企画のことで頭がいっぱいなのですが。これをやりながら、徐々に盛り上がっていければいいですね。その先にライヴがある、という風につながればいいなと思っています。期待は…していてください(笑)。
インタビュー:能地祐子
編集:BARKS編集部
『森高千里 ザ・シングルス』
2012年8月8日発売
初回生産限定仕様 ¥4,280(税込) WPCL-11128/30
1.未発表カットを含む豪華48ページ別冊フォト・ブックレット付
2.三方背スリップケース付スペシャル・パッケージ仕様
3.スーパー・ピクチャー・レーベル仕様
通常仕様 ¥3,980(税込) WPCL-11131/33
Disc-1
1.NEW SEASON
2.オーバーヒート・ナイト
3.GET SMILE
4.ザ・ミーハー(スペシャル・ミーハー・ミックス)
5.ALONE
6.ザ・ストレス ―ストレス 中近東ヴァージョン―
7.17才
8.だいて[ラスベガス・ヴァージョン]
9.道
10.青春
11.臭いものにはフタをしろ!!
12.雨
13.勉強の歌
14.この街 (HOME MIX)
15.八月の恋
Disc-2
1.ファイト!!
2.コンサートの夜
3.私がオバさんになっても(シングル・ヴァージョン)
4.渡良瀬橋
5.ライター志望
6.私の夏
7.ハエ男 (シングル・ヴァージョン)
8.Memories (シングル・ヴァージョン)
9.風に吹かれて
10.ロックン・オムレツ
11.気分爽快
12.夏の日
13.素敵な誕生日
14.私の大事な人 (シングル・ヴァージョン)
15.二人は恋人
Disc-3
1.休みの午後
2.ジン ジン ジングルベル
3.SO BLUE
4.ララ サンシャイン
5.銀色の夢
6.Let's Go!
7.SWEET CANDY
8.ミラクルライト
9.SNOW AGAIN
10.電話
11.海まで5分
12.冷たい月
13.私のように
14.まひるの星
15.一度遊びに来てよ'99
◆森高千里オフィシャルサイト
この記事の関連情報
岸谷香、恒例<岸谷香感謝祭2025>ゲストに、森高千里、渡瀬マキ(LINDBERG)参加決定
森高千里、アクスタ付きのライブ映像作品登場
【速レポ】<LuckyFes'24>森高千里、老若男女をトリコにしたハッピーなステージ「楽しかったでーす!」
<LuckyFes’24>第1弾で石井竜也with杏里、MWAM、水カン、金爆、森高千里、すりぃら
森高千里、<「この街」TOUR 2020-22>ライブ映像作品をリリース
森高千里、デビュー35周年を記念して『LIVE ROCK ALIVE』限定BOX発売
森高千里、デビュー35周年記念ライブ開催決定
Mステ『ウルトラSUPER LIVE』、タイムテーブル発表
村上“ポンタ”秀一のトリビュートコンサート、開催決定