ファジル・サイ、「展覧会の絵」を引っ提げての来日公演が間近に

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6月20日に『展覧会の絵』をリリース。その進化・深化した演奏でクラシックファンを驚かせたファジル・サイの来日が間近に迫っている。

ファジル・サイは1970年トルコ生まれのクラシック・ピアニスト。アンカラ国立音楽院時代から、そのピアニストとしての評価は高く、ピアニストのデヴィッド・レヴァインをして「絶対に聞かなきゃだめだ。悪魔のように演奏する子供がいるんだ!」と言わしめた。94年にニューヨークのヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションで優勝し、それをきっかけに国際舞台での活躍が始まった。

その後も、世界各国のオーエストラと一流ホールで演奏。211年のシュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭では中心的な役割を演じた。パリ、東京、ハンブルク、イスタンブール他で、作曲家=演奏家としてのサイを集中的に紹介する<ファジル・サイ・フェスティヴァル>が行われている。ファジル・サイはピアニストであると同時に作曲家でもあり、数多くの作品を世界に向け発表している。という異才のピアニストなのだ。

そのファジルの弾く『展覧会の絵』のCDとDVDが6月20日にリリースされ、来日公演が間近だ。公演はデュオとソロの2形態。それぞれのプログラムを以下に記すので、聴きたい演目をチェックしてほしい。

CDリリースにあたってのファジルからのコメントを紹介しておこう。

「これらの作品を弾き始めてからもう20年になる。最初から強く親密な絆を感じていたし、私自身の変化とともに、作品に対する私の理解も深化してきた。私の演奏から「典型的なチェコらしさ」「ロシアらしさ」が伝わるのかはわからない。けれども、これらが天才にしか書けない、とても素晴らしい芸術作品であることは、誰にも感じ取ってもらえるだろうと思う。―― ファジル・サイ」

さらに、ファジル本人へのインタビューや関係者への綿密な取材をもとに、トルコでの幼少期から、ピアニスト/作曲家として世界的に活躍する今日まで、ファジルの生い立ちと演奏/創作活動をたどった初の伝記が出版される。彼の奏でる音楽はどういう成り立ちなのか、すのすべてが明かされる書籍だ。こちらもぜひチェックしたい。

『展覧会の絵』
AVCL-25742 \3,150(tax in)
発売中
組曲「展覧会の絵」
[1] プロムナード
[2] グノームス - プロムナード
[3] II.古城 ? プロムナード
[4] III. チュイルリーの庭
[5] IV. ブイドロ - プロムナード
[6] V. 卵のからをつけたひなの踊り
[7] VI. サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ
[8] プロムナード
[9] VII. リモージュの市場
[10] VIII. カタコンブ -死せる言葉による死者への呼びかけ
[11] IX. バーバ・ヤーガの小屋
[12] X. キエフの大門
ヤナーチェク ピアノ・ソナタ 変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」
[13] 第1楽章:予感
[14] 第2楽章:死

プロコフィエフ ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 作品83
[15] 第1楽章
[16] 第2楽章
[17] 第3楽章

DVD『展覧会の絵 LIVE』
AVBL-25530 \3,990(tax in)
発売中
・ムソルグスキー: 組曲「展覧会の絵」
・ヤナーチェクピアノ・ソナタ 変ホ長調「1905年10月1日、街頭にて」
・プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 作品83
・特典映像 CD録音風景とインタビュー

<ファジル・サイ 2012公演>
6月28日 紀尾井ホール デュオ(w/マリオ・ブルネロ)
6月29日 神奈川県立音楽堂 デユオ
7月1日  所沢市民文化センター ソロ
7月5日  杉並公会堂 ソロ
7月7日  鎌倉芸術館 ソロ
7月8日  松江プラバホール ソロ
<ソロ・プログラム>モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 (トルコ行進曲 付き)
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ
ムソルグスキー:展覧会の絵
<デュオ・プログラム>
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821
ファジル・サイ:チェロ・ソナタ(世界初演)
フランク:ソナタ イ長調
ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
[問]KAJIMOTO Tel: 03-3574-0959

ファジル・サイ 書籍
『ファジル・サイ──ピアニスト、作曲家、世界市民(仮題)』
ユルゲン・オッテン(著) 畑野小百合(訳) 林田直樹(解説)
発売:2012 年6 月下旬 仕様:四六判・並製・248頁(予定) 予価:本体2,000円(税別)
[問]株式会社アルテスパブリッシング TEL 03-6805-2886

◆ファジル・サイ オフィシャルサイト
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